ザファテック錠100mg 他

持続性選択的DPP-4阻害剤−2型糖尿病治療剤−

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リスト同薬効薬剤
一般名 トレラグリプチンコハク酸塩
製造/販売 武田薬品工業
剤形/規格
  • ザファテック錠100mg
  • ザファテック錠50mg

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禁忌

  • 重症ケトーシス、糖尿病性昏睡又は前昏睡、1型糖尿病の患者[輸液、インスリンによる速やかな高血糖の是正が必須となるので本剤の投与は適さない。]

  • 重症感染症、手術前後、重篤な外傷のある患者[インスリン注射による血糖管理が望まれるので本剤の投与は適さない。]

  • 高度の腎機能障害患者又は透析中の末期腎不全患者[本剤は主に腎臓で排泄されるため、排泄の遅延により本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。](【薬物動態】の項参照)

  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

効能・効果

  • 2型糖尿病

用法・容量

  • 通常、成人にはトレラグリプチンとして100mgを1週間に1回経口投与する。

注意事項

重要な基本的注意

  • 本剤は他の糖尿病用薬と併用した場合に低血糖を起こすおそれがあるので、これらの薬剤との併用時には患者に対し低血糖症状及びその対処方法について十分説明し、注意を喚起すること。特にスルホニルウレア剤又はインスリン製剤と併用する場合、低血糖のリスクが増加するおそれがある。スルホニルウレア剤又はインスリン製剤による低血糖のリスクを軽減するため、これらの薬剤と併用する場合には、スルホニルウレア剤又はインスリン製剤の減量を検討すること。(「慎重投与」、「相互作用」、「重大な副作用」の項参照)

  • 本剤は1週間に1回経口投与する薬剤であり、投与中止後も作用が持続するので、血糖値や副作用の発現について十分留意すること。(【薬物動態】及び【薬効薬理】の項参照)
    また、本剤投与中止後に他の糖尿病用薬を使用するときは、血糖管理状況等を踏まえ、その投与開始時期及び用量を検討すること。

  • 糖尿病の診断が確立した患者に対してのみ適用を考慮すること。糖尿病以外にも耐糖能異常・尿糖陽性等、糖尿病類似の症状(腎性糖尿、甲状腺機能異常等)を有する疾患があることに留意すること。

  • 本剤の適用はあらかじめ糖尿病治療の基本である食事療法、運動療法を十分に行ったうえで効果が不十分な場合に限り考慮すること。

  • 本剤投与中は、血糖を定期的に検査するとともに、経過を十分に観察し、本剤を2〜3ヵ月投与しても効果が不十分な場合には、より適切と考えられる治療への変更を考慮すること。

  • 投与の継続中に、投与の必要がなくなる場合があり、また、患者の不養生、感染症の合併等により効果がなくなったり、不十分となる場合があるので、食事摂取量、血糖値、感染症の有無等に留意のうえ、常に投与継続の可否、薬剤の選択等に注意すること。

  • 低血糖症状を起こすことがあるので、高所作業、自動車の運転等に従事している患者に投与するときには注意すること。(「重大な副作用」の項参照)

  • 本剤とGLP-1受容体作動薬はいずれもGLP-1受容体を介した血糖降下作用を有している。両剤を併用した際の臨床試験成績はなく、有効性及び安全性は確認されていない。

慎重投与

  • 次に掲げる患者又は状態

    • 中等度の腎機能障害のある患者(<用法・用量に関連する使用上の注意>、薬物動態】の項参照)

    • スルホニルウレア剤又はインスリン製剤を投与中の患者[低血糖のリスクが増加するおそれがある。](「重要な基本的注意」、「相互作用」、「重大な副作用」の項参照)

    • 脳下垂体機能不全又は副腎機能不全[低血糖を起こすおそれがある。]

    • 栄養不良状態、飢餓状態、不規則な食事摂取、食事摂取量の不足又は衰弱状態[低血糖を起こすおそれがある。]

    • 激しい筋肉運動[低血糖を起こすおそれがある。]

    • 過度のアルコール摂取者[低血糖を起こすおそれがある。]

過量投与

  • 過量投与時の安全性情報は十分に集積できていないが、食事・運動療法又はメトホルミン単独療法を実施してもなお血糖コントロールが不十分な2型糖尿病患者を対象に、本剤100mgを12週間連日経口投与した海外臨床試験において、本剤の連日投与で認められた副作用は、プラセボ群と同様であった。

適用上の注意

  • 薬剤交付時

    PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]

その他の注意

  • 海外臨床試験においてトレラグリプチンとして800mgを単回投与したときにQT延長が報告されている。(【薬物動態】の項参照)

    • (本剤の承認用法・用量は、通常、トレラグリプチンとして100mgを1週間に1回経口投与である。)

相互作用

相互作用序文

  • 本剤は主に腎臓から未変化体として排泄され、その排泄には通常の糸球体ろ過で尿中排泄されることが推定される。(【薬物動態】の項参照)

併用注意

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
糖尿病用薬 スルホニルウレア剤グリメピリド、グリベンクラミド、グリクラジド、トルブタミド 等速効型インスリン分泌促進薬ナテグリニド、ミチグリニドカルシウム水和物、レパグリニドα-グルコシダーゼ阻害剤ボグリボース、アカルボース、ミグリトールビグアナイド系薬剤メトホルミン塩酸塩、ブホルミン塩酸塩チアゾリジン系薬剤ピオグリタゾン塩酸塩GLP-1受容体作動薬注2) リラグルチド、エキセナチド、リキシセナチドSGLT2阻害剤イプラグリフロジン L-プロリン、ダパグリフロジンプロピレングリコール水和物、トホグリフロジン水和物、ルセオグリフロジン水和物 等インスリン製剤 左記の糖尿病用薬と併用した際に低血糖を発現するおそれがあるので、慎重に投与すること。特にスルホニルウレア剤又はインスリン製剤と併用する場合、低血糖のリスクが増加するおそれがある。これらの薬剤による低血糖のリスクを軽減するため、スルホニルウレア剤又はインスリン製剤の減量を検討すること。α-グルコシダーゼ阻害剤との併用により低血糖症状が認められた場合にはショ糖ではなくブドウ糖を投与すること。 左記の糖尿病用薬と併用した際に低血糖を発現するおそれがあるので、慎重に投与すること。特にスルホニルウレア剤又はインスリン製剤と併用する場合、低血糖のリスクが増加するおそれがある。これらの薬剤による低血糖のリスクを軽減するため、スルホニルウレア剤又はインスリン製剤の減量を検討すること。α-グルコシダーゼ阻害剤との併用により低血糖症状が認められた場合にはショ糖ではなくブドウ糖を投与すること。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
血糖降下作用を増強又は減弱する薬剤を併用している場合 糖尿病用薬の血糖降下作用を増強する薬剤β-遮断薬、サリチル酸製剤、モノアミン酸化酵素阻害薬、フィブラート系の高脂血症治療薬 等糖尿病用薬の血糖降下作用を減弱する薬剤アドレナリン、副腎皮質ホルモン、甲状腺ホルモン 等 左記の薬剤と併用する場合には、本剤のインスリン分泌促進作用が加わることによる影響に十分に注意すること。 左記の薬剤と併用する場合には、本剤のインスリン分泌促進作用が加わることによる影響に十分に注意すること。
  • 注2)「重要な基本的注意(8)」の項参照

副作用

副作用発現状況の概要

  • 承認時までの国内の臨床試験では、901例中の103例(11.4%)に臨床検査値の異常を含む副作用が認められた。主なものは、低血糖、鼻咽頭炎、リパーゼ上昇等であった。

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

  • 低血糖(0.1〜5%未満)があらわれることがあるので、患者の状態を十分に観察しながら投与すること。スルホニルウレア剤又はインスリン製剤との併用で重篤な低血糖症状があらわれ、意識消失を来す例も報告されていることから、これらの薬剤と併用する場合には、スルホニルウレア剤又はインスリン製剤の減量を検討すること。また、本剤の投与により低血糖症状が認められた場合には通常はショ糖を投与するが、α-グルコシダーゼ阻害剤との併用により低血糖症状が認められた場合にはブドウ糖を投与すること

  • 類天疱瘡(頻度不明)があらわれることがあるので、水疱、びらん等があらわれた場合には、皮膚科医と相談し、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  • 急性膵炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、持続的な激しい腹痛、嘔吐等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

  • 腸閉塞があらわれることがあるので、観察を十分に行い、高度の便秘、腹部膨満、持続する腹痛、嘔吐等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

その他の副作用

  • 以下の副作用が認められた場合には症状に応じて適切な処置を行うこと。

0.1〜5%未満
過敏症 発疹、そう
循環器 心房細動
肝臓 ALT(GPT)上昇、AST(GOT)上昇、γ-GTP上昇
その他 血中アミラーゼ上昇、リパーゼ上昇、CK(CPK)上昇、尿潜血陽性、鼻咽頭炎

薬価

ザファテック錠100mg 995円/錠
ザファテック錠50mg 530.1円/錠

評価サマリー

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