システアミン又はペニシラミンに対し過敏症の既往歴のある患者
腎性シスチン症
通常、12歳未満の患者又は体重50kg未満の患者には、システアミンとして1日1.3g/m2(体表面積)、体重50kgを超える12歳以上の患者には、システアミンとして1日2gを4回に分割し経口投与する。
投与は少量より開始し、4〜6週間以上かけて上記用量まで漸増する。
なお、患者の状態に応じて適宜増減するが、1日1.95g/m2(体表面積)を上限とする。
8.1 1日1.95g/m2(体表面積)を超える高用量で治療された小児に、エーラース・ダンロス症候群様の症状が認められたとの報告があるので、高用量投与時には注意すること
8.2 本剤の投与により、眠気があらわれることがあるので、自動車の運転等、危険を伴う機械の操作に従事する際には注意するよう患者に十分に説明すること。
8.3 投与開始に先立ち、主な副作用及びその初期症状について患者に説明し、特に、良性頭蓋内圧亢進(偽性脳腫瘍)又は視神経乳頭浮腫、エーラース・ダンロス症候群様の症状、痙攣、脳症等の中枢神経系症状、消化性潰瘍、消化管出血の初期症状が認められた場合には速やかに主治医に相談するよう指導すること。[11.1.2-11.1.5参照]
8.4 エーラース・ダンロス症候群様の症状として、皮膚血管障害、関節痛、皮膚の過伸展、骨病変があらわれることがあるので、定期的な皮膚の診察や必要に応じて骨病変を評価するためのX線検査を行うなど観察を十分に行うこと。また、皮膚や骨に異常が認められた場合には速やかに受診するよう患者に指導すること。[11.1.3参照]
9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 消化性潰瘍又はその既往歴のある患者
消化性潰瘍を悪化又は再発するおそれがある。
9.1.2 嚥下困難を合併する等、誤嚥を起こすおそれのある患者
投与する際には十分注意すること。誤嚥による窒息の危険性がある。
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 透析中の患者
本剤投与の可否を慎重に検討するとともに、投与する場合には定期的に患者の状態を観察しながら用量を調節すること。血液透析中患者において、血漿中システアミンのAUCが21-66%低下したとの報告がある
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 肝障害又はその既往歴のある患者
これらの患者を対象とした臨床試験は実施していない。
9.4 生殖能を有する者
妊娠する可能性のある女性に投与する場合には、本剤による催奇形性について十分に説明すること。[9.5参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。また、これらの患者に投与する場合には、本剤による催奇形性について十分に説明すること。動物実験(ラット)において、ヒトの臨床用量を下回る用量で催奇形性(口蓋裂、脊柱後弯、心室中隔欠損、小頭症、外脳症)を含む胎児毒性が認められている。また、動物試験(ラット)において、2.25g/m2の用量(推奨維持用量の1.7倍)で受胎能の低下が報告されている
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)でシステアミンを投与された母動物に哺育された児動物に離乳時生存率の低下が報告されている
9.7 小児等
誤嚥の危険性がある小児に投与する際には十分注意すること。誤嚥による窒息の危険性がある。
9.8 高齢者
9.8.1 誤嚥の危険性がある高齢者に投与する際には十分注意すること。誤嚥による窒息の危険性がある。
9.8.2 患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下していることが多い。
13.1 症状
進行性の嗜眠があらわれるおそれがある。
13.2 処置
システアミンは血漿タンパク質との結合が弱いので血液透析を考慮すること。
14.1 薬剤交付時の注意
14.1.1 酸性の飲料水(オレンジジュース等)は、カプセルの内容物との混合性が悪い場合や、凝固することがあるので避けるよう指導すること。
14.1.2 本剤の100カプセル容器のふたはチャイルドロックを施しているため、ふたを強く押しながらねじって開封すること。
15.2 非臨床試験に基づく情報
15.2.1 ラットを用いた反復投与生殖発生毒性試験では、システアミンは1日75mg/kg(体重)の経口投与(1日0.45g/m2(体表面積):体表面積当たりのヒトでの推奨用量の0.4倍)で受胎能及び繁殖成績に影響を及ぼさなかった
15.2.2 動物実験(ラット)で生後1〜6日にシステアミン200mg/kg/日を皮下投与された動物に白内障が認められた
本剤は吸湿性であるため、開封後は湿気を避けて保存すること。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、多形紅斑(頻度不明)
11.1.2 良性頭蓋内圧亢進(偽性脳腫瘍)、視神経乳頭浮腫(頻度不明)
頭痛、悪心・嘔吐、一過性視力障害や複視等の症状が認められた場合には減量又は投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。また、無症状のことがあるので定期的な眼科の診察を行うなど注意すること。[8.3参照]
11.1.3 エーラース・ダンロス症候群(Ehlers-Danlos症候群)様の症状(頻度不明)[8.1、8.3、8.4参照]
11.1.4 痙攣、脳症(頻度不明)[8.3参照]
11.1.5 消化性潰瘍、消化管出血(頻度不明)[8.3参照]
11.1.6 間質性腎炎(頻度不明)
腎不全を伴う尿細管間質性腎炎があらわれることがある。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
| 10%以上 | 1〜10%未満 | 0.1〜1%未満 | |
| 肝臓 | γ-GTP増加、AST増加、ALT増加、ALP増加等の肝機能検査値異常 | ||
| 血液 | 白血球減少症 | ||
| 消化器 | 嘔吐、悪心、下痢 | 腹痛、呼気臭、消化不良、胃腸炎 | |
| 筋骨格系 | 関節過伸展、下肢痛、X脚、骨減少症、圧迫骨折、側弯症 | ||
| 精神・神経系 | 頭痛 | 傾眠 | |
| 代謝 | 食欲不振 | ||
| 皮膚 | 皮膚臭異常、発疹 | 毛髪変色、皮膚線条、皮膚脆弱性(肘にモルスクム様偽腫瘍) | |
| その他 | 嗜眠、発熱 |
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