スギ花粉症の減感作療法(アレルゲン免疫療法)薬
| 一般名 |
アレルゲンエキス
|
|---|---|
| 製造/販売 | 鳥居薬品 |
| 剤形/規格 |
|
本剤は、緊急時に十分に対応できる医療機関に所属し、本剤に関する十分な知識と減感作療法に関する十分な知識・経験を持ち、本剤のリスク等について十分に管理・説明できる医師のもとで処方・使用すること。薬剤師においては、調剤前に当該医師を確認した上で調剤を行うこと。
本剤の投与によりショックを起こしたことのある患者
重症の気管支喘息患者〔本剤の投与により喘息発作を誘発するおそれがある。〕
スギ花粉症(減感作療法)
増量期(1〜2週目)
通常、成人及び12歳以上の小児には、増量期として投与開始後2週間、以下の用量を1日1回、舌下に滴下し、2分間保持した後、飲み込む。その後5分間は、うがい・飲食を控える。
| 1週目増量期 | |
| シダトレンスギ花粉舌下液200JAU/mLボトル | |
| 1日目 | 0.2mL |
| 2日目 | 0.2mL |
| 3日目 | 0.4mL |
| 4日目 | 0.4mL |
| 5日目 | 0.6mL |
| 6日目 | 0.8mL |
| 7日目 | 1mL |
| 2週目増量期 | |
| シダトレンスギ花粉舌下液2,000JAU/mLボトル | |
| 1日目 | 0.2mL |
| 2日目 | 0.2mL |
| 3日目 | 0.4mL |
| 4日目 | 0.4mL |
| 5日目 | 0.6mL |
| 6日目 | 0.8mL |
| 7日目 | 1mL |
維持期(3週目以降)
増量期終了後、維持期として、シダトレンスギ花粉舌下液2,000JAU/mLパックの全量(1mL)を1日1回、舌下に滴下し、2分間保持した後、飲み込む。その後5分間は、うがい・飲食を控える。
本剤の投与により、アレルギー反応に基づく副作用、特にアナフィラキシー等の発現のおそれがあること、また発現した際の対処法について患者等に対して十分に説明し、理解を得た上で使用を開始すること。
初回投与時は、患者の状態を十分に観察し、その後も問診等により患者の状態を十分に把握し、顔面腫脹、咽喉刺激感、口腔浮腫、発声障害、蕁麻疹、中毒性皮疹等の異常が認められた場合には、本剤投与の継続を慎重に判断し、症状に応じて休薬又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
本剤服用後30分、投与開始初期、スギ花粉飛散時期はアナフィラキシー等の発現に特に注意するよう患者等に指導すること。
本剤を服用する前後2時間程度は、激しい運動、アルコール摂取、入浴等を避けるよう患者等に指導すること。〔循環動態の亢進により、本剤の吸収が促進され、副作用が発現するおそれがある。〕
アナフィラキシー等が発現した場合の対処等を考慮し、家族のいる場所や日中の服用が望ましいことを患者等に指導すること。
喘息発作時、気管支喘息の症状が激しいときは、本剤服用の可否について医師に相談するよう患者等に指導すること。
急性感染症罹患時や体調が悪い場合は、本剤服用の可否について医師に相談するよう患者等に指導すること。〔体調が悪いときには本剤の服用により副作用の発現のおそれがある。特に急性感染症罹患時には喘息症状を発現するおそれがある。〕
本剤の投与開始初期(およそ1ヵ月)に副作用の発現(主に口腔内の症状)が多い。特に維持期開始初期に口腔内の腫脹が多く発現しているので、症状の発現に注意すること。
抜歯後等口腔内の術後又は口腔内に傷や炎症等がある場合は、口腔内の状態を十分観察し、本剤投与の可否を判断すること。〔口腔内の状態によっては本剤の吸収に影響を与えるおそれがある。また、本剤が傷や炎症部位に刺激を与えるおそれがある。〕
症状の改善を認めても、直ちに本剤による治療を中止すると症状が再発する可能性があるので、本療法の中止にあたっては症状の経緯を十分に観察し慎重に行うこと。
他の減感作療法薬との併用の経験はないが、併用によりアナフィラキシー等のアレルギー反応を含む副作用の発現が増加するおそれがあることから、併用する場合には十分注意すること。
非選択的β遮断薬服用の患者への注意
本剤が投与されたときに、本剤による反応(アレルギー反応)が強くあらわれることがある。
また、本剤によるアレルギー反応の処置のためにアドレナリンを投与したとき、アドレナリンの効果が通常の用量では十分発現しないことがある。
三環系抗うつ薬及びモノアミンオキシダーゼ阻害薬(MAOI)服用の患者への注意
本剤によるアレルギー反応の処置のためにアドレナリンを投与したとき、アドレナリンの効果が増強されることがある。
全身性ステロイド薬投与の患者への注意
全身性ステロイド薬の投与により、免疫系が抑制され本剤の効果が得られない可能性がある。
重症の心疾患、肺疾患及び高血圧症の患者への注意
本剤によるアレルギー反応の処置のためにアドレナリンを投与したとき、アドレナリンにより症状を悪化させるおそれがある。
投与開始後、初回の花粉飛散時期(第1シーズン目)終了時点で本剤投与による治療効果が得られなかった患者に対しては、それ以降の本剤投与の継続を慎重に判断すること(【臨床成績】の項参照)。
本剤の投与、又はアレルゲンエキスによる診断・治療、あるいはスギ花粉を含む食品の摂取等によりアレルギー症状を発現したことのある患者〔本剤の投与によりアレルギー反応に基づく副作用を起こすおそれがある。〕
気管支喘息患者〔本剤の投与により喘息発作を誘発するおそれがある。〕
徴候・症状
本剤の過量投与によりショック、アナフィラキシーを起こすおそれがある。
処置
ショック、アナフィラキシーを早期に認識しうる症状に注意し、適切な処置を行うこと。[3.副作用(1)重大な副作用の項参照]
本剤は舌下投与のみに用いること。
本剤は冷所(2〜8℃)に保管すること。
本剤は小児の手の届かない所に保管すること。
シダトレンスギ花粉舌下液200JAU/mLボトル(増量期用)、シダトレンスギ花粉舌下液2,000JAU/mLボトル(増量期用)
容器に付属のディスペンサーを装着し、ポンプを押下(プッシュ)し必要量を舌下に滴下すること。
なお、ディスペンサー初回装着時には5回空押し(プッシュ)してから使用すること。また次回以降は1回空押し(プッシュ)してから使用すること。
1押下(1プッシュ)は0.2mLである。
シダトレンスギ花粉舌下液2,000JAU/mLパック(維持期用)服用時にアルミラミネート容器を開封し、舌下に全量(1mL)滴下すること。
国内臨床試験において安全性評価対象266例中36例(13.5%)、52件(19.5%)の副作用が認められた。
主な症状は、口内炎5件(1.9%)、舌下腫脹5件(1.9%)、咽喉頭そう痒感5件(1.9%)、口腔内腫脹4件(1.5%)、耳そう痒感3件(1.1%)、頭痛3件(1.1%)等であった。(承認時)
ショック、アナフィラキシー(頻度不明)
ショック、アナフィラキシーがあらわれる可能性があるので、観察を十分に行い、血圧低下、呼吸困難、全身潮紅、顔面浮腫・咽頭浮腫等の血管浮腫、蕁麻疹、喘息等の異常が認められたときには、投与を中止し、直ちに適切な処置を行うこと。
また、ショック、アナフィラキシーを早期に認識しうる症状として以下のようなものがある
口腔内異常感、皮膚のそう痒感、蕁麻疹、紅斑・皮膚の発赤、胃痛、腹痛、吐き気、嘔吐、下痢、視覚異常、視野狭窄、鼻閉塞感、くしゃみ、嗄声、咽喉頭そう痒感・異常感、胸部絞扼感、息苦しさ、呼吸困難、咳嗽、喘鳴、チアノーゼ、頭痛、耳鳴、不快感、悪寒、四肢や顔のしびれ、顔面潮紅、発汗、めまい感、振戦、蒼白、動悸、頻脈、不整脈、血圧低下、不安、恐怖感、意識混濁等。
次のような症状があらわれた場合には、症状に応じて投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
| 1〜2%未満 | 1%未満 | 頻度不明※ | |
| 口腔内 | 口内炎、舌下腫脹、口腔内腫脹 | 口腔内そう痒感、口腔内違和感、舌下浮腫、舌下そう痒感、舌そう痒感、舌ピリピリ感 | 口内のしびれ(舌を含む) |
| 鼻 | 鼻汁、くしゃみ、鼻部そう痒感 | 鼻閉 | |
| 眼 | 眼脂、眼のそう痒感 | 眼の充血、眼瞼浮腫、流涙 | |
| 耳 | 耳そう痒感 | 耳違和感 | 耳鳴 |
| 呼吸器 | 咽喉頭そう痒感 | 咳喘息、咽喉頭違和感、嗄声 | 咽喉頭痛 |
| 消化器 | 下痢 | 胃痛、腹痛、嘔吐、悪心、胸やけ、腹部不快感 |
|
| 中枢神経系 | 頭痛 | めまい感 | 立ちくらみ |
| 皮膚 | 皮疹、蕁麻疹、顔面腫脹、中毒疹 | 顔面潮紅、そう痒感 | |
| その他 | 口唇の浮腫・腫脹、手足のむくみ、不快感、倦怠感、頻脈、発汗、発熱、脱力感、リンパ腺の腫脹、動悸 |
※頻度不明:製造販売後及び、本剤で発現は認められていないが、同一成分の治療用標準化アレルゲンエキス皮下注「トリイ」スギ花粉2,000JAU/mL、200JAU/mLの添付文書の「その他の副作用(注射部位は除く)」に記載の副作用。
シダトレンスギ花粉舌下液200JAU/mLボトル 543.8円/瓶
シダトレンスギ花粉舌下液2,000JAU/mLボトル 1297.5円/瓶
シダトレンスギ花粉舌下液2,000JAU/mLパック 129.6円/包
m3.comにご登録済の方
薬剤名検索
薬剤情報提供:一般財団法人日本医薬情報センター 剤形写真提供:株式会社薬事日報社
・薬剤情報・剤形写真は月一回更新しておりますが、ご覧いただいた時点で最新情報ではない可能性がございます。 最新情報は、各製薬会社のWebサイトなどでご確認ください。
・投稿内容の中に適応外、承認用法・用量外の記載等が含まれる場合がありますが、エムスリー、製薬会社が推奨するものではありません。
即効性
投稿日: 2015/04/22 参考率: 100%(4人/4人)
眼科/60代/処方経験あり