ブフェニール錠500mg 他

尿素サイクル異常症用薬

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リスト同薬効薬剤
一般名 フェニル酪酸ナトリウム
製造/販売 オーファンパシフィック
剤形/規格
  • ブフェニール錠500mg
  • ブフェニール顆粒94%

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禁忌

  • 本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者

効能・効果

  • 尿素サイクル異常症

用法・容量

  • 通常、以下のとおり投与する。

    • 対象 1日投与量(フェニル酪酸ナトリウムとして) 用法
      体重20kg未満の小児等 450〜600mg/kg 3回〜6回に分割し、食事又は栄養補給とともに若しくは食直後に経口投与する。
      成人及び体重20kg以上の小児等 9.9〜13.0g/m2(体表面積)

  • 投与は少量より開始し、患者の状態、血中アンモニア濃度、血漿中アミノ酸濃度等を参考に適宜増減する。また、食事制限及び必須アミノ酸補給等の十分な栄養管理の下に投与する。

注意事項

重要な基本的注意

  • 8.1 本剤はナトリウム含量が高いため、うっ血性心不全、腎不全、浮腫を伴うナトリウム貯留が認められる患者に投与する場合は注意すること。(500mg錠1錠あたり62mg、顆粒剤1gあたり116mgのナトリウムを含有する)[9.1.1、9.2.1参照]

  • 8.2 主代謝物であるフェニルアセチルグルタミンの腎排泄はカリウムの尿中消失を誘発するおそれがあるため、本剤投与中は血清中カリウム濃度をモニタリングすること。[9.2.2参照]

  • 8.3 血中アンモニア濃度、血漿中グルタミン濃度等を測定し、治療効果を確認すること。

  • 8.4 本剤投与及び栄養管理により血漿中アミノ酸濃度が低下する可能性があるため、アルギニン濃度、分岐鎖アミノ酸濃度及び血清中蛋白濃度を基準範囲内に維持すること。

慎重投与

  • 9.1 合併症・既往歴等のある患者

    • 9.1.1 うっ血性心不全、浮腫を伴うナトリウム貯留が認められる患者

      • 疾患を増悪させるおそれがある。[8.1参照]

    • 9.1.2 先天性のβ酸化異常を有する患者

      • 代謝遅延により、血漿中のフェニル酪酸濃度が上昇するおそれがある。

  • 9.2 腎機能障害患者

    • 9.2.1 腎不全患者

      • 疾患を増悪させるおそれがある。[8.1参照]

    • 9.2.2 腎機能障害を有する患者

      • 主代謝物であるフェニルアセチルグルタミンは主に腎臓から排泄されるため、蓄積するおそれがある。[8.2参照]

  • 9.3 肝機能障害患者

    • 9.3.1 肝機能障害を有する患者[16.6.1参照]

  • 9.5 妊婦

    • 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

  • 9.6 授乳婦

    • 治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

過量投与

  • 13.1 症状

    • 5ヶ月齢の男児に偶発的に10g(1370mg/kg)を単回投与。下痢、神経過敏症、代謝性アシドーシスを呈し、対症療法を施した後48時間以内に回復した。

  • 13.2 処置

    • 薬の投与を中止する。血液透析あるいは腹膜透析が有用であると考えられる。

適用上の注意

  • 14.1 薬剤調製時の注意

    • <製剤共通>

      • 14.1.1 グラシン紙等水分透過性の高い包材に分包して投薬する場合には、気密性の高い容器に入れるなどして湿気を避けて保存すること。[20.参照]

    • <ブフェニール錠500mg>

      • 14.1.2 通常の錠剤に比べて柔らかいため自動分包機に適さない。

    • <ブフェニール顆粒94%>

      • 14.1.3 顆粒剤を液体と混合すると、フェニル酪酸ナトリウムのみが溶け(水10mLに5g)、添加剤は溶けない。

  • 14.2 薬剤交付時の注意

    • <ブフェニール顆粒94%>

      • 14.2.1 顆粒剤服用時は、食物(固形、液状どちらでも良い)と混合して投与するのが望ましい。

その他の注意

  • 15.2 非臨床試験に基づく情報

    • 妊娠ラットにフェニル酪酸の活性代謝物であるフェニル酢酸の胎児及び新生児への影響を検討した結果、フェニル酢酸非抱合体(フェニル酢酸及びフェニルアセチルCoA)の血漿中濃度が0.5μmol/mLを上回った群では、妊娠9〜20日の12日間持続皮下投与したとき、自然流産及び新生児の早期死亡がみられた。血漿中濃度を0.25〜0.45μmol/mLに維持した群では、ほぼ全ての新生児が生存したが、体重及び大脳半球重量は通常より有意に低く(いずれもp<0.001)、全ての同腹児に学習障害がみられた。一方、2日齢のラットにフェニル酢酸を20日間投与した後では、17%の体重減少が認められ、成長の遅延がみられた

取扱上の注意

  • 無包装開放状態で吸湿することが認められているため、開栓後は防湿に留意すること。[14.1.1参照]

相互作用

副作用

その他の副作用

  • 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

10%以上 1〜10%未満 1%未満 頻度不明
内分泌系 高アンモニア血症 アミノ酸濃度減少、体重増加 肥満 食欲増進
精神神経系 人格変化、運動失調、頭痛 灼熱感、協調運動異常、構語障害、脳症、嗜眠、末梢性ニューロパチー、食欲減退、めまい、悪寒
消化器系 腹部不快感、悪心、流涎過多、肝機能障害、嘔吐 膵炎、腹痛 下痢、嚥下障害、胃炎、食道痛、口腔内不快感、逆流性食道炎
皮膚 脱毛症 発疹 毛髪障害 紅斑、末梢性浮腫
感覚器 味覚倒錯 脊椎固定、腱障害、背部痛
血液 斑状出血 汎血球減少症、アシドーシス、低カリウム血症
呼吸器 肺炎 鼻炎
泌尿・生殖器 月経障害、無月経 失禁 急性腎障害
その他 体臭 感染、薬物相互作用 紅痛症、脱水

薬価

ブフェニール錠500mg 470.6円/錠
ブフェニール顆粒94% 871.3円/g

評価サマリー

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