ジアゾキシドカプセル25mg「MSD」

高インスリン血性低血糖症治療剤

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リスト同薬効薬剤
一般名 ジアゾキシド
製造/販売 MSD
剤形/規格
  • ジアゾキシドカプセ...

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禁忌

  • 本剤の成分又はチアジド系利尿剤に対して過敏症の既往のある患者

効能・効果

  • 高インスリン血性低血糖症

用法・容量

  • 1歳以上の幼小児及び成人

    • 通常、ジアゾキシドとして1日3〜8mg/kgを2、3回に分割し、8あるいは12時間ごとに経口投与する。ただし、投与開始時は1日3〜5mg/kgを2、3回に分割投与する。

  • 1歳未満の乳児

    • 通常、ジアゾキシドとして1日8〜15mg/kgを2、3回に分割し、8あるいは12時間ごとに経口投与する。ただし、投与開始時は1日5〜10mg/kgを2、3回に分割投与する。

  • なお、いずれの場合も、血糖値に応じて適宜増減するが、1日最大投与量は20mg/kgまでとする。

注意事項

重要な基本的注意

  • 本剤を長期的に投与する場合は、血糖、尿糖及び尿ケトン値を定期的に検査すること。

  • 本剤は抗利尿作用があるので、腎障害患者では、血清電解質をモニタリングすること。(「用法・用量に関連する使用上の注意」、「慎重投与」、【薬物動態】の項参照)

  • 血小板減少等の報告があるので、本剤を投与する場合は、造血系に及ぼす影響に留意すること。

慎重投与

  • 心予備能が低下している患者[うっ血性心不全があらわれることがある。]

  • 高尿酸血症・痛風又はその既往歴のある患者[血中尿酸値の上昇により症状が悪化するおそれがある。]

  • 腎障害のある患者[副作用が強くあらわれるおそれがある。](「用法・用量に関連する使用上の注意」、「重要な基本的注意」、【薬物動態】の項参照)

過量投与

  • 徴候、症状

    過量投与により、ケトアシドーシスを伴う顕著な高血糖があらわれることがある。

  • 処置

    速やかにインスリン製剤を投与するとともに、体液電解質バランスの回復を図ること。過量投与時の症状は、血糖値が正常範囲内で安定するまで観察が必要である。腹膜透析や血液透析により、本剤の血中濃度が低下したとの報告がある。

適用上の注意

  • 薬剤交付時

    PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]

相互作用

併用注意

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
フェニトイン フェニトインの痙攣抑制効果を減弱させるとの報告があるので、併用する場合はフェニトインの血中濃度を測定し、適宜増減すること。 機序不明。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
チアジド系利尿剤 トリクロルメチアジド、ヒドロクロロチアジド等 ループ利尿剤 フロセミド等 本剤の血糖上昇作用及び血中尿酸上昇作用が増強するおそれがある。 機序は明確ではないが、チアジド系利尿剤によるカリウム喪失により膵臓のβ細胞のインスリン放出が低下すると考えられている。また、これらの薬剤は尿酸排泄抑制作用を有する。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
インスリン トルブタミド 本剤の血糖上昇作用が減弱することがある。 これらの薬剤は血糖降下作用を有する。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
α遮断薬 ノルアドレナリン 本剤の血糖上昇作用が減弱することがある。 機序不明。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
降圧剤 降圧剤の降圧作用が増強することがある。 本剤は降圧作用を有する。

副作用

副作用発現状況の概要

  • 臨床試験(治験)

    本剤は副作用発現頻度が明確となる試験を実施していない。なお、15歳以下の高インスリン血性低血糖症患者を対象とした国内臨床試験において、23例中2例に副作用注1)が認められた。副作用の内訳は、嘔吐、不快感、血小板増多各1件であった。(承認時)

    • 注1)本臨床試験の全例が臨床試験開始前から本剤の治療を受けていた患者であるが、臨床試験開始後に発現した副作用のみを集計している。

  • 製造販売後調査

    長期投与の特定使用成績調査において、安全性解析対象674例中255例(37.8%)に副作用が認められた。主な副作用は浮腫57件(8.5%)、多毛症44件(6.5%)、心不全24件(3.6%)、貧血16件(2.4%)、高血糖11件(1.6%)、うっ血性心不全10件(1.5%)、悪心9件(1.3%)、末梢性浮腫9件(1.3%)、血小板数減少9件(1.3%)、肝機能異常8件(1.2%)、発疹8件(1.2%)、発熱8件(1.2%)、体液貯留7件(1.0%)、低血糖7件(1.0%)であった。

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

  • 重篤な体液貯留、うっ血性心不全(頻度不明) 注2)

    重篤なナトリウム貯留、体液貯留及びうっ血性心不全があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、利尿剤を投与するなど、適切な処置を行うこと。

  • ケトアシドーシス、高浸透圧性昏睡(頻度不明) 注2)

    ケトアシドーシス及び高浸透圧性昏睡があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。また、高血糖、尿糖等の異常が認められた場合は減量すること。

  • 急性膵炎、膵壊死(頻度不明) 注2)

    急性膵炎、膵壊死があらわれることがあるので、観察を十分に行い、腹痛、血清アミラーゼ値の上昇等が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

  • 血小板減少(頻度不明) 注2)

    血小板減少があらわれることがあるので、血液検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

  • 肺高血圧症(頻度不明) 注2)

    肺高血圧症があらわれることがあり、新生児から小児で発症した例が報告されている。観察を十分に行い、呼吸困難、チアノーゼ、易疲労感、失神、末梢性浮腫、胸痛等の症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。(「小児等への投与」の項参照)

  • 注2)外国の市販後又は国内の自発報告等であり頻度不明。

その他の副作用

  • 次のような副作用が認められた場合には、必要に応じ、減量、投与中止等の適切な処置を行うこと。

頻度不明 注3)
全身症状 発熱、倦怠感
精神神経系 頭痛、不安、めまい、不眠
血液 好中球減少、好酸球増多、ヘモグロビン減少、ヘマトクリット減少、出血傾向、リンパ節症
肝臓 AST(GOT)上昇、Al-P上昇
腎臓 BUN上昇、クレアチニンクリアランス低下、ネフローゼ症候群、尿量減少、血尿、アルブミン尿
循環器 頻脈、動悸、低血圧、高血圧、胸痛
消化器 食欲不振、悪心、嘔吐、腹痛、イレウス、下痢、味覚消失
皮膚 多毛症、発疹、そう痒、皮膚カンジダ症、脱毛
神経・筋 脱力、多発性神経炎、錯感覚、錐体外路症状
白内障、結膜下出血、視覚異常、霧視、複視、流涙
その他 尿酸増加、IgG減少、単純疱疹、骨年齢促進、痛風、乳汁漏出、乳房腫瘤増大
  • 注3)外国での市販後等及び国内で報告された副作用であり頻度不明。

薬価

ジアゾキシドカプセル25mg「MSD」 262.5円/カプセル

評価サマリー

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