2.1 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5参照]
2.2 本剤及び本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
ニーマン・ピック病C型
通常、成人には、1回200mgを1日3回経口投与する。
小児には、下表の通り体表面積に基づき用量を調整して経口投与する。
なお、患者の状態に応じて適宜減量する。
| 体表面積(m2) | 用量 |
| 0.47以下 | 1回100mg,1日1回 |
| 0.47を超え0.73以下 | 1回100mg,1日2回 |
| 0.73を超え0.88以下 | 1回100mg,1日3回 |
| 0.88を超え1.25以下 | 1回200mg,1日2回 |
| 1.25を超える | 1回200mg,1日3回 |
8.1 本剤の有用性を6ヵ月ごとに評価し、投与継続の可否を慎重に検討すること。少なくとも本剤投与開始1年後には、投与の継続について再評価すること。有用性が認められない場合には投与中止を考慮し、漫然と投与しないこと。
8.2 浮動性めまいが報告されているので、本剤投与中は自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。
8.3 本剤の投与により消化器系症状(主として下痢)が発現することがある。本剤投与により、消化管での二糖類分解酵素が阻害され、食物の吸収低下が起こると考えられている。[11.1.1参照]
8.4 末梢性ニューロパチーが報告されているので、本剤の投与開始前に神経学的検査を行い、投与中は6ヵ月ごとに実施すること。患者の状態を十分観察し、しびれ感やピリピリ感などの症状が現れた場合は、投与継続の可否を慎重に検討すること。
8.5 振戦が高頻度に報告されている。患者の状態を十分観察し、振戦が認められた場合は本剤の減量又は投与を中止する等の適切な処置を行うこと。
8.6 血小板数減少が報告されているので、本剤投与中は定期的に血小板数をモニタリングし、異常が認められた場合には本剤の投与を中止する等の適切な処置を行うこと。
8.7 動物試験で、白血球数及び赤血球数の変動並びに肝酵素の上昇がみられているので、これらの臨床検査値の変動に注意すること。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 胃腸障害のある患者
下痢、鼓腸、腹痛等の消化器症状を増強するおそれがある。[11.1.1参照]
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 腎機能障害のある患者
腎機能の程度に応じて投与量を適宜減量することから、腎機能を定期的に検査すること。腎機能が悪化するおそれがある。[7.、16.6.3参照]
9.2.2 重度の腎機能障害患者
臨床試験におけるクレアチニンクリアランス30mL/min/1.73m2未満の患者は少数である。[16.6.3参照]
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 肝機能障害のある患者
肝機能が悪化するおそれがある。肝機能障害患者を対象とした臨床試験は実施していない。[16.6.2参照]
9.4 生殖能を有する者
男性患者で受胎を希望する場合には、事前に本剤の投与を中止し、3ヵ月間は避妊するよう適切に指導すること。動物試験で、ミグルスタット投与により雄性生殖器重量及び精子形成の低下、並びに受胎率の低下が報告されている。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験で次世代児において胚の発生や、胎児及び新生児の発育を抑制する作用が報告されている。[2.1参照]
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
9.7.1 成長期の患者では、投与中は定期的に身長及び体重をモニタリングし、投与継続の可否を慎重に検討すること。小児において、本剤投与の初期段階で成長遅延が報告されている。
9.7.2 4歳未満のニーマン・ピック病C型患者を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
一般に生理機能が低下していることが多い。[16.6.1参照]
HIV陽性患者に対して本剤を最高3000mg/日、6ヵ月間経口投与した試験において、有害事象として顆粒球減少症、浮動性めまい及び錯感覚等が認められた。また、800mg/日以上の用量を投与されたHIV陽性患者では、白血球減少症及び好中球減少症も認められた。
14.1 薬剤交付時の注意
14.1.1 PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
14.1.2 PTPシートから取り出す際には、指の腹で押し出さず、裏面の目印箇所からシートを剥がした後、ゆっくりと指の腹で押し出すこと。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 重度の下痢(頻度不明)
下痢が高頻度に報告されており、重度の下痢も報告されているので、下痢が認められた場合には、食事内容の変更(炭水化物を多く含む食事を避けるなど)、本剤の投与時期を食事時間から離す、止瀉薬を投与する、本剤を一時的に減量するなどの適切な処置を行うこと。[8.3、9.1.1参照]
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
| 10%以上 | 1%以上10%未満 | |
| 代謝及び栄養障害 | 体重減少、食欲減退 | |
| 精神障害 | うつ病、不眠症、リビドー減退 | |
| 神経系障害 | 振戦 | 末梢性ニューロパチー、運動失調、健忘、錯感覚、感覚鈍麻、頭痛、浮動性めまい |
| 胃腸障害 | 下痢、鼓腸、腹痛 | 悪心、嘔吐、腹部膨満/不快感、便秘、消化不良 |
| 筋骨格系及び結合組織障害 | 筋痙縮、筋力低下 | |
| 全身障害 | 疲労、無力症、悪寒、倦怠感 | |
| 臨床検査 | 血小板数減少、神経伝導検査異常 |
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