本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
デュピュイトラン拘縮
通常、成人には、コラゲナーゼ(クロストリジウム ヒストリチクム)として0.58mgを中手指節関節又は近位指節間関節の拘縮索に注射する。効果が不十分な場合、投与した拘縮索に対する追加投与は1ヵ月間の間隔をあけ、最大3回までとすること。
本剤投与後は、原則として本剤の投与翌日(約24時間後)に診察を行うこと。その時点で完全な伸展が認められない場合は伸展処置を行うことができる。伸展処置は、次の点に注意して行うこと。
患者の手首を屈曲位にして、指を約10〜20秒かけてゆっくり伸展させること。
最初の指の伸展で完全な伸展が得られない場合、指の伸展を5〜10分の間隔でさらに2回行うことができる。合計3回を超えた指の伸展は行わないこと。
注射部位の指が曲がりにくい等の異常が認められた場合には、腱断裂や靭帯損傷を起こしている可能性があるため、このような症状が認められた場合は、直ちに受診するよう患者に指導すること。
発熱、悪寒、投与部位の発赤、浮腫等が認められた場合、注射部位の感染が原因となっている可能性があるため、このような症状が認められた場合は、直ちに受診するよう患者に指導すること。
投与後にめまい、頭痛、注射部位の疼痛や腫脹等があらわれることがあるので、自動車運転等、危険を伴う機械の操作に従事する際には注意するよう患者に十分に説明すること。
血液凝固障害のある患者あるいは抗凝固剤又は抗血小板剤(150mg/日以下のアスピリンを除く)を投与中の患者[斑状出血、挫傷による出血、注射部位出血等を助長するおそれがある。]
調製方法
調製時には本剤(凍結乾燥製剤)及び専用溶解用液を15分以上放置して室温に戻すこと。ただし、室温での放置時間は1時間を超えないこと。
本剤を専用溶解用液で溶解する際は、振盪せずに緩徐に撹拌すること。
調製後はできるだけ速やか(1時間以内)に使用すること。調製後直ちに使用しない場合は、2〜8℃で保存し、4時間以内に使用すること。その際は使用する前に約15分間室温に戻してから使用すること。
投与時
針植え込み式シリンジ(針の太さ:26〜27ゲージ、針の長さ:1/2インチ、容量:1mL)を用いることが望ましい。
患者に対する指導
以下の点を患者に指導すること。
本剤を投与した後は、患者自身で指の伸展処置を行わないこと。
医師の指示に従い、副子の装着や指の曲げ伸ばし運動を適切に実施すること。また、医師の指示があるまで本剤を投与した手の指の曲げ伸ばしを行わないこと。
本剤の投与により、本剤の成分に対する抗体の産生が高頻度で認められたとの報告がある
国内臨床試験における安全性評価対象症例102例中100例(98.0%)に副作用(臨床検査値の異常を含む)が認められた。主な副作用は、注射部位疼痛78例(76.5%)、注射部位内出血46例(45.1%)、注射部位腫脹35例(34.3%)、挫傷30例(29.4%)等であった。(承認時)
腱断裂、靭帯損傷(頻度不明注))
注射部位の腱断裂、靭帯損傷等が起こることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、適切な処置を行うこと。
皮膚裂傷(頻度不明注))
皮膚裂傷が起こることがあるので、異常が認められた場合には、適切な処置を行うこと。
アナフィラキシー(頻度不明注))
アナフィラキシーがあらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
注)外国において発現した副作用であるため、頻度不明とした。
以下のような副作用があらわれた場合には、症状に応じて適切な処置を行うこと。
| 10%以上 | 1〜10%未満 | 1%未満 | 頻度不明注) | |
| 感染症及び寄生虫症 | リンパ管炎、注射部位蜂巣炎 | |||
| 血液及びリンパ系障害 | リンパ節炎、リンパ節痛 | リンパ節症、血小板減少症 | ||
| 免疫系障害 | 過敏症 | |||
| 精神障害 | 失見当識、激越、易刺激性、落ち着きのなさ、不眠症 | |||
| 神経系障害 | 錯感覚、灼熱感、浮動性めまい、頭痛、複合性局所疼痛症候群、血管迷走神経性失神、感覚鈍麻、単麻痺、振戦 | |||
| 眼障害 | 眼瞼浮腫 | |||
| 血管障害 | 血行不全、血腫、潮紅、末梢血管障害 | |||
| 呼吸器、胸郭及び縦隔障害 | 呼吸困難、過換気 | |||
| 胃腸障害 | 悪心、嘔吐、下痢、上腹部痛 | |||
| 皮膚及び皮下組織障害 | 皮下出血、そう痒症 | 紅斑、水疱、皮膚炎、稗粒腫、蕁麻疹 | 斑状出血、発疹、湿疹、皮膚変色、皮膚障害、血性水疱、多汗症、顔面腫脹 | |
| 筋骨格系及び結合組織障害 | 四肢痛 | 関節痛、関節腫脹、筋肉痛、腋窩腫瘤、筋骨格硬直、胸壁痛、鼡径部痛、関節摩擦音、関節硬直、四肢不快感、筋痙縮、筋力低下、筋骨格不快感、頸部痛、肩痛、腱炎 | ||
| 生殖系及び乳房障害 | 乳房圧痛、乳房肥大 | |||
| 一般・全身障害及び投与部位の状態 | 注射部位疼痛、注射部位内出血、注射部位腫脹、注射部位裂傷、注射部位血腫、注射部位浮腫 | 局所腫脹、注射部位そう痒感、末梢性浮腫、注射部位小水疱、注射部位出血 | 圧痛、硬結、腫瘤、注射部位紅斑、注射部位皮膚剥脱、疼痛 | 浮腫、腋窩痛、注射部位炎症、注射部位熱感、注射部位刺激感、注射部位反応、炎症、発熱、熱感、不快感、疲労、倦怠感、インフルエンザ様疾患 |
| 臨床検査 | 血圧上昇、血圧低下 | アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加、アラニンアミノトランスフェラーゼ増加、血中アルカリホスファターゼ増加、血中トリグリセリド増加、血中ブドウ糖増加、好酸球数増加、尿中ブドウ糖陽性 | リンパ節触知 | |
| 傷害、中毒及び処置合併症 | 挫傷 | 皮下血腫 | 皮膚創傷 | 四肢損傷、開放創、創離開 |
注)外国において発現した副作用であるため、頻度不明とした。
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