2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
2.2 重度の肝機能障害(Child-Pugh分類C)のある患者[9.3.1参照]
○持続陽圧呼吸(CPAP)療法等による気道閉塞に対する治療を実施中の閉塞性睡眠時無呼吸症候群に伴う日中の過度の眠気
○ナルコレプシー
<持続陽圧呼吸(CPAP)療法等による気道閉塞に対する治療を実施中の閉塞性睡眠時無呼吸症候群に伴う日中の過度の眠気>
通常、成人にはピトリサント塩酸塩として5mgを1日1回朝に経口投与から開始し、1週ごとに1回投与量を10mg、20mgへ段階的に増量する。なお、患者の状態に応じて適宜減量する。
<ナルコレプシー>
通常、成人にはピトリサント塩酸塩として10mgを1日1回朝に経口投与から開始し、1週ごとに1回投与量を20mg、40mgへ段階的に増量する。なお、患者の状態に応じて適宜減量する。
<効能共通>
8.1 眠気の程度によっては本剤の服用によっても覚醒レベルが正常に復さない可能性があるので、日中の眠気等の臨床症状について観察を十分に行い、必要に応じて自動車の運転等危険を伴う機械の操作には従事させないように注意すること。
<閉塞性睡眠時無呼吸症候群>
8.2 本剤の効果は睡眠に代わるものではなく、適切な睡眠を確保する必要があることを患者に説明すること。
8.3 本剤投与にあたっては、CPAP療法等の気道閉塞に対する治療を継続し、患者に対して生活習慣の改善を指導するとともに、投与継続の要否について定期的に検討し、本剤を漫然と投与しないよう注意すること。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 精神障害又はその既往のある患者
症状が悪化するおそれがある。また、自殺念慮があらわれるおそれがある。
9.1.2 QT延長を起こしやすい患者(先天性QT延長症候群のある患者、低カリウム血症のある患者等)
必要に応じて心電図検査を実施するなど、患者の状態を慎重に観察すること。QT延長があらわれるおそれがある。[10.2、17.3.1参照]
9.1.3 遺伝的にCYP2D6の活性が欠損していることが判明している患者(Poor Metabolizer)
本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。[7.2、16.6.3参照]
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 重度の腎機能障害のある患者(eGFR<30mL/分/1.73m2)
増量は慎重に行うこと。本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。末期腎不全患者(eGFR<15mL/分/1.73m2)を対象とした臨床試験は実施していない。[7.2、16.6.1参照]
9.2.2 軽度又は中等度の腎機能障害のある患者(30mL/分/1.73m2≦eGFR<90mL/分/1.73m2)
増量は慎重に行うこと。本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。[16.6.1参照]
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 重度の肝機能障害(Child-Pugh分類C)のある患者
投与しないこと。本剤は主に肝臓で代謝されるため、本剤の消失が遅延し、血中濃度が上昇するおそれがある。重度の肝機能障害のある患者を対象とした臨床試験は実施していない。[2.2参照]
9.3.2 中等度の肝機能障害(Child-Pugh分類B)のある患者
増量間隔の延長を考慮するとともに、増量は慎重に行うこと。本剤の消失が遅延し、血中濃度が上昇するおそれがある。[7.3、16.6.2参照]
9.4 生殖能を有する者
本剤はホルモン避妊薬の効果を減弱させるおそれがあるため、本剤の投与期間中及び最終投与から21日間は代替の非ホルモン性避妊法を使用すること。[10.2参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい。動物において、母動物毒性に関連する二次的な影響と考えられる胎児の奇形、骨格変異及び出生児の身体及び運動発達の遅延が認められ、臨床最高用量(40mg 1日1回)に対する安全域は1倍未満であった。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
授乳中の健康成人女性8例に本剤40mgを単回経口投与したとき、乳汁中への移行が認められ、相対的乳児投与量は1%未満であった(外国人データ)。
9.7 小児等
閉塞性睡眠時無呼吸症候群について、小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
一般に生理機能が低下していることが多い。
14.1 薬剤交付時の注意
14.1.1 PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
14.1.2 服用直前にPTPシートから取り出すよう指導すること。
本剤は、主にCYP2D6で代謝され、一部はCYP3A4により代謝される。また、本剤はCYP3A4を誘導する。[16.4参照]
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| QT間隔延長を起こすことが知られている薬剤キニジン、アミオダロン、モキシフロキサシン等[9.1.2参照] | QT延長を起こすおそれがあるので、患者の状態を慎重に観察すること。 | これらの薬剤との併用により、QT延長作用が増大するおそれがある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| H1受容体拮抗剤クロルフェニラミン、ジフェンヒドラミン、プロメタジン等 | 本剤の効果が減弱するおそれがある。 | 本剤は脳内のヒスタミン濃度を上昇させるため、これらの薬剤の中枢移行により本剤の作用が阻害されるおそれがある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| CYP2D6阻害剤パロキセチン、キニジン、シナカルセト等[7.2、16.7.1参照] | 本剤の作用が増強するおそれがある。 | これらの薬剤のCYP2D6阻害作用により、本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| 強いCYP3A誘導剤リファンピシン、カルバマゼピン、フェニトイン等[16.7.3参照] | 本剤の効果が減弱するおそれがある。 | これらの薬剤のCYP3A誘導作用により、本剤の血中濃度が低下するおそれがある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| CYP3A基質薬剤経口避妊薬、ミダゾラム、シンバスタチン等[9.4、16.7.4参照] | これらの薬剤の効果が減弱するおそれがある。 | 本剤のCYP3A誘導作用により、これらの薬剤の血中濃度が低下するおそれがある。 |
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
| 5%以上 | 5%未満 | 頻度不明 | |
| 感染症及び寄生虫症 | 憩室炎 | 帯状疱疹、ウイルス性上気道感染 | |
| 内分泌障害 | 甲状腺機能亢進症 | ||
| 代謝及び栄養障害 | 食欲減退、高尿酸血症、2型糖尿病 | アルコール不耐性、体液貯留、低血糖、食欲亢進 | |
| 精神障害 | 初期不眠症、不眠症 | 抑うつ気分、気分の落ち込み、中期不眠症、睡眠の質低下、自殺念慮、早朝覚醒型不眠症 | 異常な夢、感情不安定、激越、不安障害、無感情、錯乱性覚醒、うつ病、恐怖、幻覚、幻聴、幻視、易刺激性、リビドー障害、神経過敏、悪夢、パニック反応、落ち着きのなさ、睡眠障害、緊張、離脱症候群 |
| 神経系障害 | 頭痛 | 同名性半盲、睡眠時麻痺 | 平衡障害、運動緩慢、カタプレキシー、概日リズム睡眠障害、注意力障害、浮動性めまい、味覚不全、ジスキネジア、ジストニア、てんかん、過眠症、筋緊張低下、片頭痛、オンオフ現象、錯感覚、精神運動亢進、下肢静止不能症候群、傾眠、振戦 |
| 眼障害 | 閃輝暗点 | 眼瞼痙攣、ドライアイ、光視症、眼瞼腫脹、視力低下 | |
| 耳及び迷路障害 | 耳鳴、回転性めまい | ||
| 心臓障害 | 動悸、心室性期外収縮 | 第一度房室ブロック、徐脈、心電図QT延長、期外収縮、心拍数増加、頻脈 | |
| 血管障害 | 起立性低血圧 | ほてり、高血圧、高血圧クリーゼ、低血圧 | |
| 呼吸器、胸郭及び縦隔障害 | 咳嗽、夜間呼吸困難、あくび | ||
| 胃腸障害 | 腹痛、便秘、下痢、軟便、胃潰瘍、胃炎、胃食道逆流性疾患、大腸ポリープ、悪心、口腔内痛 | 腹部不快感、上腹部痛、呼気臭、口内乾燥、消化不良、腸炎、変色便、鼓腸、胃腸障害、消化器痛、過酸症、口の錯感覚、直腸出血、流涎過多、胃不快感、嘔吐 | |
| 肝胆道系障害 | 肝機能異常 | ||
| 皮膚及び皮下組織障害 | 皮膚乾燥、皮脂欠乏性湿疹、多汗症、そう痒症、蕁麻疹 | 冷汗、紅斑、寝汗、発疹、日光皮膚炎、発汗 | |
| 筋骨格系及び結合組織障害 | 筋痙縮、四肢痛 | 関節痛、背部痛、四肢不快感、筋固縮、筋力低下、筋骨格痛、筋肉痛、腱炎 | |
| 腎及び尿路障害 | 蛋白尿、腎機能障害 | 頻尿 | |
| 生殖系及び乳房障害 | 良性前立腺肥大症 | 不正子宮出血 | |
| 一般・全身障害及び投与部位の状態 | 疲労、熱感、倦怠感、末梢性浮腫 | 無力症、胸痛、不快感、異常感、浮腫、疼痛、発熱、口渇 | |
| 臨床検査 | アラニンアミノトランスフェラーゼ増加、血中ブドウ糖増加、血圧上昇、血中尿酸増加、γ-グルタミルトランスフェラーゼ増加、肝酵素上昇、肝機能検査値上昇、体重増加、尿中白血球陽性 | 血中コレステロール増加、血中トリグリセリド増加、トランスアミナーゼ上昇、体重減少 | |
| 傷害、中毒及び処置合併症 | 転倒 |
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