重篤な肝機能障害があらわれることがあり、急性肝不全が認められ肝移植に至った例も報告されているので、本剤投与開始前及び投与中は定期的に肝機能検査を行い、患者の状態を十分に観察すること。本剤投与中に重篤な肝機能障害がみられた場合には、本剤の投与を中止するなどの適切な処置を行うこと。[8.2、11.1.2参照]
2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
2.2 血液透析を受けている末期腎機能障害のある患者[9.2.1参照]
2.3 重度の肝機能障害(Child-Pugh 分類C)のある患者[9.3.1参照]
2.4 先天性QT短縮症候群の患者[17.3.1参照]
てんかん患者の部分発作(二次性全般化発作を含む)
通常、成人にはセノバメートとして、12.5mgを開始用量とし、1日1回経口投与する。以後は、以下に示す用量を2週間以上の間隔をあけて1段階ずつ増量し、維持用量は1日1回100〜200mgとする。なお、患者の状態に応じて投与量を適宜増減するが、200mgを超える用量への増量は2週間以上の間隔をあけて50mgずつとし、最高用量は1日1回400mgまでとする。
| 段階 | 用量 |
| 1 | 12.5mg |
| 2 | 25mg |
| 3 | 50mg |
| 4 | 100mg |
| 5 | 150mg |
| 6 | 200mg |
8.1 傾眠、浮動性めまい等が認められ、転倒等を伴う可能性があるので、あらかじめ患者及びその家族に十分に説明し、これらの症状が認められた場合には医師の診察を受けるよう、指導すること。
8.2 副作用として肝機能障害が発生する場合があることをあらかじめ患者に説明するとともに、食欲不振、悪心・嘔吐、全身倦怠感、腹痛、下痢、発熱、尿濃染、眼球結膜黄染等があらわれた場合には、本剤の服用を中止し、直ちに受診するよう指導し、適切な処置を講ずること。[1.、11.1.2参照]
8.3 薬剤性過敏症症候群があらわれることがあるので、発疹、発熱、リンパ節腫脹等の過敏症発現時には、本剤の投与を中止するなどの適切な処置を行うこと。[7.1、8.4、11.1.1参照]
8.4 発疹、発熱、リンパ節腫脹等があらわれた場合には、本剤の服用を中止し、直ちに受診するよう、患者に指導すること。[7.1、8.3、11.1.1参照]
8.5 錯乱、焦燥等の精神症状があらわれ、自殺企図に至ることもあるので、本剤投与中は患者の状態及び病態の変化を注意深く観察すること。[15.1.1参照]
8.6 患者及びその家族等に錯乱、自殺企図等の精神症状発現の可能性について十分説明を行い、医師と緊密に連絡を取り合うよう指導すること。[15.1.1参照]
8.7 傾眠、めまい、複視、霧視、平衡障害や歩行障害等が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等、危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。
8.8 連用中における投与量の急激な減量ないし投与中止により、てんかん発作の増悪又はてんかん重積状態があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、少なくとも2週間以上かけて徐々に減量するなど慎重に行うこと。
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 血液透析を受けている末期腎機能障害のある患者
投与しないこと。使用経験がなく、本剤の安全性に影響するおそれがある。[2.2参照]
9.2.2 腎機能障害のある患者[7.5、16.6.2参照]
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 重度の肝機能障害(Child-Pugh分類C)のある患者
投与しないこと。本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。[2.3、16.6.1参照]
9.3.2 軽度又は中等度の肝機能障害(Child-Pugh分類A又はB)のある患者[7.4、16.6.1参照]
9.4 生殖能を有する者
妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び最終投与後14日間において避妊する必要性及び適切な避妊法について説明すること。[9.5、10.2、16.7.3参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。ラットを用いた動物試験において本剤の羊水及び胎児への移行が確認されており
9.6 授乳婦
授乳を避けさせること。ラットを用いた動物試験(1日1回投与)において本剤の乳汁への移行が確認されており
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。[16.6.3参照]
14.1 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
15.1 臨床使用に基づく情報
15.1.1 海外で実施された複数の抗てんかん薬における、てんかん、精神疾患等を対象とした199例のプラセボ対照比較試験の検討結果において、自殺念慮及び自殺企図の発現リスクが、抗てんかん薬の服用群でプラセボ群と比較して約2倍高く(抗てんかん薬服用群:0.43%、プラセボ群:0.24%)、抗てんかん薬の服用群では、プラセボ群と比べ1000人あたり1.9人多いと計算された(95%信頼区間:0.6-3.9)。また、てんかん患者のサブグループでは、プラセボ群と比べ1000人あたり2.4人多いと報告されている。[8.5、8.6参照]
15.1.2 薬物の乱用経験のある外国人健康成人にプラセボ、本剤200mg、400mg、陽性対照のアルプラゾラム1.5又は3mgを単回経口投与した結果、薬物嗜好度の視覚的アナログスケールの最大効果(平均値±標準偏差)は、プラセボで52.3±0.85、本剤200及び400mgでそれぞれ60.8±2.34及び68.8±2.64、並びにアルプラゾラム1.5及び3mgでそれぞれ79.5±2.30及び85.3±2.17であった。本剤200mg及び本剤400mgはいずれもアルプラゾラム1.5及び3mgに比べ統計学的に有意に低かった。一方、本剤400mgはプラセボと比較して薬物嗜好性を有する可能性が否定できなかった。
本剤はCYP2B6及びCYP3Aを誘導し、CYP2C19を阻害する。
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| カルバマゼピン[16.7.1参照] | カルバマゼピンの血中濃度が低下し、効果が減弱するおそれがある。 | 本剤がCYP3Aを誘導することにより、カルバマゼピンの血中濃度が低下するおそれがある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| フェニトイン[16.7.1参照] | フェニトインの血中濃度が上昇し、副作用の発現が増強されるおそれがある。また、本剤の血中濃度が低下し、効果が減弱するおそれがある。 | 本剤がCYP2C19を阻害することにより、フェニトインの血中濃度が上昇するおそれがある。フェニトインがUGT及びCYPを誘導することにより、本剤の血中濃度が低下するおそれがある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| フェノバルビタール[16.7.1参照] | フェノバルビタールの血中濃度が上昇し、副作用の発現が増強されるおそれがある。 | 本剤がCYP2C19を阻害することにより、フェノバルビタールの血中濃度が上昇するおそれがある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| クロバザム[16.7.1参照] | クロバザムの活性代謝物であるN-脱メチルクロバザムの血中濃度が上昇するおそれがある。 | 本剤がCYP3Aを誘導し、CYP2C19を阻害することにより、活性代謝物の血中濃度が上昇するおそれがある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| ラモトリギン[16.7.1参照] | ラモトリギンの血中濃度が低下し、効果が減弱するおそれがある。 | 機序は不明である。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| CYP2B6の基質となる薬剤エファビレンツ等[16.7.2参照] | CYP2B6の基質となる薬剤と併用する場合は、これらの薬剤の血中濃度が低下し、効果が減弱するおそれがある。 | 本剤がCYP2B6を誘導することにより、これらの薬剤の血中濃度が低下するおそれがある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| CYP3Aの基質となる薬剤ミダゾラム、トリアゾラム等[16.7.2参照] | CYP3Aの基質となる薬剤と併用する場合は、これらの薬剤の血中濃度が低下し、効果が減弱するおそれがある。 | 本剤がCYP3Aを誘導することにより、これらの薬剤の血中濃度が低下するおそれがある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| CYP2C19の基質となる薬剤オメプラゾール、ジアゼパム、ランソプラゾール等[16.7.2参照] | CYP2C19の基質となる薬剤と併用する場合は、これらの薬剤の血中濃度が上昇し、副作用の発現が増強されるおそれがある。 | 本剤がCYP2C19を阻害することにより、これらの薬剤の血中濃度が上昇するおそれがある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| 経口避妊薬[9.4、16.7.3参照] | エチニルエストラジオールの血中濃度が低下し、効果が減弱するおそれがある。 | 本剤がCYP3Aを誘導することにより、エチニルエストラジオールの血中濃度が低下するおそれがある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| QT短縮作用のある薬剤イサブコナゾニウム硫酸塩、ペフィシチニブ臭化水素酸塩、ルフィナミド | 本剤との併用によりQT短縮が増強するおそれがある。 | 併用によりQT短縮作用が増強するおそれがある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| アルコール(飲酒)[16.7.4参照] | 精神運動機能の低下が増強することがある。 | 本剤及びアルコールは中枢神経抑制作用を有するため、相互に作用を増強する可能性がある。 |
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 薬剤性過敏症症候群(頻度不明)
初期症状として発疹、発熱がみられ、更に肝機能障害、リンパ節腫脹、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状があらわれることがある。なお、ヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)等のウイルスの再活性化を伴うことが多く、投与中止後も発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがある。原因が明らかでないこれら症状を認めた場合は直ちに本剤投与を中止し、再開しないこと。[7.1、8.3、8.4参照]
11.1.2 肝機能障害
肝機能異常(2.6%)、AST(2.6%)、ALT(2.8%)、Al-P(2.0%)、γ-GTP(19.9%)、総ビリルビン(頻度不明)等の上昇を伴う肝機能障害があらわれることがあり、海外の市販後において、急性肝不全により肝移植に至った例が報告されている。[1.、8.2参照]
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
| 5%以上 | 1〜5%未満 | 1%未満 | 頻度不明 | |
| 血液及びリンパ系障害 | 白血球減少症、好中球減少症 | 血小板減少症、単球数減少、リンパ球減少症、貧血 | リンパ球増加症、白血球増加症、単球減少症、ヘマトクリット減少、ヘモグロビン減少、赤血球数減少 | |
| 心臓障害 | 徐脈 | 動悸、洞性不整脈 | ||
| 耳及び迷路障害 | 回転性めまい | |||
| 眼障害 | 複視 | 霧視 | ||
| 胃腸障害 | 嘔吐、悪心 | 便秘、下痢 | 腹痛、口内乾燥、胃炎、腹部膨満、胃食道逆流性疾患、消化不良 | 虫垂炎 |
| 全身障害 | 疲労、歩行障害 | 無力症 | 胸部不快感、胸痛 | |
| 感染症 | 上気道感染、尿路感染 | 上咽頭炎、咽頭炎 | ||
| 代謝及び栄養障害 | 食欲減退 | 食欲亢進 | 血中カリウム増加 | |
| 筋骨格系及び結合組織障害 | 筋力低下 | 四肢痛、背部痛 | ||
| 精神・神経系 | 浮動性めまい(63.2%)、傾眠(40.4%)、運動失調、頭痛 | 眼振、嗜眠、構語障害、痙攣発作、知的能力障害、過眠症、記憶障害、振戦、うつ病、会話障害、不眠症 | 易刺激性、てんかん、てんかん重積状態、精神障害、運動緩慢、平衡障害、認知障害、自殺念慮、不安、睡眠障害、精神緩慢、ジストニア、錯感覚、刺激無反応、失語症、意識レベルの低下、構音障害、錯乱状態、味覚不全、片頭痛、自殺企図 | 鎮静、多幸気分、失見当識、健忘、協調運動異常 |
| 肝胆道系障害 | 肝不全 | |||
| 腎及び尿路障害 | 蛋白尿 | 頻尿 | ||
| 呼吸器、胸郭及び縦隔障害 | 咳嗽、しゃっくり、呼吸困難 | |||
| 皮膚及び皮下組織障害 | 発疹 | そう痒症、湿疹 | ||
| 血管障害 | 低血圧 | |||
| その他 | 転倒 | 体重減少 | 月経障害、体重増加、皮膚擦過傷、尿中ビリルビン増加、頭部外傷 | 月経困難症 |
エキスコプリ錠12.5mg
エキスコプリ錠50mg
エキスコプリ錠100mg
エキスコプリ錠200mg
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