本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、造血器悪性腫瘍の治療に対して十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の使用が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分に説明し、同意を得てから投与を開始すること。
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
重度の肝機能障害のある患者[9.3.1、16.6.2参照]
本態性血小板血症
通常、成人にはアナグレリドとして1回0.5mgを1日2回経口投与より開始する。なお、患者の状態により適宜増減するが、増量は1週間以上の間隔をあけて1日用量として0.5mgずつ行い、1日4回を超えない範囲で分割して経口投与すること。ただし、1回用量として2.5mgかつ1日用量として10mgを超えないこと。
心障害があらわれることがあるので、本剤の投与開始前及び投与中は、定期的に心機能検査(心エコー、心電図等)を行い、患者の状態を十分に観察すること。本剤及び本剤の活性代謝物は環状アデノシン一リン酸(cAMP)ホスホジエステラーゼ(PDE)IIIの阻害作用を有している。[9.1.1、11.1.1参照]
QT間隔延長、心室性不整脈(Torsade de pointesを含む)があらわれることがあるので、本剤の投与開始前及び投与中は、定期的に心電図検査及び電解質測定を行い、患者の状態を十分に観察すること。必要に応じて、電解質(カルシウム、マグネシウム、カリウム)を補正すること。[9.1.2、11.1.2参照]
貧血、血小板減少、白血球減少、ヘモグロビン減少、リンパ球減少、好中球減少があらわれることがあるので、定期的に血液検査(血球数算定等)を実施するなど十分に観察を行うこと。[11.1.6参照]
9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 心疾患又はその既往歴のある患者
心疾患が増悪もしくは再発するおそれがある。[8.1、11.1.1参照]
9.1.2 QT間隔延長のおそれ又はその既往歴のある患者
QT間隔延長が起こるおそれがある。[8.2、11.1.2参照]
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 重度の腎機能障害患者
血中濃度が上昇するおそれがある。[16.6.1参照]
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 重度の肝機能障害のある患者
投与しないこと。血中濃度が過度に上昇するおそれがある。[2.2、16.6.2参照]
9.3.2 中等度の肝機能障害のある患者
減量を考慮するとともに、患者の状態をより慎重に観察し、有害事象の発現に十分注意すること。血中濃度が上昇するおそれがある。[16.6.2参照]
9.3.3 軽度の肝機能障害のある患者
血中濃度が上昇するおそれがある。[16.6.2参照]
9.4 生殖能を有する者
妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び投与終了後一定期間は適切な避妊法を用いるように指導すること。[9.5参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。ラットを用いた実験において、ヒトにおける1mg、1日2回投与後のAUC曝露量の約781倍の曝露により妊娠早期における着床阻害、約1,050倍の曝露によりラット胎児の体重減少と骨化遅延が報告されている。また、妊娠及び授乳期ラットに、ヒトにおける1mg、1日2回投与後のAUC曝露量の約624倍の曝露により、分娩の遅延又は阻害、出生児の死亡率増加が認められている。[9.4参照]
9.6 授乳婦
授乳しないことが望ましい。動物実験(ラット)において、乳汁中移行が報告されている。
9.7 小児等
小児等を対象とした国内臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に高齢者では、生理機能が低下していることが多い。
14.1 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
15.2 非臨床試験に基づく情報
ラットを用いた2年間のがん原性試験で、30mg/kg/日(ヒトにおける1mg、1日2回投与後のAUC曝露量の約223倍)の投与を受けた雌で子宮腺癌の発生率増加がみられた。3mg/kg/日以上(ヒトにおける1mg、1日2回投与後のAUC曝露量の約14倍以上)の投与を受けた雄及び、10mg/kg/日以上(ヒトにおける1mg、1日2回投与後のAUC曝露量の約24倍以上)の投与を受けた雌で、副腎髄質褐色細胞腫の発生率増加がみられた。
アナグレリドの遺伝毒性試験では、変異原性又は染色体異常誘発性の作用は認められなかった。
本剤は主として代謝酵素CYP1A1及びCYP1A2により代謝される。また、
の検討から、本剤はCYP1A2の阻害作用を有することが示されている。[16.4参照]
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
血小板凝集抑制作用を有する薬剤(アスピリン、クロピドグレル等)抗凝固剤(ワルファリン等)血栓溶解剤(ウロキナーゼ、アルテプラーゼ等) | これらの薬剤との併用により、出血の危険性が増大するおそれがある。アスピリンとの併用により、重篤な出血等の発現率の増加が報告されている。 | 本剤は血小板凝集抑制作用を有するため、これらの薬剤と併用すると出血を助長するおそれがある。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
cAMP PDE III阻害作用を有する薬剤(ミルリノン、オルプリノン、シロスタゾール、イブジラスト等) | これらの薬剤との併用により、変力作用及び変時作用が増強するおそれがある。 | 本剤及び本剤の活性代謝物はcAMP PDE III阻害作用を有する。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
QT間隔延長を起こすことが知られている薬剤(イミプラミン、ピモジド等)抗不整脈薬(キニジン、プロカインアミド、ジソピラミド等) | QT間隔延長を起こす又は悪化させるおそれがある。 | 本剤及びこれらの薬剤はいずれもQT間隔を延長させるおそれがあり、併用により作用が増強するおそれがある。 |
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 心障害
動悸(34.0%)、心嚢液貯留(3.8%)、頻脈(3.8%)、心拡大(1.9%)、プリンツメタル狭心症(1.9%)、上室性期外収縮(1.9%)、心室性期外収縮(1.9%)、うっ血性心不全(頻度不明)、心房細動(頻度不明)、上室性頻脈(頻度不明)、心筋梗塞(頻度不明)、心筋症(頻度不明)、狭心症(頻度不明)等があらわれることがある。[8.1、9.1.1参照]
(3.8%)
、心室性不整脈(Torsade de pointesを含む)(頻度不明)[8.2、9.1.2参照]
(1.9%)
11.1.4 出血
鼻出血(9.4%)、歯肉出血(7.5%)、皮下出血(3.8%)、メレナ(1.9%)、網膜出血(1.9%)、紫斑(1.9%)、喀血(1.9%)、胃腸出血(頻度不明)、脳出血(頻度不明)等があらわれることがある。
11.1.5 血栓塞栓症
脳梗塞(3.8%)等があらわれることがある。
(49.1%)
、血小板減少(5.7%)
、白血球減少(3.8%)
、ヘモグロビン減少(1.9%)
、リンパ球減少(1.9%)
、好中球減少(1.9%)[8.3参照]
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
10%以上 | 10%未満 | 頻度不明 | |
血液およびリンパ系障害 | 汎血球減少症 | ||
代謝および栄養障害 | 体重減少 | 体重増加 | |
神経系障害 | 頭痛(43.4%) | 感覚鈍麻、錯感覚、知覚過敏、健忘 | 浮動性めまい、不眠症、うつ病、錯乱、神経過敏、口内乾燥、傾眠、協調運動異常、構語障害、片頭痛 |
眼障害 | 視覚異常、複視 | ||
耳および迷路障害 | 耳鳴 | ||
心臓障害 | 高血圧、起立性低血圧 | 不整脈、失神、血管拡張 | |
呼吸器、胸郭および縦隔障害 | 呼吸困難 | 肺炎、気管支炎、胸水 | 肺高血圧症、肺浸潤 |
胃腸障害 | 下痢(22.6%) | 胃炎、嘔吐、便秘、悪心、腹痛 | 膵炎、鼓腸、消化不良、食欲不振、胃腸障害、大腸炎 |
肝胆道系障害 | 肝酵素上昇 | 肝機能異常 | 肝炎 |
皮膚および皮下組織障害 | 色素沈着障害、発疹 | 脱毛症、そう痒症、皮膚乾燥 | |
筋骨格系および結合組織障害 | 筋肉痛、関節痛 | 背部痛 | |
腎および尿路障害 | 腎不全、尿細管間質性腎炎、インポテンス、頻尿 | ||
一般・全身障害および投与部位の状態 | 末梢性浮腫(22.6%)、疲労 | 発熱、倦怠感、胸痛、浮腫、悪寒、無力症 | 脱力感、疼痛、インフルエンザ様症状 |
臨床検査 | 血中クレアチニン増加 |
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