1.1 本剤には催奇形性があるので、妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。[2.1、8.1、9.5参照]
1.2 本剤の投与にあたっては、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。
2.1 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[1.1、8.1、9.5参照]
2.2 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
2.3 ビタミンA製剤を投与中の患者[10.1参照]
2.4 ビタミンA過剰症の患者[ビタミンA過剰症が増悪するおそれがある。]
大量化学療法後の神経芽腫
通常、イソトレチノインとして以下の用量を1日2回、14日間連日経口投与し、その後14日間休薬する。これを1サイクルとして投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。
| 体重注1) | 1回投与量 |
| 3.7kg以下 | 8mg |
| 3.8kg以上7.5kg以下 | 16mg |
| 7.6kg以上11.2kg以下 | 24mg |
| 11.3kg以上11.9kg以下 | 32mg |
| 体表面積注2) | 1回投与量 |
| 0.38m2以上0.50m2以下 | 32mg |
| 0.51m2以上0.62m2以下 | 40mg |
| 0.63m2以上0.75m2以下 | 48mg |
| 0.76m2以上0.87m2以下 | 56mg |
| 0.88m2以上1.00m2以下 | 64mg |
| 1.01m2以上1.12m2以下 | 72mg |
| 1.13m2以上1.25m2以下 | 80mg |
| 1.26m2以上1.37m2以下 | 88mg |
| 1.38m2以上1.50m2以下 | 96mg |
| 1.51m2以上1.62m2以下 | 104mg |
| 1.63m2以上1.75m2以下 | 112mg |
| 1.76m2以上1.87m2以下 | 120mg |
| 1.88m2以上2.00m2以下 | 128mg |
8.1 本剤には催奇形性があり、また副作用の発現頻度が高いので、使用上の注意を厳守し、患者又はそれに代わり得る適切な者に副作用についてよく説明した上で使用すること。[1.1、2.1、9.4、9.5参照]
8.2 うつ病、自殺念慮、不安等の精神障害があらわれることがあるので、患者及びその家族等に、これらの症状があらわれた場合には直ちに医師に相談するよう指導すること。[9.1.1、11.1.1参照]
8.3 脂質異常症があらわれることがあるので、投与開始前及び投与期間中は定期的に血中の総コレステロール及びトリグリセリドの検査を行い、患者の状態を十分に観察すること。[11.1.12参照]
8.4 肝機能障害があらわれることがあるので、投与開始前及び投与期間中は定期的に肝機能検査を行い、患者の状態を十分に観察すること。[11.1.6参照]
8.5 骨端早期閉鎖があらわれることがあるので、本剤投与中に関節痛・骨痛の症状があらわれた場合には速やかに医師に相談するよう指導すること。また、骨密度の変化により骨粗鬆症、骨折があらわれることがあるので本剤の長期投与に際しては、定期的な問診(骨・筋等の痛みや運動障害)、X線検査、Al-P、Ca、P、Mg等の臨床生化学的検査を行うことが望ましい。[9.1.2、9.7、11.1.9参照]
8.6 横紋筋融解症があらわれることがあるので、筋力低下、筋肉痛、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇等の観察を十分に行うこと。[11.1.8参照]
8.7 電解質異常があらわれることがあるので、本剤の投与中は定期的に血清中電解質検査(カルシウム、カリウム、ナトリウム等)を行うこと。[11.1.13参照]
9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 精神障害又はその既往歴のある患者
症状が悪化するおそれがある。[8.2、11.1.1参照]
9.1.2 骨の成長が終了していない25歳以下の患者
治療上の有益性が危険性を上回ると判断された場合にのみ観察を十分に行いながら慎重に投与すること。[8.5、9.7、11.1.9参照]
9.3 肝機能障害患者
本剤は主に肝代謝により消失するため、血中濃度が上昇する可能性がある。なお、肝機能障害患者を対象とした臨床試験は実施していない。
9.4 生殖能を有する者
妊娠する可能性のある女性に投与する場合は、本剤の妊娠に及ぼす危険性について患者に十分に説明し、投与開始予定1カ月前から、投与中及び最終投与後1カ月間において避妊する必要性及び適切な避妊法について説明すること。なお、本剤投与中に妊娠が確認された場合又は疑われた場合には、直ちに本剤の投与を中止し、医師等に連絡するよう患者を指導すること。[8.1、9.5参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験で催奇形作用が報告されている。また、本剤投与中に妊娠した患者で、頭蓋顔面、心血管系、胸腺、中枢神経系等の奇形があらわれたとの報告がある。[1.1、2.1、8.1、9.4参照]
9.6 授乳婦
投与後1カ月間は授乳を避けさせること。乳汁排泄又は母乳を介した乳児への影響に関する本剤のデータはないが、類似化合物(エトレチナート)の動物実験(ラット)で、乳汁中への移行が報告されている。
9.7 小児等
幼児又は小児へ投与する場合には、観察を十分に行い慎重に投与すること。骨端早期閉鎖があらわれることが報告されている。[8.5、9.1.2、11.1.9参照]
14.1 薬剤交付時の注意
14.1.1 ブリスターシートから取り出して服用するよう指導すること。シートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
外箱開封後は遮光して保存すること。
本剤は、主にCYP3A、CYP2C8及びUGT1A9によって代謝される。[16.4参照]
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| ビタミンA製剤(チョコラA等)[2.3参照] | ビタミンA過剰症と類似した副作用症状を起こすおそれがある。 | 本剤はビタミンAの活性代謝物である。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| テトラサイクリン系抗生物質テトラサイクリン塩酸塩デメチルクロルテトラサイクリン塩酸塩ドキシサイクリン塩酸塩水和物ミノサイクリン塩酸塩 等 | 本剤とこれらの薬剤を併用した患者で頭蓋内圧亢進症を発現したとの報告がある。 | 本剤及びこれらの薬剤はそれぞれ頭蓋内圧の上昇を起こすことがある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| CYP3A阻害剤クラリスロマイシンフルコナゾールボリコナゾール 等 | 本剤の作用が増強するおそれがあるので、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること。 | これらの薬剤がCYP3Aを阻害することにより、本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| CYP2C8阻害剤トリメトプリムテコビリマト水和物デフェラシロクス 等 | 本剤の作用が増強するおそれがあるので、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること。 | これらの薬剤がCYP2C8を阻害することにより、本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| UGT1A9阻害剤イサブコナゾニウム硫酸塩 等 | 本剤の作用が増強するおそれがあるので、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること。 | これらの薬剤がUGT1A9を阻害することにより、本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| CYP3A誘導剤フェニトインカルバマゼピン 等 | 本剤の有効性が減弱するおそれがあるので、CYP3A誘導作用のない薬剤への代替を考慮すること。 | これらの薬剤がCYP3Aを誘導することにより、本剤の血中濃度が低下する可能性がある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| CYP2C8誘導剤リファンピシン 等 | 本剤の有効性が減弱するおそれがあるので、CYP2C8誘導作用のない薬剤への代替を考慮すること。 | これらの薬剤がCYP2C8を誘導することにより、本剤の血中濃度が低下する可能性がある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| フェニトイン | フェニトインの作用が増強するおそれがある。 | 類似化合物(エトレチナート)でフェニトインとの併用により、フェニトインのタンパク結合能を低下させるとの報告があり、フェニトインの血中濃度が上昇する可能性がある。 |
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 精神障害
うつ病(頻度不明)、自殺念慮(頻度不明)、不安(頻度不明)等の精神障害があらわれることがある。[8.2、9.1.1参照]
11.1.2 頭蓋内圧亢進(頻度不明)
11.1.3 重度の皮膚障害
皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明)、多型紅斑(頻度不明)等があらわれることがある。
11.1.4 膵炎
急性膵炎(頻度不明)等があらわれることがある。
11.1.5 聴覚障害
難聴(頻度不明)等があらわれることがある。
11.1.6 肝機能障害(頻度不明)[8.4参照]
11.1.7 重度の下痢(頻度不明)
11.1.8 横紋筋融解症(頻度不明)[8.6参照]
11.1.9 骨端早期閉鎖(頻度不明)[8.5、9.1.2、9.7参照]
11.1.10 眼障害
失明(頻度不明)、視力障害(頻度不明)等があらわれることがある。
11.1.11 過敏症
アナフィラキシー(頻度不明)等の重篤な過敏症があらわれることがある。
11.1.12 脂質異常症
高トリグリセリド血症(56.3%)等があらわれることがある。[8.3参照]
11.1.13 電解質異常
高カルシウム血症(62.5%)等があらわれることがある。[8.7参照]
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
| 50%以上 | 25〜50%未満 | 25%未満 | |
| 皮膚および皮下組織障害 | 皮膚乾燥(62.5%) | 湿疹、そう痒症 | 皮膚炎、発疹、皮脂欠乏性湿疹、斑状丘疹状皮疹、乾皮症、皮膚粘膜障害 |
| 代謝および栄養障害 | 低マグネシウム血症、低アルブミン血症、低ナトリウム血症、低リン血症 | ||
| 胃腸障害 | 口唇炎 | 悪心、嘔吐、腹痛、口角口唇炎、口腔内出血、肛門出血 | |
| 呼吸器、胸郭および縦隔障害 | 鼻出血 | 鼻閉 | |
| 感染症および寄生虫症 | 結膜炎、外耳炎、皮膚感染 | ||
| 臨床検査 | AST増加、ALT増加、血中尿素増加、CRP増加、血中ビリルビン減少 | ||
| 筋骨格系および結合組織障害 | 関節痛 | ||
| 血液およびリンパ系障害 | 好中球減少症 | ||
| 一般・全身障害および投与部位の状態 | 倦怠感 | ||
| 神経系障害 | 頭痛 | ||
| 腎および尿路障害 | 尿道出血 |
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