本剤の投与は、緊急時に十分対応できる医療施設において、造血器悪性腫瘍の治療に対して十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される症例のみに行うこと。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分に説明し、同意を得てから投与を開始すること。
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
多発性骨髄腫
他の抗悪性腫瘍剤との併用において、通常、成人にはイサツキシマブ(遺伝子組換え)として1回1400mgを、併用する抗悪性腫瘍剤の投与サイクルを考慮して、以下のA法又はB法の投与間隔で皮下投与する。
A法:1週間間隔、2週間間隔の順で投与する。
B法:1週間間隔、2週間間隔及び4週間間隔の順で投与する。
8.1 骨髄抑制があらわれることがあるので、本剤の投与前及び投与中は定期的に血液検査等を行い、患者の状態を十分に観察すること。[11.1.2参照]
8.2 本剤は、赤血球上に発現しているCD38と結合し、間接抗グロブリン試験(間接クームス試験)の結果が偽陽性となる可能性がある。このため、本剤投与前に不規則抗体のスクリーニングを含めた一般的な輸血前検査を実施すること。輸血が予定されている場合は、本剤を介した間接抗グロブリン試験(間接クームス試験)への干渉について関係者に周知すること。なお、当該干渉は本剤最終投与から約6ヵ月持続する可能性がある。[12.1参照]
8.3 本剤の使用にあたっては、イサツキシマブ(遺伝子組換え)点滴静注製剤との取り違えに注意すること。
9.4 生殖能を有する者
妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び最終投与後7ヵ月間において避妊する必要性及び適切な避妊法について説明すること。[9.5参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
本剤を用いた生殖発生毒性試験は実施されていないが、IgG1モノクローナル抗体に胎盤通過性があることが知られている。また、
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。本剤のヒト乳汁中への移行は検討されていないが、ヒトIgGは乳汁中に移行するので、本剤も移行する可能性がある。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
14.1 薬剤調製時の注意
14.1.1 本剤は、専用の注入器、又は手動投与用のシリンジと皮下投与セットを用いて腹部に皮下投与する。シリンジはルアーフィッティングコネクタ付きの20mLポリプロピレンシリンジ、薬液調整用針は5μmのフィルター及びルアーフィッティングコネクタ付きの18Gステンレス鋼製を用いる。皮下投与セットには23Gのステンレス鋼製の注射針、ルアーフィッティングコネクタ付きのポリエチレン又はポリ塩化ビニルの最長30cmのチューブを用いて腹部に皮下投与すること。専用の注入器を使用する場合は使用説明書を確認すること。
14.1.2 投与前にバイアル内を目視検査すること。溶液は、無色〜微黄色の澄明〜わずかに乳白色を呈する液で、半透明〜白色の微粒子をわずかに認めることがあるが、溶液の濁り、変色又は上記以外の粒子や異物が認められた場合は使用しないこと。
14.1.3 未開封のバイアルは、室温(30℃以下)で24時間まで保管することができる。
14.1.4 使用の20分前に本剤を冷蔵庫から取り出し、室温に戻しておくこと。加熱したり、振盪したりしないこと。
14.1.5 使用前は光から保護するため、バイアルを箱に入れて保管すること。バイアル開封後は投与時間を含め、常温(15〜25℃)及び自然光下で4時間以内に使用すること。
14.1.6 針の詰まりを防ぐため、注射の直前に皮下投与セットをシリンジに取り付けること。
14.2 薬剤投与時の注意
14.2.1 本剤を手動投与する場合は約6分かけて腹部皮下に投与すること。他の部位への投与はデータが得られていない。
14.2.2 同一部位への反復注射は行わないこと。
14.2.3 本剤を注射した部位に他の薬剤を注射しないこと。
14.2.4 皮膚に異常のある部位(発赤、挫傷、圧痛、硬結等)には注射しないこと。
14.2.5 本剤は1回使い切りである。本剤の未使用残液は適切に廃棄すること。
15.1 臨床使用に基づく情報
15.1.1 再発又は難治性の多発性骨髄腫患者を対象とした国際共同第3相試験(EFC15951)、国際共同第2相試験(ACT17453)及び国際共同第1b相試験(TCD15484)でイサツキシマブ1400mgが投与された患者において、17/359例(4.7%)に抗イサツキシマブ抗体が認められ、2/359例(0.6%)に抗イサツキシマブ中和抗体が認められた。
15.1.2 臨床試験において、皮膚有棘細胞癌、乳房血管肉腫、骨髄異形成症候群等の二次性悪性腫瘍が発現したとの報告がある。
20.1 凍らせたり、振盪したりしないこと。
20.2 遮光を保つため、本剤は外箱に入れた状態で保存すること。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 Infusion reaction
アナフィラキシー、呼吸困難、咳嗽、悪寒、気管支痙攣、鼻閉、高血圧、嘔吐、悪心等のInfusion reaction(1.8%)があらわれることがあり、多くの場合は、初回投与時に発現が認められたが、2回目以降の投与時にも認められている。異常が認められた場合は、本剤の投与を中断又は中止し適切な処置を行うとともに、症状が回復するまで患者の状態を十分に観察すること。[7.2、7.3参照]
11.1.2 骨髄抑制
好中球減少症(38.9%)、血小板減少症(8.6%)、好中球減少性感染(7.7%)、貧血(4.5%)、発熱性好中球減少症(3.3%)等の骨髄抑制があらわれることがある。[7.3、8.1参照]
11.1.3 感染症(36.8%)
肺炎(12.8%)、敗血症(0.9%)等の重篤な感染症があらわれることがある。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
| 10%以上 | 10%未満5%以上 | 5%未満 | |
| 精神障害 | 不眠症 | ||
| 血管障害 | 高血圧 | ||
| 胃腸障害 | 下痢 | ||
| 一般・全身障害および投与部位の状態 | 疲労 | 末梢性浮腫 |
|
| 感染症および寄生虫症 | 上気道感染 | COVID-19 |
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