アスパラカリウム錠300mg 他

Kアスパルテート製剤

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リスト同薬効薬剤
一般名 L−アスパラギン酸カリウム
製造/販売 ニプロ
剤形/規格
  • アスパラカリウム錠...
  • アスパラカリウム散50%

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禁忌

  • 2.1 重篤な腎機能障害(前日の尿量が500mL以下あるいは投与直前の排尿が1時間当たり20mL以下)のある患者[9.2.1参照]

  • 2.2 副腎機能障害(アジソン病)のある患者[アジソン病ではアルドステロン分泌低下により、カリウム排泄障害を来しているので、高カリウム血症を呈するおそれがある。]

  • 2.3 高カリウム血症の患者[高カリウム血症を増悪させるおそれがある。][9.1.2参照]

  • 2.4 消化管通過障害のある患者[カリウムイオンの局所的な粘膜刺激作用により潰瘍、狭窄、穿孔をきたすことがある。]

    • 2.4.1 食道狭窄のある患者(心肥大、食道癌、胸部大動脈瘤、逆流性食道炎、心臓手術等による食道圧迫)

    • 2.4.2 消化管狭窄又は消化管運動機能不全のある患者

  • 2.5 高カリウム血性周期性四肢麻痺の患者[発作を誘発するおそれがある。]

  • 2.6 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

  • 2.7 エプレレノン(高血圧症)、エサキセレノンを投与中の患者[10.1参照]

効能・効果

  • 下記疾患又は状態におけるカリウム補給

    • ○降圧利尿剤、副腎皮質ホルモン、強心配糖体、インスリン、ある種の抗生物質などの連用時

    • ○低カリウム血症型周期性四肢麻痺

    • ○心疾患時の低カリウム状態

    • ○重症嘔吐、下痢、カリウム摂取不足及び手術後

用法・容量

  • L-アスパラギン酸カリウムとして、通常成人1日0.9〜2.7gを3回に分割経口投与する。
    なお、症状により1回3gまで増量できる。

注意事項

重要な基本的注意

  • 8.1 本剤の投与に際しては、患者の血清電解質及び心電図の変化に注意すること。特に、長期投与する場合には、血中又は尿中のカリウム値、腎機能、心電図等を定期的に検査することが望ましい。また、高カリウム血症があらわれた場合には、投与を中止すること。

慎重投与

  • 9.1 合併症・既往歴等のある患者

    • 9.1.1 急性脱水症、広範囲の組織損傷(熱傷、外傷等)のある患者

      • 細胞外へカリウムが移行する状態であり、高カリウム血症を呈するおそれがある。

    • 9.1.2 高カリウム血症があらわれやすい疾患(低レニン性低アルドステロン症等)を有する患者[2.3参照]

  • 9.2 腎機能障害患者

    • 9.2.1 重篤な腎機能障害(前日の尿量が500mL以下あるいは投与直前の排尿が1時間当たり20mL以下)のある患者

      • 投与しないこと。カリウムの排泄低下により、高カリウム血症を呈するおそれがある。[2.1、9.2.2参照]

    • 9.2.2 腎機能低下あるいは腎機能障害のある患者(重篤な腎機能障害のある患者を除く)

      • カリウムの排泄低下により、高カリウム血症を呈するおそれがある。[9.2.1参照]

  • 9.5 妊婦

    • 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

  • 9.6 授乳婦

    • 治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

  • 9.7 小児等

    • 低出生体重児、新生児、乳児には投与しないことが望ましい。動物実験(3週齢以下の幼若マウス及びラット:アスパラギン酸として250mg/kg以上を投与)で、視床下部弓状核に病理組織学的変化を認めたという報告がある。

  • 9.8 高齢者

    • 減量するなど注意すること。カリウムは腎臓から排泄されるが、腎機能が低下していることが多く高い血中濃度が持続するおそれがある。

過量投与

  • 13.1 症状

    • 通常経口投与では重篤な高カリウム血症があらわれることは少ないが、排泄機能の異常等がある場合には起こることがある。
      一般に高カリウム血症は初期には無症状のことが多いので、血清カリウム値及び特有な心電図変化(T波の尖鋭化、QRS幅の延長、ST部の短縮、P波の平坦化ないしは消失)に十分注意すること。なお、筋肉及び中枢神経系の症状として、錯感覚、痙攣、反射消失があらわれ、また、横紋筋の弛緩性麻痺は、呼吸麻痺に至るおそれがある。

  • 13.2 処置

    • 高カリウム血症が認められた場合には血清カリウム値、臨床症状に応じて下記のうち適切と思われる処置を行う。

      • ・カリウムを含む食物や薬剤の制限又は排除。カリウム保持性利尿剤の投与が行われている場合にはその投与中止。

      • ・インスリンをブドウ糖3〜4gに対し1単位(もし糖尿病があれば2gに対し1単位)加えた20〜50%高張ブドウ糖液200〜300mLを30分くらいで静脈内投与。

      • ・アシドーシスのある場合には、乳酸ナトリウムあるいは炭酸水素ナトリウムを5%ブドウ糖液200mL程度に溶解し静脈内投与。

      • ・グルコン酸カルシウムの静脈内投与。

      • ・陽イオン交換樹脂(ポリスチレンスルホン酸ナトリウム等)の経口投与又は注腸。

      • ・血液透析又は腹膜透析。

適用上の注意

  • 14.1 薬剤調剤時の注意

    • <錠>

      • 錠剤は一包化に適さない薬剤である。ただし、一包化が必要な場合は気密性の高い容器で保存し、必要に応じて乾燥剤を入れるなど湿気に十分注意すること。[20.参照]

  • 14.2 薬剤交付時の注意

    • <錠>

      • 14.2.1 PTPシートを破損しないよう注意すること。

      • 14.2.2 服用直前までPTPシートから取り出さないこと。

      • 14.2.3 PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

取扱上の注意

  • 本剤は吸湿性が極めて高いため、アルミピロー包装開封後は湿気を避けて保存すること。[14.1参照]

相互作用

併用禁忌

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
エプレレノン(高血圧症)セララエサキセレノンミネブロ[2.7参照] 血清カリウム値が上昇するおそれがある。 併用によりカリウム貯留作用が増強するおそれがある。

併用注意

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
エプレレノン(慢性心不全)フィネレノン 血清カリウム値が上昇する可能性があるので、血清カリウム値を定期的に観察するなど十分に注意すること。 カリウム貯留作用が増強するおそれがある。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
カリウム保持性利尿剤スピロノラクトン、トリアムテレン等アンジオテンシン変換酵素阻害剤イミダプリル塩酸塩、カプトプリル、エナラプリルマレイン酸塩等アンジオテンシンII受容体拮抗剤ロサルタンカリウム、カンデサルタンシレキセチル、バルサルタン等非ステロイド性消炎鎮痛剤インドメタシン等β遮断剤プロプラノロール、アテノロール、ピンドロール等シクロスポリンヘパリンジゴキシントルバプタン 高カリウム血症があらわれることがある。定期的に血清カリウム値を観察し、異常が認められた場合には、本剤を減量するなど適切な処置を行う。 カリウム保持性利尿剤はナトリウム、水の排泄を促進し、カリウムの排泄を抑制する。アンジオテンシン変換酵素阻害剤、アンジオテンシンII受容体拮抗剤は、アルドステロンの分泌を低下させ、カリウムの排泄を減少させるため、併用により高カリウム血症があらわれやすくなると考えられる。非ステロイド性消炎鎮痛剤、β遮断剤、シクロスポリン、ヘパリン、ジゴキシン、トルバプタンは、血中のカリウムを上昇させる可能性があり、併用により高カリウム血症があらわれやすくなると考えられる。腎機能障害のある患者。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
抗コリン作動薬アトロピン、ブチルスコポラミン等 本剤の消化管粘膜刺激があらわれやすい。症状があらわれた場合には、本剤の減量又はカリウムの液剤の使用を考慮する。 抗コリン剤の消化管運動の抑制による。

副作用

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

  • 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められる場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

  • 11.1.1 心臓伝導障害(頻度不明)

    • 一時に大量を投与すると心臓伝導障害があらわれることがある。高カリウム血症の治療にはカルシウム剤、重炭酸ナトリウム、高張食塩液、ブドウ糖・インスリン、陽イオン交換樹脂、透析が緊急度に応じて選択される。

  • 注)再評価結果を含む

その他の副作用

  • 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められる場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

0.1〜5%未満
消化器 胃腸障害、食欲不振、心窩部重圧感
その他 耳鳴
  • 注)再評価結果を含む

薬価

アスパラカリウム錠300mg 6.1円/錠
アスパラカリウム散50% 6.7円/g

評価サマリー

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