本剤には催奇形性があるので、妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。また、妊娠する可能性のある女性には治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しない。やむを得ず投与する場合には使用上の注意を厳守すること。[2.1、8.2、9.4、9.5参照]
妊婦又は妊娠している可能性のある女性[1.、8.2、9.5参照]
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
肝障害のある患者[8.4、9.3.1参照]
腎障害のある患者[9.2.1参照]
ビタミンA製剤を投与中の患者[10.1参照]
ビタミンA過剰症の患者[ビタミンA過剰症状が悪化するおそれがある。]
○諸治療が無効かつ重症な下記疾患
乾癬群(尋常性乾癬、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症、
)、
魚鱗癬群(尋常性魚鱗癬、水疱型先天性魚鱗癬様紅皮症、非水疱型先天性魚鱗癬様紅皮症)、
掌蹠角化症、ダリエー病、掌蹠膿疱症、毛孔性紅色粃糠疹及び紅斑性角化症、
口腔白板症、口腔乳頭腫及び口腔扁平苔癬
通常成人は寛解導入量エトレチナートとして1日40〜50mgを2〜3回に分けて2〜4週間経口投与する。1日最高用量は75mgまでとする。その後、症状に応じて寛解維持量エトレチナートとして1日10〜30mgを1〜3回に分けて経口投与する。
幼・小児では寛解導入量エトレチナートとして1日体重1kgあたり1.0mgを1〜3回に分けて2〜4週間経口投与する。その後、症状に応じて寛解維持量エトレチナートとして1日体重1kgあたり0.6〜0.8mgを1〜3回に分けて経口投与する。
なお、年齢、体重、症状により適宜増減する。
本剤には催奇形性があり、また副作用の発現頻度が高いので、諸治療が無効な重症の場合にのみ、使用上の注意を考慮して使用すること。
なお、使用に際して患者に以下の副作用についてよく説明すること。
本剤の使用に際しては、患者又はそれに代わり得る適切な者に次の注意事項についてよく説明し、理解させた後、同意を書面で得てから使用すること。[1.、2.1参照]
妊娠する可能性のある女性への投与に際しては、次の正常な生理周期の2日又は3日目まで投与を開始しないこと。また、本剤の投与開始前2週間以内の妊娠検査を行うなど、妊娠していないことを確認すること。[9.4.1参照]
本剤には催奇形性があるので、妊娠する可能性のある女性で他に代わるべき治療法がない重症な患者にやむを得ず投与する場合には、投与中及び投与中止後少なくとも2年間は避妊させること。[9.4.1参照]
本剤はモルモットを用いた動物実験で、精子形成能に異常を起こすことが報告されているので男性に投与する場合には、投与中及び投与中止後少なくとも6ヵ月間は避妊させること。
本剤には催奇形性があり、また副作用の発現頻度が高いので、投与中及び投与中止後少なくとも2年間は献血を行わないよう指導すること。
本剤の長期投与を受けた患者で過骨症及び骨端の早期閉鎖を起こすことがある。したがって投与中に関節痛・骨痛等の症状があらわれた場合には速やかに主治医に連絡するよう指示すること。また、本剤の長期投与に際しては、定期的な問診(骨・筋等の痛みや運動障害)、X線検査、Al-P、Ca、P、Mg等の臨床生化学的検査を行うことが望ましい。なお、骨の成長が終了していない25歳以下の患者には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断された場合にのみ観察(定期的なX線検査、Al-P、Ca、P、Mg等の臨床生化学的検査)を十分に行いながら慎重に投与すること。[9.1.1、9.7.2参照]
本剤は肝障害を起こすことがあるので肝機能検査は投与前、投与開始1ヵ月後及び投与中は3ヵ月ごとに行うべきであり、肝障害が疑われるときは直ちに投与を中止すること。[2.3、9.3.1参照]
本剤の高中性脂肪血症の患者への投与は、脂質代謝障害の危険性が高いので、その素因のある患者には血中トリグリセライドの検査を行うこと。[9.1.2参照]
本剤の投与により脱毛が起こることがある。
本剤は臨床試験で落屑、口唇炎の副作用発現率が高いので十分な経過観察を行い、投与量の増減又は投与の継続を慎重に判断すること。口唇炎の対症療法には、ワセリンやコルチコイド外用剤が用いられている。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
[8.3、9.7.2参照]
9.1.2 糖尿病患者、肥満者、アルコール中毒症患者、脂質代謝異常患者など高中性脂肪血症の素因がある患者
脂質代謝異常が起こるおそれがある。[8.5参照]
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 腎障害のある患者
投与しないこと。本剤の作用が増強するおそれがある。[2.4参照]
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 肝障害のある患者
投与しないこと。肝障害が悪化するおそれがある。[2.3、8.4参照]
9.4 生殖能を有する者
9.4.1 妊娠する可能性のある女性
治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。[1.、8.2.1、8.2.2、9.5参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。本剤投与中又は投与中止後2年以内に妊娠した患者で、胎児、新生児の頭蓋顔面欠損、脊椎欠損、四肢欠損、骨格異常等があらわれたとの催奇形性の症例報告がある。[1.、2.1、9.4.1参照]
9.6 授乳婦
授乳を避けさせること。動物実験(ラット)で、乳汁中へ移行することが報告されている。
9.7 小児等
低出生体重児、新生児、乳児を対象とした臨床試験は実施していない。
幼児、小児に投与する場合には観察を十分に行い慎重に投与すること。過骨症及び骨端の早期閉鎖を起こすことがある。[8.3、9.1.1参照]
9.8 高齢者
減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。
14.1 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
15.1 臨床使用に基づく情報
メトトレキサートとの併用により、肝炎の危険性を上昇させたとの報告がある。
牛乳又は高脂肪食により、本剤の吸収が増加するとの報告がある。[16.2.1参照]
アルミピロー包装開封後は遮光し、吸湿に注意すること。
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
ビタミンA製剤(チョコラA 等)[2.5参照] | ビタミンAの正常血中濃度には影響を及ぼさないが、ビタミンA過剰症と類似した副作用症状があらわれることがある。 | 本剤はビタミンA様作用を示すため、ビタミンA様作用が増強される。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
フェニトイン | フェニトインの血中濃度が上昇し、フェニトインの作用が増強するおそれがある。 | フェニトインの蛋白結合能を低下させることがある。 |
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
(いずれも頻度不明)
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
5%以上 | 1〜5%未満 | 1%未満 | 頻度不明 | |
皮膚 | 落屑(63.5%)、皮膚菲薄化(28.7%)、 |
爪脆弱化、皮下出血、発疹、紅斑、色素沈着、亀裂 |
|
毛髪異常(縮れ、変色等) |
粘膜 | 口唇炎(80.7%)、口内乾燥(61.5%)、鼻腔乾燥(6.3%)、口角炎 | 口腔内びらん | 口内炎、咽頭痛、舌痛 | |
肝臓 | AST、ALT、Al-P、LDHの上昇 | 黄疸 | ||
骨・関節 | 関節痛 | 骨異常(過骨症、骨端の早期閉鎖、骨痛等) | ||
脂質代謝 | トリグリセライド値の上昇 | 血清コレステロール値の上昇 | ||
腎臓 | 頻尿、BUN上昇 | クレアチニン値上昇 | ||
血液 | 貧血、白血球減少、白血球増多 | |||
眼 | 結膜炎 | 眼瞼腫脹(乾燥、 |
眼脂、眼痛、眼精疲労、目のかすみ | 夜間視力低下 |
消化器 | 嘔気、嘔吐 | 腹痛、下痢、食欲不振 | ||
精神神経系 | 頭痛・頭重 | めまい、しびれ感、不眠 | 頭蓋内圧亢進(初期症状:うっ血乳頭、頭痛、悪心、嘔吐、視覚異常) | |
その他 | ほてり、倦怠感(脱力感) | 悪寒、発熱、体重減少、浮腫、中耳炎(耳漏)、耳鳴、味覚異常、耐糖能異常 | 肉芽腫、筋肉痛 |
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