ショック等の重篤な副作用があらわれることがある。[8.1-8.3、9.1.1、11.1.1、11.1.2参照]
本剤は子宮卵管・関節用造影剤であるので、脳槽・脊髄造影には使用しないこと。[14.2.1参照]
<効能共通>
ヨード又はヨード造影剤に過敏症の既往歴のある患者[8.1参照]
<子宮卵管撮影>
妊婦又は妊娠している可能性のある患者[9.5.1参照]
骨盤腔内に急性炎症性疾患のある患者[症状が悪化するおそれがある。]
○子宮卵管撮影
○関節撮影
<子宮卵管撮影>
通常、成人1回6〜10mLを導管より子宮腔内に注入する。
なお、年齢、体重、撮影部位の大きさにより適宜増減する。
<関節撮影>
通常、成人1回1〜10mLを関節腔内に注入する。
なお、年齢、体重、撮影部位の大きさにより適宜増減する。
ショック等の発現に備え、十分な問診を行うこと。[1.1、2.1、9.1.1、11.1.1、11.1.2参照]
投与量と投与方法の如何にかかわらず過敏反応を示すことがある。本剤によるショック等の重篤な副作用は、ヨード過敏反応によるものとは限らず、それを確実に予知できる方法はないので、投与に際しては必ず救急処置の準備を行うこと。[1.1、11.1.1、11.1.2参照]
ショック等の重篤な副作用があらわれることがあるので、投与にあたっては、開始時より患者の状態を観察しながら、慎重に投与すること。過敏反応の発現等異常が認められた場合には、直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、投与後も患者の状態を十分に観察すること。[1.1、11.1.1、11.1.2参照]
遅発性副作用に備えて、検査終了数時間後にも副作用発現の可能性があることを患者に説明した上で、発疹、悪心等が発現した場合には速やかに主治医等に連絡するよう注意を与えること。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
[1.1、8.1、11.1.1、11.1.2参照]
9.1.2 重篤な心障害のある患者
本剤と同一成分薬による脳槽・脊髄造影で血圧低下、不整脈等の報告があり、重篤な心障害患者においては症状が悪化するおそれがある。
9.1.3 慢性呼吸器疾患のある患者
症状が悪化するおそれがある。
9.1.4 甲状腺疾患のある患者
ヨード過剰に対する自己調節メカニズムが機能できず、症状が悪化するおそれがある。
9.1.5 多発性骨髄腫の患者
特に脱水症状のある場合、腎不全(無尿等)を起こすおそれがある。
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 重篤な腎障害(無尿等)のある患者
本剤の主たる排泄臓器は腎臓であり、腎機能低下患者では急性腎障害等、症状が悪化するおそれがある。
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 重篤な肝障害のある患者
症状が悪化するおそれがある。
9.5 妊婦
<子宮卵管撮影>
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。子宮卵管撮影は子宮腔内に注入する検査法であり、本剤投与の際はX線照射を伴う。[2.2参照]
<関節撮影>
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には診断上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。本剤投与の際にはX線照射を伴う。
9.6 授乳婦
診断上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物(ラット静脈内投与)で乳汁中への移行が報告されている。
9.7 小児等
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。
14.1 薬剤投与前の注意
投与前に体温まで温めること。
投与前に水分制限はしないこと。
14.2 薬剤投与時の注意
<効能共通>
脳槽・脊髄造影には使用しないこと。[1.2参照]
他の薬剤との混注はしないこと。
注入装置の洗浄が不十分な場合には、注入器内部に付着する残存液に由来する銅イオン溶出等によって、生成物(緑色等に着色)を生じるおそれがあるので、使い捨て以外の器具を用いる場合には内部の汚れに注意し、洗浄、滅菌を十分に行うこと。
<子宮卵管撮影>
緩徐に注入すること。
14.3 薬剤投与後の注意
投与後は水分補給を行い、造影剤の速やかな排泄を促すこと。
1回の検査にのみ使用し、余剰の溶液は廃棄すること。
外箱開封後は遮光して保存すること。
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
ビグアナイド系糖尿病用剤メトホルミン塩酸塩、ブホルミン塩酸塩等 | 類薬で乳酸アシドーシスを起こしたとの報告があるので、異常が認められた場合には、ビグアナイド系糖尿病用剤の減量若しくは投与を中止するなど適切な処置を行うこと。 | ビグアナイド系糖尿病用剤の腎排泄が減少し、血中濃度が上昇するためと考えられている。 |
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 ショック(頻度不明)
ショックを起こすことがある。また、軽度の過敏症状も重篤な症状に進展する場合がある。[1.1、8.1-8.3、9.1.1参照]
11.1.2 アナフィラキシー(頻度不明)
アナフィラキシー(顔面浮腫等)があらわれることがある。[1.1、8.1-8.3、9.1.1参照]
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
<子宮卵管撮影>
5%以上 | 5%未満 | 頻度不明 | |
過敏症 | じん麻疹、発疹、発赤、そう痒感 | ||
精神神経系 | 頭痛 | ||
消化器 | 下痢、悪心、嘔吐 | ||
内分泌系 | 甲状腺機能低下症 | ||
その他 | 検査の1〜数時間後の下腹部痛 | 検査の1〜数時間後の発熱 | 胸内苦悶感 |
<関節撮影>
5%未満 | 頻度不明 | |
過敏症 | 発疹、発赤、そう痒感 | |
消化器 | 悪心、嘔吐 | |
内分泌系 | 甲状腺機能低下症 | |
その他 | 疼痛 |
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