視床下部・下垂体・副腎皮質系ホルモン分泌機能検査
(判定基準)
血中ACTH値及び血中コルチゾール値から判定を行う。
血中ACTH値は測定方法、試験実施時刻等により異なるので正常反応は個々の施設において設定されるべきであるが、通常、正常人では、午前9時ごろ試験を行った場合、ラジオイムノアッセイ法による測定にて投与前15pg/mL程度で投与後30分に最高濃度に達し投与前値の3倍程度となる。しかし投与後30分の血中ACTH値だけでは十分な判定ができないと考えられる場合は、投与後経時的に測定し、判定することが望ましい。
血中コルチゾール値は測定方法、試験実施時刻等により異なるので正常反応は個々の施設において設定されるべきであるが、通常、正常人では、午前9時ごろ試験を行った場合、ラジオイムノアッセイ法による測定にて投与前10μg/dL程度で投与後60分に最高濃度に達し投与前値の2倍程度となる。しかし投与後60分の血中コルチゾール値だけでは十分な判定ができないと考えられる場合は、投与後経時的に測定し、判定することが望ましい。
本剤を生理食塩液1mLに溶解し、成人には100μgを、小児には体重1kgあたり1.5μgを早朝空腹時、静脈内に30秒程度かけて徐々に注射する。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 下垂体腺腫患者[11.1.2参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には診断上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(ラット)において、高用量で妊娠期間の軽微な延長等が認められている。
9.6 授乳婦
診断上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で本剤の乳汁移行が認められている。[16.3.3参照]
9.7 小児等
低出生体重児、新生児又は乳児を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
熱感・潮紅の発生等患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。
14.1 薬剤調製時の注意
本剤溶解後は速やかに使用すること。
14.2 薬剤投与時の注意
ストレス等により血中ACTH、コルチゾールの値が上昇することがあるので、早朝空腹時に30分以上の安静を保ってから投与すること。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)
血圧低下、血管性浮腫、呼吸困難、咳嗽、皮膚潮紅等の異常が認められた場合には、適切な処置を行うこと。
11.1.2 下垂体卒中(頻度不明)
下垂体腺腫患者に投与した場合、視力・視野障害、頭痛、嘔吐等を伴う下垂体卒中があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には外科的治療等適切な処置を行うこと。[9.1.1参照]
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
| 5%以上 | 0.1〜5%未満 | |
| 消化器 | 口渇、むかつき、空腹感、腹痛 | |
| 呼吸器 | 咽頭違和感・不快感、鼻閉感、鼻の奥がスースーする、呼吸促進 | |
| 循環器 | 動悸 | |
| 精神神経系 | のぼせ、けだるさ、気分高揚、不快感 | |
| 肝臓 | ALTの上昇 | |
| その他 | 頭頸部を中心とした熱感・潮紅(29.3%) | 胸部圧迫感・違和感、胸痛、頭痛、首の痛み、注射部位血管痛、注射側腕のしびれ、口内苦味、冷感、上顎の不快感、足のしびれ |
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