妊婦、妊娠している可能性のある女性又は授乳婦[9.5、9.6参照]
骨粗鬆症
通常、成人にはエルデカルシトールとして1日1回0.75μgを経口投与する。ただし、症状により適宜1日1回0.5μgに減量する。
8.1 本剤投与中は血清カルシウム値を定期的(3〜6カ月に1回程度)に測定し、異常が認められた場合には直ちに休薬し、適切な処置を行うこと。腎機能障害、悪性腫瘍、原発性副甲状腺機能亢進症等の高カルシウム血症のおそれのある患者では、投与初期に頻回に血清カルシウム値を測定するなど、特に注意すること。[7.、8.2、9.1.1、9.2、10.2、11.1.1参照]
8.2 高カルシウム血症に関連する症状(倦怠感、いらいら感、嘔気、口渇感、食欲減退、意識レベルの低下等)の発現が認められた場合は、血清カルシウム値を測定するなどして慎重に経過観察を行うこと。[7.、8.1、9.1.1、9.2、10.2、11.1.1参照]
8.3 尿路結石のある患者及びその既往歴のある患者等においては、高カルシウム尿症により病態が悪化するおそれがあるため、尿中カルシウム値を定期的に測定し、高カルシウム尿症が認められた場合は休薬あるいは減量するなど、適切な処置を行うこと。[9.1.2、11.1.3参照]
9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 高カルシウム血症のおそれのある患者(悪性腫瘍のある患者、原発性副甲状腺機能亢進症の患者等)
血清カルシウム値を更に上昇させるおそれがある。[7.、8.1、8.2、10.2、11.1.1参照]
9.1.2 尿路結石のある患者及びその既往歴のある患者[8.3、11.1.3参照]
9.2 腎機能障害患者
血清カルシウム値を更に上昇させ、高カルシウム血症となるおそれがある。[7.、8.1、8.2、10.2、11.1.1参照]
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 重度の肝機能障害患者
重度の肝機能障害患者は臨床試験では除外されている。[16.6.1参照]
9.4 生殖能を有する者
妊娠する可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。やむを得ず投与する場合には、問診及び妊娠検査により妊娠していないことを確認すること。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。ラットでは胎児の骨格異常及び出生児の腎臓の変化が0.125μg/kg/日(曝露量は臨床推奨用量での曝露量の6.8倍相当)で、出生児の外形異常(四肢、手根の異常)が0.5μg/kg/日(27.0倍相当)で認められている。ウサギでは外形異常(頭蓋裂、口蓋裂、矮小児)が0.3μg/kg/日で認められている。[2.、9.4参照]
9.6 授乳婦
授乳を避けさせること。ラットで、乳汁中へ移行することが報告されている。ラット出生前及び出生後の発生並びに母体の機能に関する試験において、出生児の腎臓の変化等が認められている。[2.参照]
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
14.1 薬剤交付時の注意
14.1.1 PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
14.1.2 瓶入り包装品を分包する場合、服用時以外薬袋から薬を出さないよう、及び直接光の当たる場所に薬を置かないよう指導すること。[20.1参照]
15.2 非臨床試験に基づく情報
ラット(SD)に2年間経口投与したがん原性試験において、副腎の褐色細胞腫、腎臓の尿細管腫瘍及び甲状腺のC細胞腫瘍の増加が、臨床推奨用量での曝露量の各々0.7、2.8及び7.0倍相当で認められている。これらの所見は血中カルシウム濃度の高値が長期間持続したことによると考えられた。
20.1 アルミピロー包装開封後又はバラ包装外箱開封後は遮光して保存すること。[14.1.2参照]
20.2 製品の品質保持のため脱酸素剤入り包装としている。
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| ジギタリス製剤ジゴキシン 等 | 高カルシウム血症に伴う不整脈があらわれるおそれがある。 | 高カルシウム血症が発症した場合、ジギタリス製剤の作用が増強される。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| カルシウム製剤乳酸カルシウム炭酸カルシウム 等[7.、8.1、8.2、9.1.1、9.2、11.1.1参照] | 高カルシウム血症があらわれるおそれがある。 | 本剤は腸管でのカルシウムの吸収を促進させる。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| ビタミンD及びその誘導体アルファカルシドールカルシトリオール 等[7.、8.1、8.2、9.1.1、9.2、11.1.1参照] | 高カルシウム血症があらわれるおそれがある。 | 相加作用による。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| PTH製剤テリパラチド 等PTHrP製剤アバロパラチド酢酸塩[7.、8.1、8.2、9.1.1、9.2、11.1.1参照] | 高カルシウム血症があらわれるおそれがある。 | 相加作用による。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| マグネシウムを含有する製剤酸化マグネシウム炭酸マグネシウム 等 | 高マグネシウム血症があらわれるおそれがある。 | 他のビタミンD誘導体と同様に腸管でのマグネシウムの吸収を促進させると考えられる。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| マグネシウムを含有する製剤酸化マグネシウム炭酸マグネシウム 等 | ミルク・アルカリ症候群(高カルシウム血症、高窒素血症、アルカローシス等)があらわれるおそれがある。 | 血中マグネシウムの増加により代謝性アルカローシスが持続するため、尿細管でのカルシウム再吸収が増加する。 |
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと注1)。
11.1.1 高カルシウム血症(1.5%注2))[7.、8.1、8.2、9.1.1、9.2、10.2参照]
11.1.2 急性腎障害(頻度不明)
血清カルシウム上昇を伴った急性腎障害があらわれることがある。
11.1.3 尿路結石(0.9%)[8.3、9.1.2参照]
注1)カプセルにおける発現頻度
注2)補正血清カルシウム値が11.0mg/dLを超える場合を高カルシウム血症として集計
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと注1)。
| 2%以上 | 2%未満 | 頻度不明 | |
| 消化器 | 便秘、胃不快感、口渇、胃炎 | 嘔気、下痢、腹痛 | |
| 精神神経系 | 浮動性めまい、味覚異常 | ||
| 肝臓 | γ-GTP上昇、AST上昇、ALT上昇、LDH上昇 | ||
| 腎臓 | クレアチニン上昇、BUN上昇、尿中血陽性、尿中蛋白陽性 | ||
| 代謝 | 尿中カルシウム増加(20.3%)、血中カルシウム増加(15.0%注3)) | 血中尿酸増加、Al-P上昇 | |
| 血液 | ヘモグロビン減少、白血球数減少、貧血、ヘマトクリット減少、赤血球数減少 | ||
| 皮膚 | 発疹、そう痒症 | ||
| その他 | 耳鳴 | 浮腫 |
注1)カプセルにおける発現頻度
注2)補正血清カルシウム値が11.0mg/dLを超える場合を高カルシウム血症として集計
注3)補正血清カルシウム値が10.4mg/dLを超え11.0mg/dL以下の場合を集計
エディロール錠0.5μg 28.4円/錠
エディロール錠0.75μg 41円/錠
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