2.1 高カルシウム血症の患者[高カルシウム血症を助長するおそれがある。][8.1、9.1.1、9.8、11.1.1参照]
2.2 腎結石のある患者[腎結石を助長するおそれがある。]
2.3 重篤な腎不全のある患者[9.2.1参照]
2.4 エストラムスチンリン酸エステルナトリウム水和物を投与中の患者[10.1参照]
○低カルシウム血症に起因する下記症候の改善
テタニー、テタニー関連症状
○小児脂肪便におけるカルシウム補給
グルコン酸カルシウム水和物として、通常成人1日1〜5gを3回に分割経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する
8.1 長期投与により血中及び尿中カルシウムが高値になることがあるので、長期投与する場合には、定期的に血中又は尿中カルシウムを検査することが望ましい。[2.1、9.1.1、9.8、10.2、11.1.1、13.1参照]
9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 高カルシウム血症があらわれやすい病態の患者[2.1、8.1、10.2、11.1.1、13.1参照]
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 重篤な腎障害のある患者
投与しないこと。組織への石灰沈着を助長するおそれがある。[2.3参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.8 高齢者
用量に留意すること。高カルシウム血症があらわれやすい。また、腎機能が低下していることが多い。[2.1、8.1、10.2、11.1.1、13.1参照]
13.1 症状
高カルシウム血症となる可能性がある。食欲不振、悪心・嘔吐、便秘、筋力低下、多飲多尿、精神症状等があらわれ、さらに重篤になると不整脈、意識障害が出現する。[8.1、9.1.1、9.8、10.2、11.1.1参照]
13.2 処置
本剤やビタミンD製剤の投与を中止し、生理食塩液等の補液、フロセミド、エルカトニン又はカルシトニン等の投与を行う。
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| エストラムスチンリン酸エステルナトリウム水和物エストラサイト 等[2.4参照] | エストラムスチンリン酸エステルナトリウム水和物の効果が減弱するおそれがある。 | カルシウムがエストラムスチンリン酸エステルナトリウム水和物と難溶性のキレートを形成し、エストラムスチンリン酸エステルの吸収を阻害する。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| 活性型ビタミンD製剤アルファカルシドールカルシトリオール 等[8.1、9.1.1、9.8、11.1.1、13.1参照] | 高カルシウム血症があらわれやすい。 | 腸管からのカルシウムの吸収を増大させる作用がある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| 強心配糖体メチルジゴキシンジゴキシン 等 | 強心配糖体の作用を増強し、徐脈、心室性期外収縮、房室ブロック等の中毒症状を誘発するおそれがある。 | カルシウムは強心配糖体の心筋収縮力増強作用を強める。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| テトラサイクリン系抗生物質ミノサイクリンドキシサイクリンテトラサイクリン 等ニューキノロン系抗菌剤シプロフロキサシンノルフロキサシントスフロキサシンビスホスホネート系薬剤(経口剤)エチドロン酸二ナトリウム 等 | これらの薬剤の効果が減弱するおそれがあるので、投与間隔をできるだけあけるなど注意すること。 | カルシウムがこれらの薬剤と難溶性のキレートを形成し、これらの薬剤吸収を阻害すると考えられる。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| 非脱分極性筋弛緩剤ベクロニウム臭化物 | これらの薬剤の筋弛緩作用が減弱するおそれがある。 | カルシウムイオンは非脱分極性筋弛緩剤に拮抗する。 |
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 高カルシウム血症、結石症(いずれも頻度不明)
カルシウム剤の長期投与により、高カルシウム血症及び結石症があらわれることがある。[2.1、8.1、9.1.1、9.8、10.2、13.1参照]
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
| 頻度不明 | |
| 消化器 | 食欲不振、悪心・嘔吐、便秘、胃痛 |
| その他 | 倦怠感 |
カルチコール末 7.9円/g
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