味覚感度の判定
検査方法
味質指示表(別添)を被検者に持たせるか、前に置く。
ろ紙ディスクを1枚耳用ピンセットでつまみ、S-1の味質溶液をディスクに滴下し、湿らせる程度とする。
湿らせたディスクを所定の測定部位へ静かに置く。
口を開けたまま2〜3秒で味質指示表のうち1個の答を指示させる。
ディスクは検者が再びピンセットで取り除く。
正答が得られない時はS-2、S-3 と同様の操作を繰り返し、認知閾値を求める。
残味を防ぐため水でよく含嗽させた後、1分間以上の間隔をおき、次の味質へ移る。
塩味液、酸味液について同様に操作し、認知閾値を求める。味質を変更するときには水で含嗽させる。
最後に苦味液について同様に操作し、認知閾値を求める。
次に別の測定部位についても同じ操作を繰り返し、各部位の認知閾値を求める。
測定部位
(下図の斜線部分)
検査結果の判定
味覚感度 | 味覚感度 | ||
No.1で認知 | I | No.4で認知 | IV |
No.2で認知 | II | No.5で認知 | V |
No.3で認知 | III | No.5で認知不能 | VI |
〔参考〕
No.5で認知不能症例でも、味質溶液1mLをピペットで滴下する全口腔法ではNo.2又はNo.3で味質を認知できる患者が多い。
No.5の全口腔法でも認知不能例は、味質脱失とする。
点眼薬ではないので、点眼に使用しないこと。
検査上の注意
ピンセットは、各味質毎に1本使用すること。
ろ紙ディスク、ピンセット等は溶液の中へ浸さないこと。
開封後しばらく保存した後に使用する場合は、びんの口を水で浸した綿又はガーゼで軽くふき、よく振った後で使用すること。
ろ紙ディスクを味質溶液で浸すとき、溶液がろ紙面に盛り上がるほど付着させないこと。
ろ紙ディスクを測定部位へ置くとき、ピンセットが舌面に触れないよう注意すること。
ろ紙ディスクは被検者に吐き出させるなどしないで、必ず検者が除去すること。
同一味質での測定の間は含嗽の必要はなく、また間隔をおく必要もない。
味質の測定順序は甘味、塩味、酸味のどの味質から開始してもよいが、苦味を最後とすること。
同一被検者に2回以上検査を実施する場合、被検者の推量による誤った結果を得ないため、甘味、塩味、酸味の順序は検査毎に変更すること。
正常者の1〜2割の者が偽陽性と判定されるので、味覚障害の診断は慎重に行うこと。
テーストディスク
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