高カルシウム血症の患者
腎結石のある患者[腎結石を助長するおそれがある]
重篤な腎不全のある患者[組織への石灰沈着を助長するおそれがある]
エストラムスチンリン酸エステルナトリウム水和物を投与中の患者[「相互作用」の項参照]
低カルシウム血症に起因する下記症状の改善
テタニー、テタニー関連症状
小児脂肪便におけるカルシウム補給
グルコン酸カルシウムとして、通常成人1日1〜5gを3回に分割経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
により、血中及び尿中カルシウムが高値になることがあるので、長期投与する場合には定期的に血中又は尿中カルシウムを検査することが望ましい。また、
高カルシウム血症があらわれた場合には投与を中止すること。
活性型ビタミンD剤を服用している患者[高カルシウム血症をきたすおそれがある]
強心配糖体の投与を受けている患者[強心配糖体の作用を増強するおそれがある]
高カルシウム血症があらわれやすい病態の患者
症状
高カルシウム血症となる可能性がある。食欲不振、悪心・嘔吐、便秘、筋力低下、多飲多尿、精神症状等があらわれ、さらに重篤になると不整脈、意識障害が出現する。
処置
本剤やビタミンD剤の投与を中止し、生理食塩液等の補液、フロセミド、エルカトニンまたはカルシトニン等の投与を行う。
<配合変化>
アルコールで沈殿を生じ、濃度により炭酸塩、酒石酸塩、リン酸塩などとはイオン反応が起こり、それぞれの不溶性カルシウム塩を析出することがある。
酸化剤とは配合不適とされている。
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
エストラムスチンリン酸エステルナトリウム水和物エストラサイトビアセチルプロエスタ | エストラムスチンリン酸エステルナトリウム水和物の効果が減弱するおそれがある。 | カルシウムがエストラムスチンリン酸エステルナトリウム水和物と難溶性のキレートを形成し、エストラムスチンリン酸エステルナトリウム水和物の吸収を阻害する。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
強心配糖体メチルジゴキシンジゴキシンジギトキシン等 | 強心配糖体の作用を増強し、徐脈、心室性期外収縮、房室ブロック等の中毒症状を誘発するおそれがある。 | カルシウムは強心配糖体の心筋収縮力増強作用を強める。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
テトラサイクリン系抗生物質ミノサイクリンドキシサイクリンテトラサイクリン等ニューキノロン系抗菌剤シプロフロキサシンノルフロキサシントスフロキサシン ビスホスホネート系薬剤(経口剤) エチドロン酸二ナトリウム等 | これらの薬剤の効果が減弱するおそれがあるので、投与間隔をできるだけあけるなど注意すること。 | カルシウムがこれらの薬剤と難溶性のキレートを形成し、これらの薬剤の吸収を阻害すると考えられる。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
非脱分極性筋弛緩剤ツボクラリン塩化物パンクロニウム臭化物ベクロニウム臭化物 | これらの薬剤の筋弛緩作用が減弱するおそれがある。 | カルシウムイオンは非脱分極性筋弛緩剤に拮抗する。 |
本剤は副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
高カルシウム血症、結石症
カルシウム剤の長期投与により、高カルシウム血症及び結石症が現れることがあるので、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
頻度不明 | |
消化器 | 食欲不振、悪心・嘔吐、便秘、胃痛 |
その他 | 倦怠感 |
グルコン酸カルシウム「ヤマゼン」M 7.5円/g
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