アラグリオ内用剤1.5g

光線力学診断用剤

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リスト同薬効薬剤
一般名 アミノレブリン酸塩酸塩
製造/販売 SBIファーマ / ノーベルファーマ
剤形/規格
  • アラグリオ内用剤1.5g

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禁忌

  • 本剤又はポルフィリンに対し過敏症の既往歴のある患者

  • ポルフィリン症の患者〔症状を増悪させるおそれがある。〕

  • 光線過敏症を起こすことが知られている薬剤:テトラサイクリン系抗生物質、スルフォンアミド系製剤、ニューキノロン系抗菌剤、ヒペリシン(セイヨウオトギリソウ抽出物)等、セイヨウオトギリソウ(St.John's Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品を投与中の患者〔「相互作用」の項参照〕

  • 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人〔「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照〕

効能・効果

  • 悪性神経膠腫の腫瘍摘出術中における腫瘍組織の可視化

用法・容量

  • 通常、成人には、アミノレブリン酸塩酸塩として20mg/kgを、手術時の麻酔導入前3時間(範囲:2〜4時間)に、水に溶解して経口投与する。

注意事項

重要な基本的注意

  • 本剤を用いた診断では、神経機能に関する情報は得られないことを考慮して切除範囲の決定の参考とすること。

  • 本剤を用いた診断において偽陰性及び偽陽性を示す部位が生じる可能性があることを考慮し、他の方法による診断や残すべき神経機能も踏まえて切除範囲を決定すること。

  • 本剤投与後少なくとも48時間は、強い光(手術室の照明、直射日光又は明るい集中的な屋内光等)への眼及び皮膚の曝露を避け、照度500ルクス以下注1の室内で過ごさせること。

    • 注1:日本工業規格の照度基準(JIS Z 9110)では、病院の照度について、病室100〜200ルクス、一般検査室・食堂200〜500ルクス、診察室・薬局300〜750ルクスと規定している。

  • 肝機能障害があらわれることがあるので、定期的に肝機能検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。

  • 脳の機能的構造に関する深い知識があり、本剤の使用についての十分な知識と悪性神経膠腫の手術の豊富な経験を持つ医師の管理のもとに使用すること。

慎重投与

  • 心血管系疾患のある患者〔収縮期及び拡張期血圧、肺動脈圧並びに肺血管抵抗が低下するおそれがある。〕

  • 肝機能又は腎機能障害のある患者〔使用経験がない。〕

過量投与

  • 症例

    外国の臨床試験において、1例で過量投与(38mg/kg)により、術中に呼吸不全が生じた。

  • 処置

    人工呼吸器による処置後、回復した。

適用上の注意

  • 投与経路

    本剤は経口投与のみに使用し、注射しないこと。

  • 調製方法

    本剤1バイアルに水50mLを加えて溶解後、24時間以内に使用する。24時間を過ぎた溶解液は廃棄する。

  • 診断

    • 本剤による診断の原理は、本剤投与後に体内で代謝されて生成したプロトポルフィリンIX(PPIX)が腫瘍組織に集積し、青色光線(400〜410nm)により励起されPPIXが赤色蛍光を発することを利用して、腫瘍組織を可視化することにある。

    • PPIXが赤色蛍光を発することにより、通常での白色光では見分けられない腫瘍組織を認識し切除できるが、偽陰性及び偽陽性を示す場合がある。〔「重要な基本的注意」の項参照〕

その他の注意

  • 動物試験(ラット、イヌ)で代謝物(PPIX)による肝臓障害が報告されている。

  • 動物細胞に5-ALAを曝露後、光照射すると遺伝毒性を示すことが報告されている。

  • マウスへの静脈内投与後に紫外線照射すると光毒性(死亡、炎症性皮膚反応)を生ずることが報告されている。

相互作用

併用禁忌

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
光線過敏症を起こすことが知られている薬剤:テトラサイクリン系抗生物質スルフォンアミド系製剤ニューキノロン系抗菌剤ヒペリシン(セイヨウオトギリソウ抽出物)等 光線過敏症を起こすおそれがある。本剤投与後2週間は左記薬剤の投与又は食品の摂取は避けること。 本剤は体内で光感受性物質に代謝されるので、左記薬剤との併用又は食品の摂取により光線過敏症が増強されることが考えられる。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
セイヨウオトギリソウ(St.John's Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品 光線過敏症を起こすおそれがある。本剤投与後2週間は左記薬剤の投与又は食品の摂取は避けること。 本剤は体内で光感受性物質に代謝されるので、左記薬剤との併用又は食品の摂取により光線過敏症が増強されることが考えられる。

併用注意

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
バルビツール酸系全身麻酔剤チオペンタール ポルフィリン合成が促進され、肝障害があらわれるおそれがある。 アミノレブリン酸(5-ALA)合成酵素を誘導し、ヘム生合成を増強する。

副作用

副作用発現状況の概要

  • 国内の患者を対象とした第III相試験において、安全性を評価した45例中、副作用(臨床検査値異常を含む)発現例数は11例(24.4%)で、悪心3例(6.7%)、嘔吐2例(4.4%)、発熱2例(4.4%)、肝機能異常2例(4.4%)、LDH増加1例(2.2%)、γ-GTP増加1例(2.2%)、リンパ球数減少1例(2.2%)、血小板数減少1例(2.2%)、血尿1例(2.2%)であった。(承認時)

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

  • 肝機能障害

    γ-GTP(6.7%)、AST(GOT)(4.4%)、ALT(GPT)(4.4%)、Al-P(2.2%)の増加等を伴う肝機能障害があらわれることがあるので、定期的に肝機能検査を行うなど、十分に観察を行い、異常が認められた場合には、適切な処置を行うこと。〔「重要な基本的注意」の項参照〕

その他の副作用

  • 次のような症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、適切な処置を行うこと。

5%以上 2〜5%未満 頻度不明注2
一般・全身 発熱 悪寒
血液 貧血
精神・神経 脳浮腫、感覚鈍麻、片麻痺、失語症、痙攣、半盲
心・血管 低血圧、血栓塞栓症、深部静脈血栓症
呼吸器 呼吸不全
胃腸 悪心 嘔吐 下痢
皮膚・皮下組織 光線過敏性反応、光線性皮膚症、紅斑
腎・尿路 血尿
臨床検査 LDH増加、リンパ球数減少、血小板数減少 白血球数増加、血中ビリルビン増加、血中アミラーゼ増加
  • 注2:海外でのみ認められている副作用については頻度不明とした。

薬価

アラグリオ内用剤1.5g 90377.8円/瓶

評価サマリー

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