本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
伝染性単核症のある患者[発疹の発現頻度を高めることがある。]
<適応菌種>
本剤に感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、腸球菌属、淋菌、炭疽菌、放線菌、大腸菌、赤痢菌、プロテウス・ミラビリス、インフルエンザ菌
<適応症>
表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、慢性膿皮症、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、乳腺炎、骨髄炎、咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、肺炎、肺膿瘍、膿胸、慢性呼吸器病変の二次感染、膀胱炎、腎盂腎炎、淋菌感染症、腹膜炎、肝膿瘍、感染性腸炎、子宮内感染、眼瞼膿瘍、麦粒腫、角膜炎(角膜潰瘍を含む)、中耳炎、副鼻腔炎、歯周組織炎、歯冠周囲炎、顎炎、抜歯創・口腔手術創の二次感染、猩紅熱、炭疽、放線菌症
用時溶解し、通常成人には1回本剤2.5〜5g[アンピシリン水和物として250〜500mg(力価)]を1日4〜6回経口投与する。
小児には体重1kg当り本剤0.25〜0.5g[アンピシリン水和物として25〜50mg(力価)]を1日量とし、4回に分けて経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
ショックを起こすおそれがあるので、十分な問診を行うこと。[11.1.1参照]
無顆粒球症、溶血性貧血があらわれることがあるので、定期的に検査を行うこと。[11.1.3参照]
急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれることがあるので、定期的に検査を行うこと。[11.1.4参照]
9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.3 経口摂取の不良な患者又は非経口栄養の患者、全身状態の悪い患者
観察を十分に行うこと。ビタミンK欠乏症状があらわれることがある。
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 高度の腎障害のある患者
投与間隔をあけて使用すること。血中濃度が持続する。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。大量(3,000mg/kg/day)投与でラットに催奇形性が報告されている。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。母乳中へ移行することが報告されている。
9.8 高齢者
次の点に注意し、用量並びに投与間隔に留意するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
・生理機能が低下していることが多く副作用が発現しやすい。
・ビタミンK欠乏による出血傾向があらわれることがある。
14.1 薬剤交付時の注意
シロップ剤にする際は、以下の点に注意するよう指導すること。
・シロップ剤にして冷蔵庫中に10日間保存しても力価の低下は認められないが、なるべく早く服用すること。
・シロップ剤にしてしばらくすると沈殿を生じるので、使用の際はよく振盪すること。
15.1 臨床使用に基づく情報
アンピシリンとアロプリノールとの併用により、発疹の発現が増加するとの報告がある。
ボトル開封後は密栓し、湿気を避けて保存すること。
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
経口避妊薬 | 経口避妊薬の効果が減弱するおそれがある。 | 腸内細菌叢を変化させ、経口避妊薬の腸肝循環による再吸収を抑制すると考えられる。 |
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 ショック、アナフィラキシー(いずれも0.1%未満)
不快感、口内異常感、喘鳴、眩暈、便意、耳鳴等があらわれた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。[8.2参照]
(0.1%未満)
、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(0.1%未満)
、急性汎発性発疹性膿疱症(頻度不明)
(いずれも0.1%未満)[8.3参照]
(0.1%未満)[8.4参照]
11.1.5 偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎
腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には、直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
5%以上又は頻度不明 | 0.1〜5%未満 | 0.1%未満 | |
過敏症 | 発熱、発疹、蕁麻疹等 | ||
血液 | 好酸球増多、顆粒球減少、血小板減少、貧血 | ||
肝臓 | AST上昇 | ||
消化器 | 下痢、悪心、食欲不振等 | ||
菌交代症 | 口内炎、カンジダ症 | ||
ビタミン欠乏症 | ビタミンK欠乏症状(低プロトロンビン血症、出血傾向等)、ビタミンB群欠乏症状(舌炎、口内炎、食欲不振、神経炎等) |
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