ワイパックス錠0.5 他

マイナートランキライザー

3.4(5件) 薬の評価を見る
リスト同薬効薬剤
一般名 ロラゼパム
製造/販売 ファイザー
剤形/規格
  • ワイパックス錠0.5
  • ワイパックス錠1.0

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禁忌

  • 2.1 急性閉塞隅角緑内障の患者[抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある。]

  • 2.2 重症筋無力症のある患者[筋弛緩作用により症状が悪化するおそれがある。]

効能・効果

  • ○神経症における不安・緊張・抑うつ

  • ○心身症(自律神経失調症、心臓神経症)における身体症候並びに不安・緊張・抑うつ

用法・容量

  • 通常、成人1日ロラゼパムとして1〜3mgを2〜3回に分けて経口投与する。なお、年齢・症状により適宜増減する。

注意事項

重要な基本的注意

  • 8.1 眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。

  • 8.2 連用により薬物依存を生じることがあるので、漫然とした継続投与による長期使用を避けること。本剤の投与を継続する場合には、治療上の必要性を十分に検討すること。[11.1.1参照]

慎重投与

  • 9.1 合併症・既往歴等のある患者

    • 9.1.1 心障害のある患者

      • 症状が悪化するおそれがある。

    • 9.1.2 脳に器質的障害のある患者

      • 作用が強くあらわれるおそれがある。

    • 9.1.3 衰弱患者

      • 作用が強くあらわれるおそれがある。

    • 9.1.4 中等度又は重篤な呼吸不全のある患者

      • 症状が悪化するおそれがある。

  • 9.2 腎機能障害患者

    • 排泄が遅延するおそれがある。

  • 9.3 肝機能障害患者

    • 排泄が遅延するおそれがある。

  • 9.5 妊婦

    • 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

    • 9.5.1 妊娠中に他のベンゾジアゼピン系化合物の投与をうけ、出生した新生児に口唇裂(口蓋裂を伴うものを含む)等が対照群と比較して有意に多いとの疫学的調査報告がある。

    • 9.5.2 ベンゾジアゼピン系化合物で新生児に哺乳困難、嘔吐、活動低下、筋緊張低下、過緊張、嗜眠、傾眠、呼吸抑制・無呼吸、チアノーゼ、易刺激性、神経過敏、振戦、低体温、頻脈等を起こすことが報告されている。なお、これらの症状は、離脱症状あるいは新生児仮死として報告される場合もある。また、ベンゾジアゼピン系化合物で新生児に黄疸の増強を起こすことが報告されている。

    • 9.5.3 分娩前に連用した場合、出産後新生児に離脱症状があらわれることが、ベンゾジアゼピン系化合物で報告されている。

    • 9.5.4 妊娠動物(マウス)にロラゼパムを大量投与した実験で、胎児に口蓋裂及び眼瞼裂を認めたとの報告がある

  • 9.6 授乳婦

    • 授乳を避けさせること。ロラゼパムの乳汁中への移行が報告されている。また、他のベンゾジアゼピン系化合物(ジアゼパム)でもヒト母乳中への移行と、新生児に嗜眠、体重減少等を起こすことが報告されている。また、黄疸を増強する可能性がある。

  • 9.7 小児等

    • 作用が強くあらわれるおそれがある。

  • 9.8 高齢者

    • 少量から投与を開始するなど慎重に投与すること。運動失調等の副作用が発現しやすい。

過量投与

  • 13.1 処置

    • 本剤の過量投与が明白又は疑われた場合の処置としてフルマゼニル(ベンゾジアゼピン受容体拮抗剤)を投与する場合には、使用前にフルマゼニルの使用上の注意を必ず読むこと。

適用上の注意

  • 14.1 薬剤交付時の注意

    • PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

その他の注意

  • 15.1 臨床使用に基づく情報

    • 投与した薬剤が特定されないままにフルマゼニル(ベンゾジアゼピン受容体拮抗剤)を投与された患者で、新たに本剤を投与する場合、本剤の鎮静・抗痙攣作用が変化、遅延するおそれがある。

取扱上の注意

  • 開封後は湿気を避けて保存し、服用直前までPTPシート又は瓶から取り出さないこと。

その他の説明

  • 本剤は厚生労働省告示第107号(平成18年3月6日付)に基づき、1回30日分を限度として投薬する。

相互作用

併用注意

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
中枢神経抑制剤フェノチアジン誘導体バルビツール酸誘導体等モノアミン酸化酵素阻害剤 眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下を増強することがある。 相互に中枢神経抑制作用を増強することがある。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
アルコール(飲酒) 眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下を増強することがある。 相互に中枢神経抑制作用を増強することがある。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
マプロチリン (1)眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下を増強することがある。(2)併用中の本剤を急速に減量又は中止すると痙攣発作が起こることがある。 (1)相互に中枢神経抑制作用を増強することがある。(2)本剤の抗痙攣作用により抑制されていたマプロチリン塩酸塩の痙攣誘発作用が本剤の減量・中止によりあらわれることがある。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
ダントロレンナトリウム 筋弛緩作用を増強することがある。 相互に筋弛緩作用を増強することがある。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
プレガバリン 認知機能障害及び粗大運動機能障害に対して本剤が相加的に作用するおそれがある。 相加的な作用による。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
クロザピン 循環虚脱を発現する危険性が高まり、重度の循環虚脱から心停止、呼吸停止に至るおそれがある。 心循環系の副作用が相互に増強されると考えられる。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
プロベネシド ロラゼパムの消失半減期が延長することがあるので、プロベネシドと併用する際は適宜減量すること。 プロベネシドのグルクロン酸抱合阻害による。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
バルプロ酸 ロラゼパムの消失半減期が延長することがある。 バルプロ酸のグルクロン酸抱合阻害による。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
リファンピシン ロラゼパムの血中濃度が低下することがある。 リファンピシンの肝薬物代謝酵素誘導による。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
経口避妊ステロイド ロラゼパムの血中濃度が低下することがある。 経口避妊ステロイドのUDP-グルクロン酸転移酵素(UGT)誘導作用によると考えられる。

副作用

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

  • 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

  • 11.1.1 依存性(頻度不明)

    • 連用により薬物依存を生じることがあるので、観察を十分に行い、用量及び使用期間に注意し慎重に投与すること。
      また、連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、痙攣発作、せん妄、振戦、不眠、不安、幻覚、妄想等の離脱症状があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと。[8.2参照]

  • 11.1.2 刺激興奮(頻度不明)、錯乱(頻度不明)

  • 11.1.3 呼吸抑制

    • 他のベンゾジアゼピン系化合物で、慢性気管支炎等の呼吸器疾患に用いた場合、呼吸抑制があらわれることが報告されている。

その他の副作用

  • 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

3%以上 0.1〜3%未満 0.1%未満 頻度不明
精神神経系 眠気 ふらつき、めまい、立ちくらみ、頭重、頭痛、不眠 頭部圧迫感、耳鳴、歩行失調、複視、霧視、舌のもつれ等
循環器 動悸 血圧低下
肝臓 肝機能異常
消化器 悪心、下痢、便秘、食欲不振、口渇、胃部不快感 嘔吐、胃部膨満感、上腹部痛、胸焼け等
過敏症 そう痒感、発疹 浮腫・血管性浮腫、呼吸困難
その他 倦怠感、脱力感

薬価

ワイパックス錠0.5 6.1円/錠
ワイパックス錠1.0 6.1円/錠

評価サマリー

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使いやすさ

投稿日: 2016/08/01 参考率: 100%(2人/2人)

精神・神経科/70代/処方経験あり

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