クラリシッド

マクロライド系抗生物質製剤

4.2(1件) 薬の評価を見る
リスト同薬効薬剤
一般名 クラリスロマイシン
製造/販売 日本ケミファ
剤形/規格
  • クラリシッド・ドラ...
  • クラリシッド錠50...

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禁忌

  • 本剤に対して過敏症の既往歴のある患者

  • ピモジド,エルゴタミン含有製剤,スボレキサント,ロミタピドメシル酸塩,タダラフィル[アドシルカ],チカグレロル,イブルチニブ,アスナプレビル,バニプレビルを投与中の患者〔「相互作用」の項参照〕

  • 肝臓又は腎臓に障害のある患者で,コルヒチンを投与中の患者〔「相互作用」の項参照〕

効能・効果

  • クラリシッド・ドライシロップ10%小児用

    • 効能・効果 用法・用量
      一般感染症
      <適応菌種>
      本剤に感性のブドウ球菌属,レンサ球菌属,肺炎球菌,モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス,インフルエンザ菌,レジオネラ属,百日咳菌,カンピロバクター属,クラミジア属,マイコプラズマ属
      <適応症>
      表在性皮膚感染症,深在性皮膚感染症,リンパ管・リンパ節炎,慢性膿皮症
      外傷・熱傷及び手術創等の二次感染
      咽頭・喉頭炎,扁桃炎,急性気管支炎,肺炎,肺膿瘍,慢性呼吸器病変の二次感染
      感染性腸炎
      中耳炎,副鼻腔炎
      猩紅熱
      百日咳
      ドライシロップ:用時懸濁し,通常,小児にはクラリスロマイシンとして1日体重1kgあたり10〜15mg(力価)を2〜3回に分けて経口投与する.
      レジオネラ肺炎に対しては,1日体重1kgあたり15mg(力価)を2〜3回に分けて経口投与する.
      なお,年齢,症状により適宜増減する.
      後天性免疫不全症候群(エイズ)に伴う播種性マイコバクテリウム・アビウムコンプレックス(MAC)症
      <適応菌種>
      本剤に感性のマイコバクテリウム・アビウムコンプレックス(MAC)
      <適応症>
      後天性免疫不全症候群(エイズ)に伴う播種性マイコバクテリウム・アビウムコンプレックス(MAC)症
      ドライシロップ:用時懸濁し,通常,小児にはクラリスロマイシンとして1日体重1kgあたり15mg(力価)を2回に分けて経口投与する.
      なお,年齢,症状により適宜増減する.

用法・容量

  • クラリシッド・ドライシロップ10%小児用

    • 効能・効果 用法・用量
      一般感染症
      <適応菌種>
      本剤に感性のブドウ球菌属,レンサ球菌属,肺炎球菌,モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス,インフルエンザ菌,レジオネラ属,百日咳菌,カンピロバクター属,クラミジア属,マイコプラズマ属
      <適応症>
      表在性皮膚感染症,深在性皮膚感染症,リンパ管・リンパ節炎,慢性膿皮症
      外傷・熱傷及び手術創等の二次感染
      咽頭・喉頭炎,扁桃炎,急性気管支炎,肺炎,肺膿瘍,慢性呼吸器病変の二次感染
      感染性腸炎
      中耳炎,副鼻腔炎
      猩紅熱
      百日咳
      ドライシロップ:用時懸濁し,通常,小児にはクラリスロマイシンとして1日体重1kgあたり10〜15mg(力価)を2〜3回に分けて経口投与する.
      レジオネラ肺炎に対しては,1日体重1kgあたり15mg(力価)を2〜3回に分けて経口投与する.
      なお,年齢,症状により適宜増減する.
      後天性免疫不全症候群(エイズ)に伴う播種性マイコバクテリウム・アビウムコンプレックス(MAC)症
      <適応菌種>
      本剤に感性のマイコバクテリウム・アビウムコンプレックス(MAC)
      <適応症>
      後天性免疫不全症候群(エイズ)に伴う播種性マイコバクテリウム・アビウムコンプレックス(MAC)症
      ドライシロップ:用時懸濁し,通常,小児にはクラリスロマイシンとして1日体重1kgあたり15mg(力価)を2回に分けて経口投与する.
      なお,年齢,症状により適宜増減する.

注意事項

慎重投与

  • 他のマクロライド系薬剤に対して過敏症の既往歴のある患者

  • 肝機能障害のある患者〔肝機能障害を悪化させることがある(「副作用」の項参照)〕

  • 腎機能障害のある患者〔血中濃度が上昇するおそれがある(「薬物動態」の項参照),「相互作用」の項参照〕

  • 心疾患のある患者,低カリウム血症のある患者〔QT延長,心室頻拍(Torsades de pointesを含む),心室細動をおこすことがある(「副作用」の項参照)〕

  • 高齢者〔「高齢者への投与」及び「薬物動態」の項参照〕

適用上の注意

  • レジオネラ肺炎の治療において単独で使用することが望ましいが,患者の症状に応じて併用が必要な場合には以下の報告を参考に併用する薬剤の特徴を考慮し選択すること.

    • 中等症以上の患者にリファンピシンと併用し有効との報告がある.

    • in vitro

      抗菌力の検討において,本剤とレボフロキサシン又はシプロフロキサシンとの併用効果(相乗ないし相加作用)が認められたとの報告がある.

  • 投与時

    健常人での薬物動態試験で天然ケイ酸アルミニウムと併用した場合,本剤の吸収が低下するとの報告がある.

  • 薬剤交付時

    PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること.〔PTPシートの誤飲により,硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し,更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている.〕

  • 調製方法(ドライシロップ)

    本剤は用時調製の製剤であるので,調製後の保存を避けること.やむを得ず保存する必要がある場合は冷蔵庫に保存し,できるかぎり速やかに使用すること.また,使用時,十分に振り混ぜること.

相互作用

相互作用序文

  • 本剤は,肝代謝酵素チトクロームP450(CYP)3A4阻害作用を有することから,CYP3A4で代謝される薬剤と併用したとき,併用薬剤の代謝が阻害され血中濃度が上昇する可能性がある.また,本剤は,P-糖蛋白質に対する阻害作用を有することから,P-糖蛋白質を介して排出される薬剤と併用したとき,併用薬剤の排出が阻害され血中濃度が上昇する可能性がある.一方,本剤はCYP3A4によって代謝されることから,CYP3A4を阻害する薬剤と併用したとき,本剤の代謝が阻害され未変化体の血中濃度が上昇する可能性があり,また,CYP3A4を誘導する薬剤と併用したとき,本剤の代謝が促進され未変化体の血中濃度が低下する可能性がある.〔「薬物動態」の項参照〕

薬物代謝酵素用語

CYP3A4

薬物代謝酵素用語

P-糖蛋白質

併用禁忌

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
ピモジド [オーラップ] QT延長,心室性不整脈(Torsades de pointesを含む)等の心血管系副作用が報告されている. 本剤のCYP3A4に対する阻害作用により,左記薬剤の代謝が阻害され,それらの血中濃度が上昇する可能性がある.
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
エルゴタミン(エルゴタミン酒石酸塩,ジヒドロエルゴタミンメシル酸塩)含有製剤 [クリアミン,ジヒデルゴット] 血管攣縮等の重篤な副作用をおこすおそれがある. 本剤のCYP3A4に対する阻害作用により,左記薬剤の代謝が阻害され,それらの血中濃度が上昇する可能性がある.
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
スボレキサント [ベルソムラ] スボレキサントの血漿中濃度が顕著に上昇し,その作用が著しく増強するおそれがある. 本剤のCYP3A4に対する阻害作用により,左記薬剤の代謝が阻害され,それらの血中濃度が上昇する可能性がある.
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
ロミタピドメシル酸塩 [ジャクスタピッド] ロミタピドメシル酸塩の血中濃度が著しく上昇するおそれがある. 本剤のCYP3A4に対する阻害作用により,左記薬剤の代謝が阻害され,それらの血中濃度が上昇する可能性がある.
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
タダラフィル [アドシルカ] 左記薬剤のクリアランスが高度に減少し,その作用が増強するおそれがある. 本剤のCYP3A4に対する阻害作用により,左記薬剤の代謝が阻害され,それらの血中濃度が上昇する可能性がある.
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
チカグレロル [ブリリンタ] チカグレロルの血漿中濃度が著しく上昇するおそれがある. 本剤のCYP3A4に対する阻害作用により,左記薬剤の代謝が阻害され,それらの血中濃度が上昇する可能性がある.
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
イブルチニブ [イムブルビカ] イブルチニブの血中濃度が上昇し,その作用が増強するおそれがある. 本剤のCYP3A4に対する阻害作用により,左記薬剤の代謝が阻害され,それらの血中濃度が上昇する可能性がある.
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
アスナプレビル [スンベプラ][ジメンシー] アスナプレビルの血中濃度が上昇し,肝臓に関連した副作用が発現,重症化するおそれがある. 本剤のCYP3A4に対する阻害作用により,左記薬剤の代謝が阻害され,それらの血中濃度が上昇する可能性がある.
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
バニプレビル [バニヘップ] バニプレビルの血中濃度が上昇し,悪心,嘔吐,下痢の発現が増加するおそれがある. 本剤のCYP3A4に対する阻害作用により,左記薬剤の代謝が阻害され,それらの血中濃度が上昇する可能性がある.

併用注意

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
ジゴキシン 嘔気,嘔吐,不整脈等が報告されているので,ジゴキシンの血中濃度の推移,自覚症状,心電図等に注意し,異常が認められた場合には,投与量を調節する等の適切な処置を行うこと. 本剤の腸内細菌叢に対する影響により,ジゴキシンの不活化が抑制されるか,もしくはP-糖蛋白質を介したジゴキシンの輸送が阻害されることにより,その血中濃度が上昇する.
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
スルホニル尿素系血糖降下剤 グリベンクラミド 等 低血糖(意識障害に至ることがある)が報告されているので,異常が認められた場合には,投与を中止し,ブドウ糖の投与等の適切な処置を行うこと. 機序は明確ではないが,本剤との併用により,左記薬剤の血中濃度が上昇する可能性がある.
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
カルバマゼピン テオフィリン アミノフィリン水和物 シクロスポリン タクロリムス水和物 エベロリムス 左記薬剤の血中濃度上昇に伴う作用の増強等の可能性があるので,左記薬剤の血中濃度の推移等に注意し,異常が認められた場合には,投与量の調節や中止等の適切な処置を行うこと. 本剤のCYP3A4に対する阻害作用により,左記薬剤の代謝が阻害される.
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
アトルバスタチンカルシウム水和物 シンバスタチン ロバスタチン (国内未承認) 左記薬剤の血中濃度上昇に伴う横紋筋融解症が報告されているので,異常が認められた場合には,投与量の調節や中止等の適切な処置を行うこと.腎機能障害のある患者には特に注意すること. 本剤のCYP3A4に対する阻害作用により,左記薬剤の代謝が阻害される.
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
コルヒチン コルヒチンの血中濃度上昇に伴う中毒症状(汎血球減少,肝機能障害,筋肉痛,腹痛,嘔吐,下痢,発熱等)が報告されているので,異常が認められた場合には,投与量の調節や中止等の適切な処置を行うこと.なお,肝臓又は腎臓に障害のある患者で,コルヒチンを投与中の患者には,本剤を併用しないこと. 本剤のCYP3A4に対する阻害作用により,左記薬剤の代謝が阻害される.
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
ベンゾジアゼピン系薬剤 (CYP3A4で代謝される薬剤)〔トリアゾラム ミダゾラム等〕 非定型抗精神病薬 (CYP3A4で代謝される薬剤)〔クエチアピンフマル酸塩等〕 ジソピラミド エプレレノン エレトリプタン臭化水素酸塩 カルシウム拮抗剤 (CYP3A4で代謝される薬剤)〔ニフェジピン ベラパミル塩酸塩 等〕 ジエノゲスト ホスホジエステラーゼ5阻害剤 〔シルデナフィルクエン酸塩 タダラフィル[シアリス,ザルティア]等〕 クマリン系抗凝血剤 ワルファリンカリウム 等 ドセタキセル水和物 オキシコドン塩酸塩水和物 フェンタニル/フェンタニルクエン酸塩 左記薬剤の血中濃度上昇に伴う作用の増強等の可能性があるので,異常が認められた場合には,投与量の調節や中止等の適切な処置を行うこと. 本剤のCYP3A4に対する阻害作用により,左記薬剤の代謝が阻害される.
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
抗凝固剤 (CYP3A4で代謝され,P-糖蛋白質で排出される薬剤)〔アピキサバン リバーロキサバン〕 左記薬剤の血中濃度上昇に伴う作用の増強等の可能性があるので,異常が認められた場合には,投与量の調節や中止等の適切な処置を行うこと. 本剤のCYP3A4及びP-糖蛋白質に対する阻害作用により,左記薬剤の代謝及び排出が阻害される.
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
抗凝固剤 (P-糖蛋白質で排出される薬剤)〔ダビガトランエテキシラート エドキサバントシル酸塩水和物〕 左記薬剤の血中濃度上昇に伴う作用の増強等の可能性があるので,異常が認められた場合には,投与量の調節や中止等の適切な処置を行うこと. 本剤のP-糖蛋白質に対する阻害作用により,左記薬剤の排出が阻害される.
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
イトラコナゾール HIVプロテアーゼ阻害剤 〔サキナビルメシル酸塩 リトナビル等〕 本剤の未変化体の血中濃度上昇による作用の増強等の可能性がある.また,イトラコナゾール,サキナビルメシル酸塩の併用においては,これら薬剤の血中濃度上昇に伴う作用の増強等の可能性がある.異常が認められた場合には,投与量の調節や中止等の適切な処置を行うこと. 本剤と左記薬剤のCYP3A4に対する阻害作用により,相互に代謝が阻害される.
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
リファブチン エトラビリン 左記薬剤の血中濃度上昇に伴う作用の増強等の可能性がある.また,本剤の未変化体の血中濃度が低下し,活性代謝物の血中濃度が上昇し,本剤の作用が減弱する可能性がある.異常が認められた場合には,投与量の調節や中止等の適切な処置を行うこと. 本剤のCYP3A4に対する阻害作用により,左記薬剤の代謝が阻害される.また,左記薬剤のCYP3A4に対する誘導作用により,本剤の代謝が促進される.
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
リファンピシン エファビレンツ ネビラピン 本剤の未変化体の血中濃度が低下し,活性代謝物の血中濃度が上昇する可能性がある.本剤の作用が減弱する可能性があるので,投与量の調節や中止等の適切な処置を行うこと. 左記薬剤のCYP3A4に対する誘導作用により,本剤の代謝が促進される.

副作用

副作用発現状況の概要

  • 一般感染症

    • 承認時

      総症例3,894例(成人2,885例,小児1,009例)中,副作用は成人96例(3.33%),小児21例(2.08%),合計117例(3.00%)に認められた.副作用の種類は主に腹痛,下痢等の消化器症状で成人84件,小児20件,合計104件(2.67%)であった.臨床検査値の変動は,ALT(GPT)上昇(成人2.44%,小児2.05%),AST(GOT)上昇(成人1.74%,小児2.05%),好酸球増多(成人1.52%,小児3.68%)が主なものであった.

    • 再審査終了時

      製造販売後の使用成績調査において総症例22,964例(成人16,897例,小児6,067例)中,副作用は成人129例(0.76%),小児54例(0.89%),合計183例(0.80%)に認められた.その主なものは発疹41件(0.18%),下痢32件(0.14%)であった.また,主な臨床検査値の変動は,ALT(GPT)上昇70件(1.65%),AST(GOT)上昇63件(1.48%),好酸球増多40件(1.06%)であった.

  • 後天性免疫不全症候群(エイズ)に伴う播種性マイコバクテリウム・アビウムコンプレックス(MAC)症

    • 承認時

      国内における後天性免疫不全症候群(エイズ)に伴う播種性マイコバクテリウム・アビウムコンプレックス(MAC)症を対象とした臨床試験では総症例6例中,副作用は2例(33.3%)に認められ,副作用の種類は腹痛及び肝機能検査異常であった.

    • 海外の臨床試験

      米国における後天性免疫不全症候群(エイズ)に伴う播種性マイコバクテリウム・アビウムコンプレックス(MAC)症を対象とした臨床試験では総症例496例中,副作用は181例(36.5%)に認められた.副作用の種類は主に嘔気(19.6%),嘔吐(12.7%),下痢(6.7%),腹痛(7.3%),味覚倒錯(8.7%)等416件であった.

    • 再審査終了時

      製造販売後の使用成績調査において総症例59例中,副作用は23例(39.0%)に認められた.その主なものは肝機能異常及び下痢が各5件(8.5%)であった.

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

  • ショック,アナフィラキシー(頻度不明)

    ショック,アナフィラキシー(呼吸困難,痙攣,発赤等)をおこすことがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には,投与を中止し,適切な処置を行うこと.

  • QT延長,心室頻拍(Torsades de pointesを含む),心室細動(頻度不明)

    QT延長,心室頻拍(Torsades de pointesを含む),心室細動があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には,投与を中止し,適切な処置を行うこと.なお,QT延長等の心疾患のある患者,低カリウム血症のある患者においては特に注意すること〔「慎重投与」の項参照〕.

  • 劇症肝炎,肝機能障害,黄疸,肝不全(頻度不明)

    劇症肝炎,AST(GOT),ALT(GPT),γ-GTP,LDH,Al-Pの上昇等を伴う肝機能障害,黄疸,肝不全があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には,投与を中止し,適切な処置を行うこと.

  • 血小板減少,汎血球減少,溶血性貧血,白血球減少,無顆粒球症(頻度不明)

    血小板減少,汎血球減少,溶血性貧血,白血球減少,無顆粒球症があらわれることがあるので,定期的に検査を行うなど観察を十分に行い,異常が認められた場合には,投与を中止し,適切な処置を行うこと.

  • 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN),皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群),多形紅斑(頻度不明)

    中毒性表皮壊死融解症,皮膚粘膜眼症候群,多形紅斑があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には,投与を中止し,副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと.

  • PIE症候群・間質性肺炎(頻度不明)

    発熱,咳嗽,呼吸困難,胸部X線異常,好酸球増多等を伴うPIE症候群・間質性肺炎があらわれることがあるので,このような症状があらわれた場合には,投与を中止し,副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと.

  • 偽膜性大腸炎,出血性大腸炎(頻度不明)

    偽膜性大腸炎,出血性大腸炎等の重篤な大腸炎があらわれることがあるので,腹痛,頻回の下痢があらわれた場合には,投与を中止し,適切な処置を行うこと.

  • 横紋筋融解症(頻度不明)

    筋肉痛,脱力感,CK(CPK)上昇,血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には,投与を中止し,適切な処置を行うとともに,横紋筋融解症による急性腎障害の発症に注意すること.

  • 痙攣(頻度不明)

    痙攣(強直間代性,ミオクロヌス,意識消失発作等)があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には,投与を中止し,適切な処置を行うこと.

  • 急性腎障害,尿細管間質性腎炎(頻度不明)

    急性腎障害,尿細管間質性腎炎があらわれることがあるので,観察を十分に行い,乏尿等の症状や血中クレアチニン値上昇等の腎機能低下所見が認められた場合には,投与を中止し,適切な処置を行うこと.

  • アレルギー性紫斑病(頻度不明)

    アレルギー性紫斑病があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には,投与を中止し,適切な処置を行うこと.

  • 薬剤性過敏症症候群 (頻度不明)

    初期症状として発疹,発熱がみられ,さらに肝機能障害,リンパ節腫脹,白血球増加,好酸球増多,異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状があらわれることがあるので,観察を十分に行い,このような症状があらわれた場合には,投与を中止し,適切な処置を行うこと.投与中止後も発疹,発熱,肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること.

その他の副作用

  • 以下のような副作用があらわれた場合には,症状に応じて適切な処置を行うこと.

0.1〜5%未満 0.1%未満 頻度不明
過敏症 発疹注) そう痒感
精神神経系 めまい
感覚器 味覚異常
耳鳴注)
消化器 悪心
血液 好酸球増多
肝臓 AST(GOT)上昇
γ-GTP上昇
筋・骨格 筋肉痛注)
その他 倦怠感 浮腫
  • 注)あらわれた場合には投与を中止すること.

  • 以下のような副作用があらわれた場合には,症状に応じて適切な処置を行うこと.

    • 後天性免疫不全症候群(エイズ)に伴う播種性マイコバクテリウム・アビウムコンプレックス(MAC)症を対象とした試験で認められた副作用

5〜10%未満 1〜5%未満 頻度不明注)
精神神経系 不眠症 頭痛
感覚器 味覚減退 味覚倒錯
皮膚 発疹 そう痒感
消化器 下痢 悪心
血液 白血球減少
肝臓 肝機能異常 γ-GTP上昇
AST(GOT)上昇
腎臓 急性腎障害 BUN上昇
生殖器 子宮頸部上皮異形成 膣カンジダ症
筋・骨格 筋肉痛
その他 高脂血症
  • 頻度は承認時の国内臨床試験及び製造販売後の使用成績調査の合算に基づいている.

  • 注)米国の臨床試験でのみ認められた副作用は頻度不明として記載した.

薬価

クラリシッド・ドライシロップ10%小児用
クラリシッド錠50mg小児用 27.1円/錠

評価サマリー

もっとも参考になった評価コメント

使いやすさ

投稿日: 2015/02/20 参考率: 100%(4人/4人)

小児科/60代/処方経験あり

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