エルシトニン注40単位

合成カルシトニン誘導体製剤

3.0(1件) 薬の評価を見る
リスト同薬効薬剤
一般名 エルカトニン
製造/販売 旭化成ファーマ
剤形/規格
  • エルシトニン注40単位

薬剤の評価コメントをご覧いただくにはログインが必要です。

はじめてご利用の方は、新規会員登録
すでにm3.comをご利用の方はログインしてご利用ください

禁忌

  • 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

  • 2.2 妊娠末期の患者[9.5.2参照]

効能・効果

  • ○高カルシウム血症

  • ○骨ページェット病

用法・容量

  • <高カルシウム血症>

    • 通常、成人には1回エルカトニンとして40エルカトニン単位を1日2回朝晩に筋肉内注射または点滴静注する。点滴静注においては希釈後速やかに使用し、1〜2時間かけて注入する。なお、年齢および血中カルシウムの変動により適宜増減する。

  • <骨ページェット病>

    • 通常、成人には1回エルカトニンとして40エルカトニン単位を原則として1日1回筋肉内注射する。

注意事項

重要な基本的注意

  • 8.1 本剤はポリペプチド製剤であり、ショックを起こすことがあるので、アレルギー既往歴、薬物過敏症等について十分な問診を行うこと。[9.1.1、11.1.1参照]

  • 8.2 長期にわたり漫然と投与しないこと。[15.1.1、15.2.1参照]

  • 8.3 本剤の投与後初期において血清カルシウム濃度あるいは臨床症状の改善がみられない場合には、速やかに他の治療方法に変更すること。[15.1.2参照]

慎重投与

  • 9.1 合併症・既往歴等のある患者

    • 9.1.1 発疹(紅斑、膨疹等)等の過敏症状を起こしやすい体質の患者[8.1、11.1.1参照]

    • 9.1.2 気管支喘息又はその既往歴のある患者

      • 喘息発作を誘発するおそれがある。[11.1.3参照]

  • 9.5 妊婦

    • 9.5.1 妊婦又は妊娠している可能性のある女性(妊娠末期の患者を除く)

      • 治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

    • 9.5.2 妊娠末期の患者

      • 投与しないこと。動物実験(ラット)で、本剤を妊娠末期の母体に静脈内投与すると、血清カルシウムの急激な低下、テタニー様症状の発現が認められたとの報告がある。[2.2参照]

  • 9.6 授乳婦

    • 治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
      動物実験(ラット)で、乳汁分泌量が減少し、新生児の体重増加の抑制が報告されている。

  • 9.7 小児等

    • 小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

  • 9.8 高齢者

    • 用量に注意すること。一般に生理機能が低下している。

適用上の注意

  • 14.1 薬剤投与時の注意

    • 14.1.1 筋肉内注射にあたっては、組織・神経等への影響を避けるため、以下の点に配慮すること。

      • ・神経走行部位を避けるよう注意すること。

      • ・繰り返し注射する場合には、例えば左右交互に注射するなど、注射部位を変えて行うこと。

      • ・注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり、血液の逆流をみた場合には、直ちに針を抜き、部位を変えて注射すること。

    • 14.1.2 点滴静注にあたっては、以下の点に配慮すること。

      • ・本剤を希釈する場合は、通常「日局」生理食塩液を始めとする各種電解質を含む輸液で行うこと(電解質を含まない輸液を使用した場合、本剤の容器への吸着が認められており含量が低下する。)。

      • ・含量低下は時間経過と共に大きくなるので、希釈後速やかに使用すること。

その他の注意

  • 15.1 臨床使用に基づく情報

    • 15.1.1 類薬であるカルシトニン(サケ)の経口剤及び点鼻剤を用いた海外臨床試験(投与期間:6ヵ月〜5年)のメタアナリシスにおいて、がんの発生割合はカルシトニン(サケ)群では4.2%(254/6,105例)、プラセボ群では2.9%(135/4,687例)(リスク差1.0%[95%信頼区間0.3,1.7])であったとの報告がある。[8.2参照]

    • 15.1.2 原発性副甲状腺機能亢進症の場合は、他の原疾患による高カルシウム血症に比べて効果が劣ることが臨床試験により示されている。[8.3参照]

  • 15.2 非臨床試験に基づく情報

    • 15.2.1 ラット(SD系)に1年間大量皮下投与した慢性毒性試験において、下垂体腫瘍の発生頻度の増加がみられたとの報告がある。[8.2参照]

    • 15.2.2 マウスに92週間大量皮下投与した癌原性試験において、癌原性はみられなかったとの報告がある

相互作用

併用注意

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
ビスホスホネート系製剤パミドロン酸二ナトリウム水和物等 血清カルシウムが急速に低下するおそれがある。高度の低カルシウム血症があらわれた場合には投与を中止し、注射用カルシウム剤の投与等適切な処置を行うこと。 両剤のカルシウム低下作用により、血清カルシウムが急速に低下するおそれがある。

副作用

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

  • 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

  • 11.1.1 ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)

    • 血圧低下、気分不良、全身発赤、蕁麻疹、呼吸困難、咽頭浮腫等の症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。[8.1、9.1.1参照]

  • 11.1.2 テタニー(0.04%)

    • 低カルシウム血症性テタニーを誘発することがあるので、症状があらわれた場合には投与を中止し、注射用カルシウム剤の投与等適切な処置を行うこと。

  • 11.1.3 喘息発作(頻度不明)[9.1.2参照]

  • 11.1.4 肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)

    • AST、ALT、ALPの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。

  • 注)発現頻度は使用成績調査を含む

その他の副作用

  • 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

0.1〜5%未満 0.1%未満 頻度不明
過敏症 発疹、蕁麻疹
循環器 顔面潮紅、熱感、胸部圧迫感、動悸 血圧上昇 血圧低下
消化器 悪心、嘔吐、下痢、食欲不振、胸やけ、腹痛 口渇、口内炎、腹部膨満感
神経系 めまい、ふらつき、頭痛 耳鳴、視覚異常(かすみ目等)、しびれ感、口内しびれ感
肝臓 AST、ALTの上昇
電解質代謝 低ナトリウム血症、低リン血症
注射部位 疼痛 発赤、腫脹
その他 浮腫、発熱、悪寒、全身倦怠感 そう痒感、脱力感、咽喉部異和感(咽喉部ハッカ様爽快感等)、あくび 頻尿、発汗、赤血球減少、ヘモグロビン減少、BUN上昇、ALP上昇、乳房肥大、乳房痛、尿白濁
  • 注)発現頻度は使用成績調査を含む

薬価

エルシトニン注40単位 405円/管

評価サマリー

もっとも参考になった評価コメント

使いやすさ

投稿日: 2015/03/29 参考率: 100%(1人/1人)

内科/40代/処方経験あり

はじめてご利用の方

m3.comは、医療従事者のみ利用可能な医療
専門サイトです。会員登録は無料です。

新規会員登録

m3.comにご登録済の方

ログイン

{"controller":"medicines","action":"show","id":"4548"} false