タケプロン、アモリン及びクラリスの成分に対する過敏症の既往歴のある患者
アタザナビル硫酸塩、リルピビリン塩酸塩、ピモジド、エルゴタミン含有製剤、スボレキサント、ロミタピドメシル酸塩、タダラフィル〔アドシルカ〕、チカグレロル、イブルチニブ、アスナプレビル、バニプレビルを投与中の患者(「相互作用」の項参照)
肝臓又は腎臓に障害のある患者で、コルヒチンを投与中の患者(「相互作用」の項参照)
伝染性単核症のある患者[アモキシシリン水和物で紅斑性丘疹の発現頻度が高いとの報告がある。]
高度の腎障害のある患者[アモキシシリン水和物、クラリスロマイシンの血中濃度が上昇することがあり、本製品では各製剤の投与量を調節できないため、本製品の使用を避けること。]
<適応菌種>
アモキシシリン、クラリスロマイシンに感性のヘリコバクター・ピロリ
<適応症>
胃潰瘍・十二指腸潰瘍・胃MALTリンパ腫・特発性血小板減少性紫斑病・早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃におけるヘリコバクター・ピロリ感染症、ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎
通常、成人にはランソプラゾールとして1回30mg、アモキシシリン水和物として1回750mg(力価)及びクラリスロマイシンとして1回200mg(力価)の3剤を同時に1日2回、7日間経口投与する。
なお、クラリスロマイシンは、必要に応じて適宜増量することができる。ただし、1回400mg(力価)1日2回を上限とする。
アモリン
があらわれることがあるので、十分な問診を行うこと。
タケプロン
薬物過敏症の既往歴のある患者
肝障害のある患者[ランソプラゾールの代謝、排泄が遅延することがある。]
高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
アモリン
セフェム系抗生物質に対する過敏症の既往歴のある患者
本人又は両親、兄弟に気管支喘息、発疹、蕁麻疹等のアレルギー症状を起こしやすい体質を有する患者
高度の腎障害のある患者[高い血中濃度が持続することがある。]
高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
経口摂取の不良な患者又は非経口栄養の患者、全身状態の悪い患者[ビタミンK欠乏症状があらわれることがあるので観察を十分に行うこと。]
クラリス
他のマクロライド系薬剤に対する過敏症の既往歴のある患者
肝機能障害のある患者[肝機能障害を悪化させることがある。(「副作用」の項参照)]
腎機能障害のある患者[クラリスロマイシンの血中濃度が上昇するおそれがある。(【薬物動態】、「相互作用」の項参照)]
心疾患のある患者、低カリウム血症のある患者[QT延長、心室頻拍(Torsades de pointesを含む)、心室細動をおこすことがある。(「副作用」の項参照)]
高齢者(「高齢者への投与」、【薬物動態】の項参照)
投与時
健常人での薬物動態試験で天然ケイ酸アルミニウムと併用した場合、クラリスロマイシンの吸収が低下するとの報告がある。
薬剤交付時
PTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]
ヘリコバクター・ピロリの除菌判定上の注意
ランソプラゾール等のプロトンポンプインヒビターやアモキシシリン水和物、クラリスロマイシン等の抗生物質の服用中や投与終了直後では、13C-尿素呼気試験の判定結果が偽陰性になる可能性があるため、13C-尿素呼気試験による除菌判定を行う場合には、これらの薬剤の投与終了後4週以降の時点で実施することが望ましい。
その他
ラットにアモキシシリン水和物(2,000mg/kg/日)、ランソプラゾール(15mg/kg/日以上)を4週間併用経口投与した試験、及びイヌにアモキシシリン水和物(500mg/kg/日)、ランソプラゾール(100mg/kg/日)、クラリスロマイシン(25mg/kg/日)を4週間併用経口投与した試験で、アモキシシリン水和物を単独あるいは併用投与した動物に結晶尿が認められているが、結晶はアモキシシリン水和物が排尿後に析出したものであり、体内で析出したものではないことが確認されている。
タケプロン
ラットに52週間強制経口投与した試験で、50mg/kg/日群(臨床用量の約100倍)において1例に良性の精巣間細胞腫が認められている。さらに、24ヵ月間強制経口投与した試験で、15mg/kg/日以上の群において良性の精巣間細胞腫の発生増加が、また、5mg/kg/日以上の群において胃のカルチノイド腫瘍が認められており、加えて、雌ラットの15mg/kg/日以上及び雄ラットの50mg/kg/日以上の群において網膜萎縮の発生頻度の増加が認められている。
精巣間細胞腫及び網膜萎縮については、マウスのがん原性試験、イヌ、サルの毒性試験では認められず、ラットに特有な変化と考えられる。
タケプロンの投与が胃癌による症状を隠蔽することがあるので、悪性でないことを確認のうえ投与すること。
海外における複数の観察研究で、プロトンポンプインヒビターによる治療において骨粗鬆症に伴う股関節骨折、手関節骨折、脊椎骨折のリスク増加が報告されている。特に、高用量及び長期間(1年以上)の治療を受けた患者で、骨折のリスクが増加した。
海外における主に入院患者を対象とした複数の観察研究で、プロトンポンプインヒビターを投与した患者においてクロストリジウム・ディフィシルによる胃腸感染のリスク増加が報告されている。
ランソプラゾールは主として肝薬物代謝酵素CYP2C19又はCYP3A4で代謝される。また、ランソプラゾールの胃酸分泌抑制作用により、併用薬剤の吸収を促進又は抑制することがある。
クラリスロマイシンはCYP3A4阻害作用を有することから、CYP3A4で代謝される薬剤と併用したとき、併用薬剤の代謝が阻害され血中濃度が上昇する可能性がある。また、クラリスロマイシンはP-糖蛋白質に対する阻害作用を有することから、P-糖蛋白質を介して排出される薬剤と併用したとき、併用薬剤の排出が阻害され血中濃度が上昇する可能性がある。一方、クラリスロマイシンはCYP3A4によって代謝されることから、CYP3A4を阻害する薬剤と併用したとき、クラリスロマイシンの代謝が阻害され未変化体の血中濃度が上昇する可能性があり、また、CYP3A4を誘導する薬剤と併用したとき、クラリスロマイシンの代謝が促進され未変化体の血中濃度が低下する可能性がある。
タケプロン
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
アタザナビル硫酸塩 (レイアタッツ) | アタザナビル硫酸塩の作用を減弱するおそれがある。 | ランソプラゾールの胃酸分泌抑制作用によりアタザナビル硫酸塩の溶解性が低下し、アタザナビルの血中濃度が低下することがある。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
リルピビリン塩酸塩 (エジュラント) | リルピビリン塩酸塩の作用を減弱するおそれがある。 | ランソプラゾールの胃酸分泌抑制作用によりリルピビリン塩酸塩の吸収が低下し、リルピビリンの血中濃度が低下することがある。 |
クラリス
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
ピモジド 〔オーラップ〕 | QT延長、心室性不整脈(Torsades de pointesを含む)等の心血管系副作用が報告されている。 | クラリスロマイシンのCYP3A4に対する阻害作用により、左記薬剤の代謝が阻害され、それらの血中濃度が上昇する可能性がある。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
エルゴタミン (エルゴタミン酒石酸塩、ジヒドロエルゴタミンメシル酸塩)含有製剤 〔クリアミン〕〔ジヒデルゴット〕 | 血管攣縮等の重篤な副作用を起こすおそれがある。 | クラリスロマイシンのCYP3A4に対する阻害作用により、左記薬剤の代謝が阻害され、それらの血中濃度が上昇する可能性がある。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
スボレキサント 〔ベルソムラ〕 | スボレキサントの血漿中濃度が顕著に上昇し、その作用が著しく増強するおそれがある。 | クラリスロマイシンのCYP3A4に対する阻害作用により、左記薬剤の代謝が阻害され、それらの血中濃度が上昇する可能性がある。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
ロミタピドメシル酸塩 〔ジャクスタピッド〕 | ロミタピドメシル酸塩の血中濃度が著しく上昇するおそれがある。 | クラリスロマイシンのCYP3A4に対する阻害作用により、左記薬剤の代謝が阻害され、それらの血中濃度が上昇する可能性がある。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
タダラフィル 〔アドシルカ〕 | 左記薬剤のクリアランスが高度に減少し、その作用が増強するおそれがある。 | クラリスロマイシンのCYP3A4に対する阻害作用により、左記薬剤の代謝が阻害され、それらの血中濃度が上昇する可能性がある。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
チカグレロル 〔ブリリンタ〕 | チカグレロルの血漿中濃度が著しく上昇するおそれがある。 | クラリスロマイシンのCYP3A4に対する阻害作用により、左記薬剤の代謝が阻害され、それらの血中濃度が上昇する可能性がある。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
イブルチニブ 〔イムブルビカ〕 | イブルチニブの血中濃度が上昇し、その作用が増強するおそれがある。 | クラリスロマイシンのCYP3A4に対する阻害作用により、左記薬剤の代謝が阻害され、それらの血中濃度が上昇する可能性がある。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
アスナプレビル 〔スンベプラ〕〔ジメンシー〕 | アスナプレビルの血中濃度が上昇し、肝臓に関連した副作用が発現、重症化するおそれがある。 | クラリスロマイシンのCYP3A4に対する阻害作用により、左記薬剤の代謝が阻害され、それらの血中濃度が上昇する可能性がある。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
バニプレビル 〔バニヘップ〕 | バニプレビルの血中濃度が上昇し、悪心、嘔吐、下痢の発現が増加するおそれがある。 | クラリスロマイシンのCYP3A4に対する阻害作用により、左記薬剤の代謝が阻害され、それらの血中濃度が上昇する可能性がある。 |
タケプロン
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
テオフィリン | テオフィリンの血中濃度が低下することがある。 | ランソプラゾールが肝薬物代謝酵素を誘導し、テオフィリンの代謝を促進することが考えられている。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
タクロリムス水和物 | タクロリムスの血中濃度が上昇することがある。 | ランソプラゾールが肝薬物代謝酵素におけるタクロリムスの代謝を競合的に阻害するためと考えられている。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
ジゴキシン、 メチルジゴキシン | 左記薬剤の作用を増強する可能性がある。 | ランソプラゾールの胃酸分泌抑制作用によりジゴキシンの加水分解が抑制され、ジゴキシンの血中濃度が上昇する可能性がある。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
イトラコナゾール、 ゲフィチニブ、 ボスチニブ水和物 | 左記薬剤の作用を減弱する可能性がある。ボスチニブ水和物との併用は可能な限り避けること。 | ランソプラゾールの胃酸分泌抑制作用により左記薬剤の血中濃度が低下する可能性がある。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
メトトレキサート | メトトレキサートの血中濃度が上昇することがある。高用量のメトトレキサートを投与する場合は、一時的にランソプラゾールの投与を中止することを考慮すること。 | 機序は不明である。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
フェニトイン、 ジアゼパム | 左記薬剤の代謝、排泄が遅延することが類薬(オメプラゾール)で報告されている。 | 左記薬剤の代謝、排泄が遅延することが類薬(オメプラゾール)で報告されている。 |
アモリン
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
ワルファリンカリウム | ワルファリンカリウムの作用が増強されるおそれがある。 | 腸内細菌によるビタミンKの産生を抑制することがある。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
経口避妊薬 | 経口避妊薬の効果が減弱するおそれがある。 | 腸内細菌叢を変化させ、経口避妊薬の腸肝循環による再吸収を抑制すると考えられている。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
プロベネシド | アモキシシリン水和物の血中濃度を増加させる。 | アモキシシリン水和物の尿細管分泌を阻害し、尿中排泄を低下させると考えられている。 |
クラリス
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
ジゴキシン | 嘔気、嘔吐、不整脈等が報告されているので、ジゴキシンの血中濃度の推移、自覚症状、心電図等に注意し、異常が認められた場合には、投与量を調節する等の適切な処置を行うこと。 | クラリスロマイシンの腸内細菌叢に対する影響により、ジゴキシンの不活化が抑制されるか、もしくはP-糖蛋白質を介したジゴキシンの輸送が阻害されることにより、その血中濃度が上昇する。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
スルホニル尿素系血糖降下剤 グリベンクラミド等 | 低血糖(意識障害に至ることがある)が報告されているので、異常が認められた場合には、投与を中止し、ブドウ糖の投与等の適切な処置を行うこと。 | 機序は明確ではないが、クラリスロマイシンとの併用により、左記薬剤の血中濃度が上昇する可能性がある。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
カルバマゼピン テオフィリン、アミノフィリン水和物 シクロスポリン タクロリムス水和物 エベロリムス | 左記薬剤の血中濃度上昇に伴う作用の増強等の可能性があるので、左記薬剤の血中濃度の推移等に注意し、異常が認められた場合には、投与量の調節や中止等の適切な処置を行うこと。 | クラリスロマイシンのCYP3A4に対する阻害作用により、左記薬剤の代謝が阻害される。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
アトルバスタチンカルシウム水和物、シンバスタチン ロバスタチン(国内未承認) | 左記薬剤の血中濃度上昇に伴う横紋筋融解症が報告されているので、異常が認められた場合には、投与量の調節や中止等の適切な処置を行うこと。腎機能障害のある患者には特に注意すること。 | クラリスロマイシンのCYP3A4に対する阻害作用により、左記薬剤の代謝が阻害される。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
コルヒチン | コルヒチンの血中濃度上昇に伴う中毒症状(汎血球減少、肝機能障害、筋肉痛、腹痛、嘔吐、下痢、発熱等)が報告されているので、異常が認められた場合には、投与量の調節や中止等の適切な処置を行うこと。なお、肝臓又は腎臓に障害のある患者で、コルヒチンを投与中の患者には、クラリスロマイシンを併用しないこと。 | クラリスロマイシンのCYP3A4に対する阻害作用により、左記薬剤の代謝が阻害される。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
ベンゾジアゼピン系薬剤 CYP3A4で代謝される薬剤 トリアゾラム、ミダゾラム等 非定型抗精神病薬 CYP3A4で代謝される薬剤 クエチアピンフマル酸塩等 ジソピラミド エプレレノン エレトリプタン臭化水素酸塩 カルシウム拮抗剤 CYP3A4で代謝される薬剤 ニフェジピン、ベラパミル塩酸塩等 ジエノゲスト ホスホジエステラーゼ5阻害剤 シルデナフィルクエン酸塩、タダラフィル〔シアリス、ザルティア〕等 クマリン系抗凝血剤 ワルファリンカリウム等 ドセタキセル水和物 オキシコドン塩酸塩水和物 フェンタニル/フェンタニルクエン酸塩 | 左記薬剤の血中濃度上昇に伴う作用の増強等の可能性があるので、異常が認められた場合には、投与量の調節や中止等の適切な処置を行うこと。 | クラリスロマイシンのCYP3A4に対する阻害作用により、左記薬剤の代謝が阻害される。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
抗凝固剤 CYP3A4で代謝され、P-糖蛋白質で排出される薬剤 アピキサバン、リバーロキサバン | 左記薬剤の血中濃度上昇に伴う作用の増強等の可能性があるので、異常が認められた場合には、投与量の調節や中止等の適切な処置を行うこと。 | クラリスロマイシンのCYP3A4及びP-糖蛋白質に対する阻害作用により、左記薬剤の代謝及び排出が阻害される。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
抗凝固剤 P-糖蛋白質で排出される薬剤 ダビガトランエテキシラート、エドキサバントシル酸塩水和物 | 左記薬剤の血中濃度上昇に伴う作用の増強等の可能性があるので、異常が認められた場合には、投与量の調節や中止等の適切な処置を行うこと。 | クラリスロマイシンのP-糖蛋白質に対する阻害作用により、左記薬剤の排出が阻害される。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
イトラコナゾール HIVプロテアーゼ阻害剤 サキナビルメシル酸塩、リトナビル等 | クラリスロマイシンの未変化体の血中濃度上昇による作用の増強等の可能性がある。また、イトラコナゾール、サキナビルメシル酸塩の併用においては、これら薬剤の血中濃度上昇に伴う作用の増強等の可能性がある。異常が認められた場合には、投与量の調節や中止等の適切な処置を行うこと。 | クラリスロマイシンと左記薬剤のCYP3A4に対する阻害作用により、相互に代謝が阻害される。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
リファブチン、エトラビリン | 左記薬剤の血中濃度上昇に伴う作用の増強等の可能性がある。また、クラリスロマイシンの未変化体の血中濃度が低下し、活性代謝物の血中濃度が上昇し、クラリスロマイシンの作用が減弱する可能性がある。異常が認められた場合には、投与量の調節や中止等の適切な処置を行うこと。 | クラリスロマイシンのCYP3A4に対する阻害作用により、左記薬剤の代謝が阻害される。また、左記薬剤のCYP3A4に対する誘導作用により、クラリスロマイシンの代謝が促進される。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
リファンピシン エファビレンツ、ネビラピン | クラリスロマイシンの未変化体の血中濃度が低下し、活性代謝物の血中濃度が上昇する可能性がある。クラリスロマイシンの作用が減弱する可能性があるので、投与量の調節や中止等の適切な処置を行うこと。 | 左記薬剤のCYP3A4に対する誘導作用により、クラリスロマイシンの代謝が促進される。 |
胃潰瘍又は十二指腸潰瘍におけるヘリコバクター・ピロリ感染症
国内で行われた承認時までの試験では430例中217例(50.5%)に、製造販売後の調査では3,491例中318例(9.1%)に臨床検査値の異常を含む副作用が認められている(再審査終了時点)。
また、外国で行われた試験では548例中179例(32.7%)に臨床検査値の異常を含む副作用が認められている。
胃MALTリンパ腫・特発性血小板減少性紫斑病・早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃におけるヘリコバクター・ピロリ感染症、ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎
国内において臨床試験等の副作用発現頻度が明確となる試験を実施していない(承認時)。
胃潰瘍又は十二指腸潰瘍におけるヘリコバクター・ピロリ感染症
以下の副作用は、上記の国内で行われた試験で認められたものである。
5%以上 | 1〜5%未満 | 1%未満 | |
消化器 | 軟便(13.7%)、下痢(9.1%) | 味覚異常、腹部膨満感 | 悪心、嘔吐、腹痛、便秘、口内炎、舌炎、口渇、胸やけ、胃食道逆流、食欲不振 |
肝臓 注2) | AST(GOT)、ALT(GPT)、AL-P、LDH、γ-GTP、ビリルビンの上昇 | ||
血液 注2) | 好中球減少、好酸球増多、白血球増多、貧血 | 血小板減少 | |
過敏症 注3) | 発疹 |
|
|
精神神経系 | 頭痛、眠気、めまい、不眠、しびれ感、うつ状態 | ||
その他 | トリグリセライド、尿酸の上昇、総コレステロールの上昇・低下、尿蛋白陽性、尿糖陽性 | 倦怠感 |
注2)観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
注3)このような場合には投与を中止すること。
胃潰瘍又は十二指腸潰瘍におけるヘリコバクター・ピロリ感染症
なお、外国で行われた試験で認められている副作用(頻度1%以上)は次のとおりである。
5%以上 | 1〜5%未満 | |
消化器 | 下痢(13.7%)、味覚異常(9.9%) | 悪心、口内炎、舌炎 |
その他 | 頭痛、めまい、腟モニリア症 |
ランサップ400 561.6円/シート
ランサップ800 720.3円/シート
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効果の強さ
投稿日: 2015/01/17 参考率: 100%(1人/1人)
外科/50代/処方経験あり