2.1 褐色細胞腫又はパラガングリオーマの患者[カテコールアミンの遊離を刺激して、急激な血圧の上昇を招くおそれがある。]
2.2 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
低血糖時の救急処置
通常、グルカゴンとして1回3mgを鼻腔内に投与する。
8.1 患者及びその看護者(家族等)が対処できるように、投与法及び保管方法について十分指導すること。また、低血糖に関する注意についても十分徹底させること。[14.1.1、14.1.2参照]
8.2 低血糖を生じた患者に本剤を投与しても、意識レベルの低下等の低血糖症状が改善しない場合は、直ちに、ブドウ糖等を静脈内投与するなど適切な処置を行うこと。本剤の繰り返し投与によるグルコース濃度上昇作用の増大は認められていない
8.3 本剤投与で意識レベルが一時回復しても、低血糖の再発や遷延により、めまい、ふらつき、意識障害を起こすことがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 インスリノーマの患者
本剤投与後に低血糖症状が認められた場合はブドウ糖の経口投与又は静脈内投与を行うこと。本剤の投与により、一旦、血糖値が上昇した後、直接又は間接的(血糖上昇に対する反応性)に過度なインスリン分泌を促し低血糖を起こすおそれがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。グルカゴンはヒト胎盤を通過しないことが報告されている
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。グルカゴンがヒト乳汁中へ移行するかどうかは不明である。グルカゴンはペプチドであり、未変化体のまま消化管から吸収されることはない。したがって、授乳により乳児がグルカゴンを経口摂取したとしても影響が生じる可能性は低いと考えられる。
9.7 小児等
小児等を対象とした国内臨床試験及び4歳未満の小児等を対象とした国内外臨床試験は実施していない。[17.1.2参照]
13.1 症状
過量に投与された場合は、悪心、嘔吐、消化管運動抑制、血圧上昇、脈拍数増加及び血清カリウム低下が起こる可能性がある。
13.2 処置
急激な血圧上昇が認められた場合は、適切な血圧降下処置を行うこと。ただし、β遮断剤の投与は避けること。[10.2参照]
14.1 薬剤交付時の注意
14.1.1 患者又は看護者(家族等)に添付の取扱説明書にしたがって、使用方法を指導すること。[8.1参照]
14.1.2 本剤は防湿のため黄色の容器に包装されているので、投与直前に包装用フィルムを開封すること。[8.1参照]
14.2 薬剤投与時の注意
14.2.1 本剤は鼻腔粘膜への噴霧のみに使用すること。
14.2.2 本剤は1回使用の製剤であり、使用後は容器と噴霧器を廃棄すること。
本製剤を1回2瓶以上処方する場合は、複数必要と判断した理由を診療報酬明細書の摘要欄に記載すること。(令和2年8月25日付け保医発0825第1号厚生労働省保険局医療課長通知)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| β遮断剤ビソプロロールフマル酸塩カルベジロールアテノロール等[13.2参照] | 脈拍数の一時的な増加及び血圧の一時的な上昇が起こることがある。 | β遮断剤の薬理作用が、グルカゴンのカテコールアミン分泌刺激に伴う臨床症状発現に影響する可能性がある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| ワルファリンカリウム | ワルファリンカリウムの抗凝血作用が増強することがある。 | 機序は不明である。 |
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
11.1.1 ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
| 10%以上 | 1〜10%未満 | 1%未満 | 頻度不明 | |
| 眼 | 流涙増加、眼そう痒症 | 眼充血 | ||
| 消化器 | 悪心、嘔吐 | |||
| 臨床検査 | 収縮期血圧上昇、拡張期血圧上昇 | 心拍数増加 | ||
| 精神神経系 | 頭痛 | |||
| 呼吸器 | 上気道刺激症状(鼻部不快感、鼻閉、鼻痛、鼻漏等) | |||
| 皮膚 | そう痒症 | |||
| その他 | 味覚異常 |
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