アビガン錠200mg

抗ウイルス剤

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リスト同薬効薬剤
一般名 ファビピラビル
製造/販売 富士フイルム富山化学
剤形/規格
  • アビガン錠200mg

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警告

  • <重症熱性血小板減少症候群ウイルス感染症>

    • 1.1 本剤は重症感染症診療体制が整備され、緊急時に十分な措置が可能な医療機関において、本剤について十分な知識をもつ医師のもと、入院管理下で投与すること。

  • <効能共通>

    • 1.2 動物実験において、本剤は初期胚の致死及び催奇形性が確認されていることから、妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。[1.4、2.1、9.5参照]

    • 1.3 妊娠する可能性のある女性に投与する場合は、投与開始前に妊娠検査を行い、陰性であることを確認した上で、投与を開始すること。また、その危険性について十分に説明した上で、投与期間中及び投与終了後10日間はパートナーと共に極めて有効な避妊法の実施を徹底するよう指導すること。なお、本剤の投与期間中に妊娠が疑われる場合には、直ちに投与を中止し、医師等に連絡するよう患者を指導すること。[9.4.1参照]

    • 1.4 治療開始に先立ち、患者又はその家族等に有効性及び危険性(胎児への曝露の危険性を含む)を十分に文書にて説明し、同意を得てから投与を開始すること。[1.2、2.1、9.5参照]

  • <新型又は再興型インフルエンザウイルス感染症>

    • 1.5 本剤の投与にあたっては、本剤の必要性を慎重に検討すること。

禁忌

  • 2.1 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[1.2、1.4、9.5参照]

  • 2.2 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

効能・効果

  • ○新型又は再興型インフルエンザウイルス感染症(ただし、他の抗インフルエンザウイルス薬が無効又は効果不十分なものに限る。)

  • ○重症熱性血小板減少症候群ウイルス感染症

用法・容量

  • <新型又は再興型インフルエンザウイルス感染症>

    • 通常、成人にはファビピラビルとして1日目は1回1600mgを1日2回、2日目から5日目は1回600mgを1日2回経口投与する。総投与期間は5日間とすること。

  • <重症熱性血小板減少症候群ウイルス感染症>

    • 通常、成人にはファビピラビルとして1日目は1回1800mgを1日2回、2日目から10日目は1回800mgを1日2回経口投与する。総投与期間は10日間とすること。

注意事項

重要な基本的注意

  • <効能共通>

    • 8.1 肝機能障害があらわれることがあるので、投与開始前及び投与中は肝機能検査を実施し、観察を十分に行うこと。[9.3.1、9.3.2、11.1.4参照]

  • <新型又は再興型インフルエンザウイルス感染症>

    • 8.2 抗インフルエンザウイルス薬の服用の有無又は種類にかかわらず、インフルエンザ罹患時には、異常行動を発現した例が報告されている。
      異常行動による転落等の万が一の事故を防止するための予防的な対応として、[1]異常行動の発現のおそれがあること、[2]自宅において療養を行う場合、少なくとも発熱から2日間、保護者等は転落等の事故に対する防止対策を講じること、について患者・家族に対し説明を行うこと。
      なお、転落等の事故に至るおそれのある重度の異常行動については、就学以降の小児・未成年者の男性で報告が多いこと、発熱から2日間以内に発現することが多いこと、が知られている。[11.1.1参照]

    • 8.3 細菌感染症がインフルエンザウイルス感染症に合併したり、インフルエンザ様症状と混同されることがある。細菌感染症の場合及び細菌感染症が疑われる場合には、抗菌剤を投与するなど適切な処置を行うこと。[5.2参照]

慎重投与

  • 9.1 合併症・既往歴等のある患者

    • 9.1.1 痛風又は痛風の既往歴のある患者及び高尿酸血症のある患者

      • 血中尿酸値が上昇し、痛風発作があらわれることがある。[11.2参照]

  • 9.3 肝機能障害患者

    • 9.3.1 重度の肝機能障害患者(Child-Pugh分類クラスC)

      • 投与は推奨されない。本剤投与の可否はリスクとベネフィットを考慮して慎重に判断すること。本剤の曝露量が著しく増加し、副作用が強くあらわれるおそれがある。[8.1、16.6.1参照]

    • 9.3.2 軽度及び中等度の肝機能障害患者(Child-Pugh分類クラスA及びB)

      • 投与開始前にリスクを十分に検討し、慎重に投与すること。本剤の曝露量が増加し、副作用が強くあらわれるおそれがある。[8.1、16.6.1参照]

  • 9.4 生殖能を有する者

    • 9.4.1 妊娠する可能性のある女性

      • 投与開始前に妊娠検査を行い、陰性であることを確認した上で、投与を開始すること。また、その危険性について十分に説明した上で、投与期間中及び投与終了後10日間はパートナーと共に極めて有効な避妊法の実施を徹底するよう指導すること。なお、本剤の投与期間中に妊娠が疑われる場合には、直ちに投与を中止し、医師等に連絡するよう患者を指導すること。[1.3、9.5参照]

  • 9.5 妊婦

    • 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験において、臨床曝露量と同程度又は下回る用量で初期胚の致死(ラット)及び催奇形性(サル、マウス、ラット及びウサギ)が認められている。[1.2、1.4、2.1、9.4.1参照]

  • 9.6 授乳婦

    • 治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。本剤の主代謝物である水酸化体がヒト母乳中へ移行することが認められている。

  • 9.7 小児等

    • 小児等を対象とした臨床試験は実施していない。動物実験において、幼若イヌ[8週齢]に1ヵ月間投与した試験では、若齢イヌ[7〜8ヵ月齢]の致死量より低用量(60mg/kg/日)で投与20日以降に途中死亡例が認められている。幼若動物(ラット[6日齢]及びイヌ[8週齢])では、異常歩行、骨格筋線維の萎縮及び空胞化、心乳頭筋の変性/壊死及び鉱質沈着などが認められている。[5.3参照]

  • 9.8 高齢者

    • 患者の状態を観察しながら投与すること。一般に生理機能が低下していることが多い。

適用上の注意

  • 14.1 薬剤交付時の注意

    • PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

その他の注意

  • 15.2 非臨床試験に基づく情報

    • 動物実験において、ラット[12週齢]及び若齢イヌ[7〜8ヵ月齢]で精巣の病理組織学的変化、マウス[11週齢]で精子の異常が認められている。なお、いずれも休薬により回復又は回復傾向が認められている

その他の説明

  • 本剤は「重症熱性血小板減少症候群ウイルス感染症」に対して使用した場合にのみ保険給付されます。

相互作用

相互作用序文

  • 本剤は主にアルデヒドオキシダーゼ(AO)、一部はキサンチンオキシダーゼ(XO)により代謝される。また、AO及びチトクロームP-450(CYP)2C8を阻害する。[16.4、16.7.1参照]

薬物代謝酵素用語

アルデヒドオキシダーゼ(AO)

薬物代謝酵素用語

キサンチンオキシダーゼ(XO)

薬物代謝酵素用語

CYP2C8

併用注意

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
ピラジナミド 血中尿酸値が上昇する。ピラジナミド1.5g1日1回、本剤1200mg/400mg1日2回が投与されたとき、血中尿酸値は、ピラジナミド単独投与時及び本剤併用投与時でそれぞれ11.6mg/dL及び13.9mg/dLであった。 腎尿細管における尿酸の再吸収を相加的に促進させる。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
CYP2C8で代謝される薬剤レパグリニド等[16.7.2参照] 左記薬剤の血中濃度が上昇し、左記薬剤の副作用が発現するおそれがある。 CYP2C8を阻害することにより、左記薬剤の血中濃度を上昇させる。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
テオフィリン[16.7.2参照] 本剤の血中濃度が上昇し、本剤の副作用が発現するおそれがある。 XOを介した相互作用により、本剤の血中濃度を上昇させることが考えられる。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
ファムシクロビルスリンダク これらの薬剤の効果を減弱させるおそれがある。 本剤がAOを阻害することにより、これらの薬剤の活性化体の血中濃度を低下させることが考えられる。

副作用

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

  • 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

  • 11.1.1 異常行動(頻度不明)

    • 因果関係は不明であるものの、インフルエンザ罹患時には、転落等に至るおそれのある異常行動(急に走り出す、徘徊する等)があらわれることがある。[8.2参照]

  • 11.1.2 ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)

  • 11.1.3 肺炎(頻度不明)

  • 11.1.4 劇症肝炎(頻度不明)、肝機能障害(0.2%)、黄疸(頻度不明)[8.1参照]

  • 11.1.5 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(いずれも頻度不明)

  • 11.1.6 急性腎障害(頻度不明)

  • 11.1.7 白血球減少、好中球減少、血小板減少(いずれも頻度不明)

  • 11.1.8 痙攣(0.2%)、精神神経症状(意識障害、譫妄、幻覚、妄想等)(頻度不明)

  • 11.1.9 出血性大腸炎(頻度不明)

その他の副作用

  • 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

1%以上 0.5〜1%未満 0.5%未満 頻度不明
過敏症 発疹 湿疹、そう痒症、紅斑
肝臓 AST増加、ALT増加、γ-GTP増加 血中ALP増加、血中ビリルビン増加
腎臓 尿中ブドウ糖陽性 尿中血陽性
消化器 下痢(4.5%) 悪心、腹痛、嘔吐 腹部不快感、胃炎、十二指腸潰瘍、血便排泄、口内炎
血液 好中球数減少、白血球数減少 白血球数増加、網状赤血球数減少、単球数増加、リンパ節症
代謝異常 血中尿酸増加(7.0%)注)、血中トリグリセリド増加 痛風注)、血中カリウム減少
呼吸器 喘息、口腔咽頭痛、鼻炎、鼻咽頭炎、誤嚥性肺炎
その他 味覚異常、血中CK増加、心電図QT延長、扁桃腺ポリープ、蜂巣炎、霧視、眼痛、回転性めまい、上室性期外収縮、心室性期外収縮、心電図ST-T部分異常、心電図T波逆転、色素沈着、筋肉痛、挫傷 発熱
  • 注)[9.1.1参照]

薬価

アビガン錠200mg 39862.5円/錠

評価サマリー

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