1.1 本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。
1.2 本剤投与開始前に、胸部CT等の検査及び問診を実施し、間質性肺疾患の合併又は既往歴の有無を確認した上で、投与の可否を慎重に判断すること。[8.2.1、9.1.1参照]
1.3 間質性肺疾患があらわれ、死亡に至った症例も報告されているので、初期症状(呼吸困難、咳嗽、発熱等)の確認、動脈血酸素飽和度(SpO2)の検査及び胸部X線検査の実施等、患者の状態を十分に観察すること。異常が認められた場合には、速やかに本剤を休薬し、呼吸器疾患に精通した医師と連携の上、胸部CT等の検査を実施するとともに、適切な処置を行うこと。本剤による間質性肺疾患と診断された場合は、本剤の投与を中止すること。[7.2、8.2.2、9.1.1、11.1.4参照]
本剤の成分に対し重篤な過敏症の既往歴のある患者
○ホルモン受容体陽性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌
○ホルモン受容体陽性かつHER2陰性で再発高リスクの乳癌における術後薬物療法
内分泌療法剤との併用において、通常、成人にはアベマシクリブとして1回150mgを1日2回経口投与する。ただし、術後薬物療法の場合には、投与期間は24ヵ月間までとする。なお、患者の状態により適宜減量する。
8.1 肝機能障害があらわれることがあるので、本剤の投与開始前及び投与中は定期的に肝機能検査を行い、患者の状態を十分に観察すること。[11.1.1参照]
8.2 間質性肺疾患があらわれることがあるので、以下の点に注意すること。
8.2.1 投与開始前に、胸部CT等の検査及び問診を実施し、間質性肺疾患の合併又は既往歴がないことを確認した上で、投与の可否を慎重に判断すること。また、患者に副作用について説明するとともに、初期症状(呼吸困難、咳嗽、発熱等)が発現した場合には、本剤を休薬し、速やかに医療機関を受診するよう説明すること。[1.2、9.1.1参照]
8.2.2 投与中は、初期症状の確認、動脈血酸素飽和度(SpO2)の検査及び胸部X線検査の実施等、患者の状態を十分に観察すること。異常が認められた場合には、呼吸器疾患の診断に精通した医師と連携の上、胸部CT等の検査を実施すること。[1.3、7.2、9.1.1、11.1.4参照]
8.3 骨髄抑制があらわれることがあるので、本剤の投与開始前及び投与中は定期的に血液検査を行い、患者の状態を十分に観察すること。[11.1.3参照]
9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 間質性肺疾患のある患者又はその既往歴のある患者
間質性肺疾患が増悪するおそれがある。[1.2、1.3、7.2、8.2.1、8.2.2、11.1.4参照]
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 重度の肝機能障害のある患者
減量を考慮するとともに、患者の状態をより慎重に観察し、有害事象の発現に十分注意すること。本剤の血中濃度が上昇するとの報告がある。[16.6.1参照]
9.4 生殖能を有する者
妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び最終投与後一定期間は、適切な避妊法を用いるよう指導すること。[9.5参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。ラットを用いた胚・胎児発生毒性試験において、臨床曝露量に相当する用量から催奇形性(大動脈弓欠損、肋骨の欠損等)が認められている。[9.4参照]
9.6 授乳婦
授乳しないことが望ましい。本剤のヒト乳汁中への移行については不明であるが、本剤及び活性代謝物であるN-脱エチル体(M2)はBCRPの基質であるため、乳汁移行の可能性がある。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下していることが多い。
14.1 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
15.2 非臨床試験に基づく情報
15.2.1 ラットを用いた2年間がん原性試験において、臨床曝露量に相当する又は下回る用量から精巣間細胞の過形成及び良性腺腫が認められた。
15.2.2 マウス、ラット及びイヌを用いた反復投与毒性試験において、臨床曝露量を下回る用量から雄性生殖器への影響(精細管上皮の変性、精巣上体における精子減少等)が認められ、4週間の休薬で回復性は認められなかった。ラットを用いた試験において、雄授胎能への影響は認められなかった。
15.2.3 マウス及びラットを用いた反復投与毒性試験において、それぞれ臨床曝露量の約14倍及び7倍に相当する用量で網膜変性及び網膜萎縮が認められた。
本剤は、主にCYP3Aにより代謝される。
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| CYP3A阻害剤イトラコナゾールクラリスロマイシンジルチアゼムベラパミル等[16.4、16.7.1参照] | 本剤の血中濃度が上昇するおそれがあるので、減量を考慮するとともに、患者の状態を慎重に観察し、有害事象の発現に十分注意すること。 | これらの薬剤等がCYP3Aの代謝活性を阻害するため、本剤の血中濃度を上昇させる可能性がある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| グレープフルーツグレープフルーツジュース | 本剤服用時は飲食を避けること。 | これらの薬剤等がCYP3Aの代謝活性を阻害するため、本剤の血中濃度を上昇させる可能性がある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| CYP3A誘導剤リファンピシンフェニトインカルバマゼピン等[16.4、16.7.2参照] | 本剤の血中濃度が低下し、効果が減弱するおそれがあるので、CYP3A誘導作用のない薬剤への代替を考慮すること。 | これらの薬剤がCYP3Aの代謝酵素を誘導するため、本剤の血中濃度を低下させる可能性がある。 |
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 肝機能障害
ALT増加(8.1%)、AST増加(7.9%)等を伴う肝機能障害があらわれることがある。[8.1参照]
11.1.2 重度の下痢(7.5%注))
11.1.3 骨髄抑制
好中球減少(42.2%)、白血球減少(32.0%)、貧血(19.1%)、血小板減少(11.0%)、リンパ球減少(10.6%)等があらわれることがある。[8.3参照]
11.1.4 間質性肺疾患(1.2%)
異常が認められた場合には、休薬し、呼吸器疾患に精通した医師と連携の上、胸部CT等の検査を実施するとともに、適切な処置を行うこと。[1.3、7.2、8.2.2、9.1.1参照]
11.1.5 静脈血栓塞栓症(1.7%)
深部静脈血栓症(0.7%)、肺塞栓症(0.6%)等の静脈血栓塞栓症があらわれることがある。
注)NCI-CTCAE ver.4.0のグレード3以上の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
| 20%以上 | 5〜20%未満 | 5%未満 | |
| 消化器 | 下痢、腹痛、悪心 | 嘔吐、食欲減退、口内炎 | 消化不良、便秘、胃炎 |
| 呼吸器 | 咳嗽、呼吸困難 | ||
| 循環器 | 高血圧 | ||
| 感染 | 上気道感染、尿路感染、肺感染、上咽頭炎、結膜炎、副鼻腔炎、膣感染、咽頭炎、敗血症 | ||
| 皮膚 | 脱毛症、発疹 | そう痒症、皮膚乾燥、爪の障害、ざ瘡様皮膚炎 | |
| 精神神経系 | 浮動性めまい、味覚異常、うつ病 | ||
| 臨床検査値異常 | 血中クレアチニン増加 | 低カリウム血症、γ-GTP増加、高カリウム血症、低カルシウム血症 | |
| その他 | 疲労 | ほてり、頭痛 | 流涙増加、体重減少、倦怠感、発熱、四肢痛、末梢性浮腫、眼乾燥、脱水、筋力低下、インフルエンザ様疾患、悪寒 |
ベージニオ錠50mg 3049.7円/錠
ベージニオ錠100mg 5567.7円/錠
ベージニオ錠150mg 7917.5円/錠
m3.comにご登録済の方
薬剤名検索
薬剤情報提供:一般財団法人日本医薬情報センター 剤形写真提供:株式会社薬事日報社
・薬剤情報・剤形写真は月一回更新しておりますが、ご覧いただいた時点で最新情報ではない可能性がございます。 最新情報は、各製薬会社のWebサイトなどでご確認ください。
・投稿内容の中に適応外、承認用法・用量外の記載等が含まれる場合がありますが、エムスリー、製薬会社が推奨するものではありません。