気管支喘息、又はその既往歴のある患者、気管支痙攣、重篤な慢性閉塞性肺疾患のある患者〔β-受容体遮断による気管支平滑筋収縮作用により、喘息発作の誘発・増悪がみられるおそれがある。〕
コントロール不十分な心不全、洞性徐脈、房室ブロック(II、III度)、心原性ショックのある患者〔β-受容体遮断による陰性変時・変力作用により、これらの症状を増悪させるおそれがある。〕
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
重篤な腎障害のある患者〔ドルゾラミド塩酸塩及びその代謝物は主に腎より排泄されるため、体内に蓄積が起こるおそれがある。〕
次の疾患で、他の緑内障治療薬が効果不十分な場合
緑内障、高眼圧症
1回1滴、1日2回点眼する。
本剤は1mL中にドルゾラミドとして10mgとチモロールとして5mgを含む配合点眼液であり、ドルゾラミド塩酸塩とチモロールマレイン酸塩双方の副作用が発現するおそれがあるため、適切に本剤の使用を検討すること。
全身的に吸収され、β-遮断剤又はスルホンアミド系薬剤の全身投与時と同様の副作用があらわれることがあるので、注意すること。特に、重篤な副作用もしくは過敏症状があらわれた場合には投与を中止すること。
縮瞳剤からチモロールマレイン酸塩製剤に切り替えた場合、縮瞳作用の消失に伴い、屈折調整を必要とすることがあることから、本剤投与の際も注意すること。
急性閉塞隅角緑内障に対し本剤を用いる場合には、薬物療法以外に手術療法などを考慮すること。
肺高血圧による右心不全のある患者〔β-受容体遮断による陰性変時・変力作用により、症状を増悪させるおそれがある。〕
うっ血性心不全のある患者〔β-受容体遮断による陰性変時・変力作用により、症状を増悪させるおそれがある。〕
糖尿病性ケトアシドーシス及び代謝性アシドーシスのある患者〔アシドーシスによる心筋収縮力の抑制を増強するおそれがある。〕
コントロール不十分な糖尿病のある患者〔低血糖症状をマスクすることがあるので血糖値に注意すること。〕
肝機能障害のある患者〔使用経験がない。〕
眼内手術の既往等のある患者〔角膜内皮細胞数の減少により角膜浮腫の発現が増加する可能性がある。〕
点眼に際しては、原則として患者は仰臥位をとり、患眼を開瞼させ結膜嚢内に点眼し、1〜5分間閉瞼して涙嚢部を圧迫させた後開瞼すること。
本剤投与により高度の流涙を伴う眼刺激症状が発現した場合には、薬剤が洗い流され、所期の効果が得られないことがある。
他の点眼剤と併用する場合には少なくとも5分間の間隔をあけて投与すること。
薬液汚染防止のため、点眼のとき、容器の先端が眼やまわりの組織に触れないように注意すること。
本剤の配合成分であるドルゾラミドは、主としてCYP2C9、2C19及び3A4によって代謝される。
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| アドレナリンジピベフリン塩酸塩 | 散瞳作用が助長されたとの報告がある。 | 機序不明 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| カテコールアミン枯渇剤:レセルピン等 | 交感神経系に対し、過剰の抑制を来すことがあり、低血圧、徐脈を生じ、眩暈、失神、起立性低血圧を起こすことがある。 | カテコールアミンの枯渇を起こす薬剤は、β-受容体遮断作用を相加的に増強する可能性がある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| β-遮断剤(全身投与):アテノロールプロプラノロール塩酸塩メトプロロール酒石酸塩等 | 眼圧下降あるいはβ-遮断剤の全身的な作用が増強されることがある。 | 作用が相加的にあらわれることがある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| カルシウム拮抗剤:ベラパミル塩酸塩ジルチアゼム塩酸塩等 | 房室伝導障害、左室不全、低血圧を起こすおそれがある。 | 相互に作用が増強される。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| ジギタリス製剤:ジゴキシンジギトキシン | 心刺激伝導障害(徐脈、房室ブロック等)があらわれるおそれがあるので、心機能に注意する。 | 相加的に作用(心刺激伝導抑制作用)を増強させる。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| CYP2D6阻害作用を有する薬剤:キニジン硫酸塩水和物選択的セロトニン再取り込み阻害剤等 | β-受容体遮断作用(例えば心拍数減少、徐脈)の増強が報告されている。 | これらの薬剤は本剤の成分であるチモロールの薬物代謝酵素チトクロムP450(CYP2D6)を阻害し、チモロールの血中濃度が上昇する可能性がある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| 炭酸脱水酵素阻害剤(全身投与):アセタゾラミド | 炭酸脱水酵素阻害剤の全身的な作用に対して相加的な作用を示す可能性がある。 | 作用が相加的にあらわれる可能性がある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| アスピリン(大量) | 本剤を大量のアスピリンと併用すると、双方又は一方の薬剤の副作用が増強される可能性がある。 | 経口炭酸脱水酵素阻害剤では次のようなことが報告されている。アスピリンは炭酸脱水酵素阻害剤の血漿蛋白結合と腎からの排泄を抑制し、炭酸脱水酵素阻害剤は血液のpHを低下させ、サリチル酸の血漿から組織への移行を高める可能性がある。 |
臨床試験(治験)
国内で実施された第III相二重盲検比較試験において、副作用が報告されたのは189例中27例(14.3%)であった。主な副作用は眼刺激症状15例(7.9%)、角膜炎、頭痛各3例(1.6%)、結膜充血、点眼直後にみられる眼のかすみ各2例(1.1%)であった。
次のような副作用があらわれることがあるので、症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
眼類天疱瘡(頻度不明)
結膜充血、角膜上皮障害、乾性角結膜炎、結膜萎縮、睫毛内反、眼瞼眼球癒着等が発現することがある。
気管支痙攣、呼吸困難、呼吸不全(いずれも頻度不明)
心ブロック、うっ血性心不全、脳虚血、心停止、脳血管障害(いずれも頻度不明)
全身性エリテマトーデス(頻度不明)
皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、中毒性表皮壊死症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)(いずれも頻度不明)
次のような症状又は異常があらわれた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
| 頻度不明注) | 5%以上 | 1〜5%未満 | |
| 眼 | 角膜知覚低下、複視、霧視・視力低下等の視力障害、角膜びらん・角膜上皮障害等の角膜障害、眼瞼炎(アレルギー性眼瞼炎を含む)、眼乾燥感、眼痛、眼瞼下垂、眼脂、羞明、結膜浮腫、眼瞼発赤、眼瞼浮腫、白色の結膜下沈着物、結膜炎(アレルギー性結膜炎を含む) | 眼刺激症状(しみる・灼熱感・異物感・流涙・疼痛・そう痒感等) | 角膜炎、結膜充血、点眼直後にみられる眼のかすみ |
| 眼 | 眼底黄斑部に浮腫、混濁(定期的に視力測定、眼底検査を行うなど観察を十分に行うこと) | ||
| 循環器 | 失神、浮腫、レイノー現象、四肢冷感、動悸、徐脈等の不整脈、低血圧 | ||
| 精神神経系 | 抑うつ、重症筋無力症の増悪、悪夢、感覚異常、浮動性めまい、不眠 | 頭痛 | |
| 消化器 | 下痢、消化不良、悪心、口渇、腹痛 | ||
| その他 | 脱力感、耳鳴、不快、胸部圧迫感、発疹、倦怠感、咳、苦味、四肢のしびれ、筋肉痛 |
注)本剤の個々の成分であるチモロールマレイン酸塩又はドルゾラミド塩酸塩で報告された副作用を含む。
コソプト配合点眼液 632.5円/mL
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