本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
サリチル酸塩類に対し過敏症の既往歴のある患者[交叉アレルギーを発現するおそれがある。]
重篤な腎障害のある患者[腎障害がさらに悪化するおそれがある。]
重篤な肝障害のある患者[肝障害がさらに悪化するおそれがある。]
潰瘍性大腸炎(重症を除く)
通常,成人にはメサラジンとして1日2,400mgを3回に分けて食後経口投与するが,寛解期には,必要に応じて1日1回2,400mg食後経口投与とすることができる。活動期には,1日3,600mgを3回に分けて食後経口投与する。
なお,患者の状態により適宜減量する。
ネフローゼ症候群,間質性腎炎が報告されているため,投与中は腎機能を検査するなど,患者の状態を十分に観察すること。異常が認められた場合には,減量又は投与を中止するなどの適切な処置を行うこと。
肝炎,肝機能障害,黄疸が報告されているため,投与中はAST(GOT),ALT(GPT)等の肝機能をモニターするなど,患者の状態を十分に観察すること。異常が認められた場合には,減量又は投与を中止するなどの適切な処置を行うこと。
メサラジンにより過敏症状(発熱,腹痛,下痢,好酸球増多等)が発現することがあり,また,潰瘍性大腸炎が悪化することがあるため,異常が認められた場合には,減量又は投与を中止するなどの適切な処置を行うこと。
サラゾスルファピリジンに対し過敏症の既往歴のある患者に本剤を投与する場合には,慎重に投与すること。腹部の痙攣,腹痛,発熱,重症な頭痛又は発疹のような急性の過敏症の症状があらわれた場合には,投与を中止すること。
本剤をメサラジン注腸剤と併用する場合には,メサラジンとしての総投与量が増加することを考慮し,特に肝又は腎機能の低下している患者並びに高齢者等への投与に際しては適宜減量するなど,十分に注意すること。併用時に異常が認められた場合には,減量又は中止するなどの適切な処置を行うこと。
腎機能の低下している患者[排泄が遅延し,副作用があらわれるおそれがある。]
肝機能の低下している患者[代謝が遅延し,副作用があらわれるおそれがある。]
サラゾスルファピリジンに対し過敏症の既往歴のある患者[「重要な基本的注意」の項参照]
服用時
本剤は放出調節製剤であることより,かまずに服用すること。また,乳鉢による粉砕は避けること。
薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により,硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し,更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。)
便中に錠剤がみられる場合がある。
吸湿により溶出性に影響を及ぼすことがあるため,服用直前にPTPシートから錠剤を取り出すこと。
分包した場合には,湿気を避けて保存すること。なお,自動分包機内での保存は避けること。
自動分包機内での落下により,錠剤に亀裂が入る可能性があるので,取扱いには注意すること。
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
アザチオプリンメルカプトプリン | 骨髄抑制があらわれるおそれがある。 | メサラジンがチオプリンメチルトランスフェラーゼ活性を抑制するなど,これら薬剤の代謝を阻害するとの報告がある 。 |
国内臨床試験において安全性解析対象となった239例中116例(48.5%)に副作用(臨床検査値の異常を含む)が認められた。主な副作用は腹痛(2.9%),下痢(2.1%),頭痛(1.3%),腹部膨満(1.3%),潰瘍性大腸炎の悪化(1.3%),悪心(1.3%),大腸ポリープ(1.3%)等であった。臨床検査値の異常は尿中
-アセチルグルコサミニダーゼ(NAG)増加(13.0%),好酸球増加(7.9%),総ビリルビン増加(7.9%),直接ビリルビン増加(7.9%),CRP増加(6.7%)等であった(承認時)。
特定使用成績調査において安全性解析対象となった2,139例中142例(6.6%)に副作用(臨床検査値の異常を含む)が認められた。主な副作用は肝機能異常(肝障害含む)(0.8%),下痢(0.7%),発熱(高熱含む)(0.7%),頭痛(0.5%)等であった。臨床検査値の異常は白血球数減少(0.3%),CRP増加(0.2%)等であった(再審査終了時)。
1日1回投与の用法追加を目的とした国内臨床試験において安全性解析対象となった603例中29例(4.8%)に副作用(臨床検査値の異常を含む)が認められた。主な副作用は尿中
-アセチルグルコサミニダーゼ(NAG)増加(1.7%)等であった(用法追加承認時)。
以下の副作用発現頻度は,承認時及び用法追加承認時の国内臨床試験の結果を合わせて算出した。
なお,「頻度不明」は,国内臨床試験以外の自発報告等で認められたものである。
骨髄抑制
†)
,再生不良性貧血
骨髄抑制,再生不良性貧血,汎血球減少症,無顆粒球症,白血球減少症,好中球減少症,血小板減少症があらわれることがあるので,投与期間中は血液検査を行うなど,患者の状態を十分に観察し,異常が認められた場合には,投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
心筋炎
心筋炎,心膜炎,胸膜炎があらわれることがあるので,患者の状態を十分に観察し,胸部痛,心電図異常,胸水等が認められた場合には,投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
間質性肺疾患
間質性肺疾患(間質性肺炎,好酸球性肺炎等)があらわれることがあるので,患者の状態を十分に観察し,呼吸困難,胸痛,咳嗽があらわれた場合には,投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
膵炎(頻度不明)
急性膵炎があらわれることがあるので,投与期間中は血清アミラーゼの検査を行うなど,患者の状態を十分に観察し,異常が認められた場合には,投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
間質性腎炎
間質性腎炎,ネフローゼ症候群,腎不全があらわれることがあるので,投与期間中は腎機能検査値に注意するなど,患者の状態を十分に観察し,異常が認められた場合には,投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
肝炎
肝炎,AST(GOT),ALT(GPT),γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害,黄疸があらわれることがあるので,投与期間中は肝機能検査値に注意するなど,患者の状態を十分に観察し,異常が認められた場合には,投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
†)海外における情報を参考とした。
以下のような副作用があらわれた場合には,投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
1%以上 | 0.1〜1%未満 | 頻度不明 | |
過敏症 | 発疹,蕁麻疹,そう痒 | ||
血液 | 好酸球増加 | 白血球減少,単球増加 | 貧血 |
消化器 | 腹痛,下痢,腹部膨満,悪心,消化不良,鼓腸,血中アミラーゼ増加 | 嘔吐,リパーゼ増加†),血便,下血 | |
肝臓 | ビリルビン増加 | AST(GOT)増加,ALT(GPT)増加,γ-GTP増加,Al-P増加,LDH増加 | |
腎臓 | 尿中NAG増加 | BUN増加 | 血中クレアチニン増加,クレアチニンクリアランス減少†) |
その他 | CRP増加 | 頭痛,めまい,関節痛,錯感覚(しびれ等) | 発熱,耳鳴,筋肉痛,体重減少†),脱毛症,ループス様症候群†),赤血球沈降速度増加†) |
†)海外における情報を参考とした。
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副作用の頻度
投稿日: 2015/02/26 参考率: 75%(3人/4人)
外科/60代/処方経験あり