有効な抗菌剤の存在しない感染症・全身の真菌症の患者[症状を増悪するおそれがある。]
本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者
アレルギー性鼻炎、血管運動性鼻炎
通常、各鼻腔内に1日2回(1回噴霧あたりベクロメタゾンプロピオン酸エステルとして25μg)、朝、夜(起床時、就寝時)に噴霧吸入する。
なお、症状により適宜増減する。
喘息発作重積状態又は喘息の急激な悪化状態のときには原則として本剤は使用しないこと。
重症な肥厚性鼻炎や鼻茸の患者では、本剤の鼻腔内での作用を確実にするため、これらの症状がある程度減少するよう他の療法を併用するとよい。
本剤の投与期間中に鼻症状の悪化がみられた場合には、抗ヒスタミン剤あるいは、全身性ステロイド剤を短期間併用し、症状の軽減にあわせて併用薬剤を徐々に減量すること。
本剤には持続効果が認められるので、特に通年性の患者において長期に使用する場合は、症状の改善状態が持続するようであれば、本剤の減量又は休薬につとめること。
全身性ステロイド剤の減量は本剤の吸入開始後症状の安定をみて徐々に行う。減量にあたっては一般のステロイド剤の減量法に準ずる。
長期又は大量の全身性ステロイド療法を受けている患者では副腎皮質機能不全が考えられるので、全身性ステロイド剤の減量中並びに離脱後も副腎皮質機能検査を行い、外傷、手術、重症感染症等の侵襲には十分に注意を払うこと。また必要があれば一時的に全身性ステロイド剤の増量を行うこと。
全身性ステロイド剤の減量並びに離脱に伴って、気管支喘息、ときに湿疹、蕁麻疹、眩暈、動悸、倦怠感、顔のほてり、結膜炎等の症状が発現・増悪することがある(このような症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと)。
感染症の患者[症状を増悪するおそれがある。]
反復性鼻出血の患者[出血を増強するおそれがある。]
高血圧の患者[血圧上昇を起こすおそれがある。]
糖尿病の患者[症状を増悪するおそれがある。]
過量投与により、下垂体・副腎皮質系機能抑制があらわれることがある。この抑制が長期にわたった場合、副腎皮質ステロイド剤を全身投与した場合と同様な症状があらわれることがある。このような場合には、全身性ステロイド療法を中止する手順で本剤を徐々に減量すること。
投与経路
鼻腔内への投与のみに使用させること。
本剤を気管支喘息用として口腔内に吸入させないこと。
眼に噴霧させないこと。
投与時
鼻汁の多い場合は、十分鼻をかんだのち、噴霧吸入させること。
噴霧回数
本剤は、1容器あたり60回噴霧できる。投与にはその範囲内で使用させること。
レセルピン系製剤、α-メチルドパ製剤等の降圧剤には、副作用として鼻閉がみられることがある。このような降圧剤服用中のアレルギー性鼻炎又は血管運動性鼻炎の患者に、本剤を投与すると、鼻閉症状に対する本剤の効果が隠蔽されるおそれがあるので、臨床的観察を十分に行いながら投与すること。
患者には添付の保管袋及び使用説明書を渡し、使用方法を十分指導すること。
本剤は、防湿のためアルミ包装を施しているので、開封後は、添付の保管袋に入れて、高温、多湿を避けて保存させること。
アルミ包装開封後、長期間経過したものは、使用させないこと。
承認時における安全性評価対象420例中11例(2.6%)に11件の副作用が認められ、主なものは鼻内刺激感2件(0.5%)、鼻内異物感1件(0.2%)、鼻閉感1件(0.2%)、嗅覚異常1件(0.2%)等の鼻腔系の症状であった。また、副作用とされた臨床検査値の変動は血清コルチゾール値の上昇1件(0.2%)のみであった。
眼
外国において、眼圧亢進、緑内障が報告されている。このような症状があらわれた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
| 頻度不明 注2) | 0.1〜5%未満 | |
| 過敏症 注1) | 蕁麻疹等の発疹、紅斑、そう痒、浮腫等 | |
| 鼻腔 | 感染注3) | 鼻内刺激感、鼻内異物感、鼻閉感、嗅覚異常 |
| 精神神経系 | 頭痛・頭重、耳閉感 | |
| 口腔並びに呼吸器 | 咽頭乾燥感 | |
| 内分泌 | 血清コルチゾール値上昇 | |
| その他 | 鼻中隔穿孔 |
注1)このような副作用があらわれた場合には投与を中止する等、適切な処置を行うこと。
注2)自発報告または他のベクロメタゾンプロピオン酸エステル製剤での報告による。
注3)吸入回数を減少させるか、吸入を中止すること。
リノコートパウダースプレー鼻用25μg 843.3円/瓶
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使いやすさ
投稿日: 2015/03/07 参考率: 100%(10人/10人)
内科/60代/処方経験あり