ノービア内用液8%

抗ウイルス化学療法剤

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リスト同薬効薬剤
一般名 リトナビル
製造/販売 アッヴィ
剤形/規格
  • ノービア内用液8%

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禁忌

  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

  • 次の薬剤を投与中の患者

    キニジン硫酸塩水和物,ベプリジル塩酸塩水和物,フレカイニド酢酸塩,プロパフェノン塩酸塩,アミオダロン塩酸塩,ピモジド,ピロキシカム,アンピロキシカム,エルゴタミン酒石酸塩,ジヒドロエルゴタミンメシル酸塩,エルゴメトリンマレイン酸塩,メチルエルゴメトリンマレイン酸塩,エレトリプタン臭化水素酸塩,バルデナフィル塩酸塩水和物,シルデナフィルクエン酸塩(レバチオ),タダラフィル(アドシルカ),アゼルニジピン,リファブチン,ブロナンセリン,リバーロキサバン,ジアゼパム,クロラゼプ酸二カリウム,エスタゾラム,フルラゼパム塩酸塩,トリアゾラム,ミダゾラム,リオシグアト,ボリコナゾール〔「相互作用」の項参照〕

  • 腎機能又は肝機能障害のある患者で,コルヒチンを投与中の患者〔「相互作用」の項参照〕

効能・効果

  • HIV感染症

用法・容量

  • 通常,成人にはリトナビルとして1回600mg(本剤7.5mL)を1日2回食後に経口投与する.ただし,投与初日は1回300mgを1日2回,2日目,3日目は1回400mgを1日2回,4日目は1回500mgを1日2回,5日目以降は1回600mgを1日2回食後に経口投与する.
    投与に際しては,必ず他の抗HIV薬と併用すること.

注意事項

重要な基本的注意

  • 本剤の使用に際しては,患者又はそれに代わる適切な者に,次の事項についてよく説明し同意を得た後,使用すること.

    • 本剤はHIV感染症の根治療法薬ではないことから,日和見感染を含むHIV感染症の進展に伴う疾病を発症し続ける可能性があるので,本剤投与開始後の身体状況の変化については,すべて担当医に報告すること.

    • 本剤の長期投与による影響については,現在のところ不明であること.

    • 本剤による治療が,性的接触又は血液汚染等による他者へのHIV感染の危険を減少させることは明らかではないこと.

    • 本剤投与開始後,担当医の指示なしに用量を変更したり,服用を中止したりしないこと.

    • 本剤は併用薬剤と相互作用を起こすことがあるため,服用中のすべての薬剤を担当医に報告すること(「相互作用」の項参照).また,本剤で治療中に新たに他の薬剤を服用する場合,事前に担当医に相談すること.

    • 本剤はエタノール43%を含有する.本剤の1日用量(15mL)ではエタノール約6.5mLに相当するので,自動車の運転等危険を伴う作業をする際には注意すること(「相互作用」の項参照).

  • 本剤は,チトクロームP450(CYP3A)に対する競合的阻害作用により,種々の薬剤との相互作用が報告されている.経口血液凝固阻止薬(ワルファリンカリウム等),免疫抑制薬(シクロスポリン,タクロリムス水和物等)等治療域の狭い他の薬剤を併用する場合,併用薬剤の血中濃度のモニターや診察の回数を増やすなど慎重に投与すること(「相互作用」の項及び「薬物動態」の項参照).

  • AST(GOT),ALT(GPT),γ-GTP,CK(CPK),尿酸,コレステロール,トリグリセリド等の上昇があらわれることがあるので,定期的に生化学的検査を行うなど観察を十分に行うこと.

  • 動物実験(ラット)で,網膜障害が認められているので,定期的に眼科検査を行うなど観察を十分に行い,異常が認められた場合には,投与を中止するなど適切な処置を行うこと(「その他の注意」の項参照).

  • 抗HIV薬の使用により,体脂肪の再分布/蓄積があらわれることがあるので,異常が認められた場合には適切な処置を行うこと.

  • 本剤を含む抗HIV薬の多剤併用療法を行った患者で,免疫再構築症候群が報告されている.投与開始後,免疫機能が回復し,症候性のみならず無症候性日和見感染(マイコバクテリウムアビウムコンプレックス,サイトメガロウイルス,ニューモシスチス等によるもの)等に対する炎症反応が発現することがある.また,免疫機能の回復に伴い自己免疫疾患(甲状腺機能亢進症,多発性筋炎,ギラン・バレー症候群,ブドウ膜炎等)が発現するとの報告があるので,これらの症状を評価し,必要時には適切な治療を考慮すること.

慎重投与

  • 肝機能障害のある患者〔本剤は主に肝臓で代謝されるため,高い血中濃度が持続するおそれがある.また,B型肝炎,C型肝炎,トランスアミナーゼの上昇を合併している患者では肝機能障害を増悪させるおそれがある.〕

  • 血友病及び著しい出血傾向を有する患者〔本剤投与による治療中の血友病患者において,突発性の出血性関節症をはじめとする出血事象の増加が報告されている.〕

  • 器質的心疾患及び心伝導障害(房室ブロック等)のある患者,PR間隔を延長させる薬剤(ベラパミル塩酸塩,アタザナビル硫酸塩等)を使用中の患者〔本剤は軽度の無症候性PR間隔の延長が認められている(「薬物動態」の項参照).〕

過量投与

  • 過量投与時には副作用の発現に注意するとともに,患者のバイタルサインのモニタリングや臨床状態の観察など一般的な支持療法を行う.必要に応じて速やかに胃洗浄等の適切な処置を行うこと.

  • 本剤は添加物としてエタノール43.2%(v/v)及びプロピレングリコール26.57%(w/v)が含有されているので,特に小児においては十分注意すること.リトナビルの蛋白結合率が高いため,透析による除去効果は低い.本剤に含有されるエタノール及びプロピレングリコールは透析によって除去できる.

適用上の注意

  • 本剤は高温,低温(冷蔵)を避け,20〜25℃で保存すること.また,本剤の容器はキャップをきつく締め,保存及び患者への処方には他の容器を用いないこと.なお,本剤はよく振ってから服用すること.

  • 本剤の苦みはココアミルクと混合し,1時間以内に服用すると軽減される.

  • 本剤の吸収に対する制酸剤の影響は検討されていない.

その他の注意

  • 海外において,本剤とサキナビルメシル酸塩を併用中の患者で糖尿病性ケトアシドーシスが発現したとの報告がある.

  • ラットの反復投与毒性試験において,25mg/kg/日投与で単細胞壊死を含む肝障害が認められ,この変化は3ヵ月の休薬によっても回復しなかったとの報告がある.

  • ラットの反復投与毒性試験において,75mg/kg/日投与で網膜色素上皮細胞の肥大等の網膜障害が認められ,この変化は3ヵ月の休薬によっても回復しなかったとの報告がある.

  • 2年間長期投与がん原性試験で,雄性マウスの高用量200mg/kg/日群において肝細胞性腫瘍の発生頻度に有意な増加が認められたとの報告がある.

相互作用

相互作用序文

  • 本剤は肝チトクロームP450(CYP3A)と強い親和性を示し,他の薬剤(特にCYP3Aで代謝される薬剤)の代謝を競合的に阻害し,血中濃度を上昇させる可能性が高い.さらに,本剤の連用により肝チトクロームP450の各種アイソザイムを誘導する可能性もある.本剤は主に肝チトクロームP450(CYP3A)で代謝されるが,他の薬剤との相互作用は,可能なすべての組み合わせについて検討されているわけではないので,他剤による治療中に新たに本剤を併用したり,本剤投与による治療中に新たに他剤を併用したりする場合には,可能な限り薬物血中濃度を測定するなど,用量に留意して慎重に投与すること(「薬物動態」の項参照).

薬物代謝酵素用語

CYP3A

薬物代謝酵素用語

CYP

併用禁忌

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
キニジン硫酸塩水和物[硫酸キニジン] ベプリジル塩酸塩水和物[ベプリコール] フレカイニド酢酸塩[タンボコール等] プロパフェノン塩酸塩[プロノン等] アミオダロン塩酸塩[アンカロン等] ピモジド[オーラップ] ピロキシカム[フェルデン等] アンピロキシカム[フルカム等] エルゴタミン酒石酸塩[クリアミン] ジヒドロエルゴタミンメシル酸塩 エルゴメトリンマレイン酸塩[エルゴメトリン] メチルエルゴメトリンマレイン酸塩[パルタン等] エレトリプタン臭化水素酸塩[レルパックス] バルデナフィル塩酸塩水和物[レビトラ] シルデナフィルクエン酸塩[レバチオ] タダラフィル[アドシルカ] アゼルニジピン[カルブロック等] リファブチン[ミコブティン] ブロナンセリン[ロナセン] リバーロキサバン[イグザレルト] 不整脈,血液障害,血管攣縮等,これら薬剤による重篤な又は生命に危険を及ぼすような事象が起こるおそれがあるので併用しないこと. 本剤のチトクロームP450に対する競合的阻害作用により,併用した場合これらの薬剤の血中濃度が大幅に上昇することが予測される.
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
ジアゼパム[セルシン等] クロラゼプ酸二カリウム[メンドン] エスタゾラム[ユーロジン等] フルラゼパム塩酸塩[ダルメート] トリアゾラム[ハルシオン等] ミダゾラム[ドルミカム等] 過度の鎮静や呼吸抑制等が起こるおそれがあるので併用しないこと. 本剤のチトクロームP450に対する競合的阻害作用により,併用した場合これらの催眠鎮静薬及び抗不安薬の血中濃度が大幅に上昇することが予測される.
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
リオシグアト[アデムパス] ケトコナゾールとの併用によりリオシグアトの血中濃度が上昇し,クリアランスが低下したとの報告がある. 本剤のチトクロームP450阻害作用及びトランスポーター(P-gp,BCRP)阻害作用により同様の相互作用を発現するおそれがある.
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
ボリコナゾール[ブイフェンド等] ボリコナゾールの血中濃度が低下したとの報告があるので併用しないこと. 本剤のチトクロームP450の誘導作用によるものと考えられている.

併用注意

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
フェンタニル,フェンタニルクエン酸塩 リドカイン塩酸塩 リドカイン エリスロマイシン カルバマゼピン イトラコナゾール ケトコナゾール ミコナゾール キニーネ カルシウム拮抗薬 (アムロジピンベシル酸塩,ジルチアゼム塩酸塩,フェロジピン,ニカルジピン塩酸塩,ニフェジピン,ニソルジピン,ニトレンジピン,ベラパミル塩酸塩,ニルバジピン等) タモキシフェンクエン酸塩 トレミフェンクエン酸塩 ブロモクリプチンメシル酸塩 シンバスタチン アトルバスタチンカルシウム水和物 クラリスロマイシン シクロスポリン タクロリムス水和物 エベロリムス デキサメタゾン シルデナフィルクエン酸塩[バイアグラ] タダラフィル[シアリス,ザルティア] ゲフィチニブ ダサチニブ ニロチニブ イリノテカン塩酸塩水和物 ビンカアルカロイド系抗悪性腫瘍薬 (ビンクリスチン硫酸塩,ビンブラスチン硫酸塩等) アルプラゾラム サルメテロールキシナホ酸塩 ボセンタン水和物 コルヒチン テラプレビル クエチアピンフマル酸塩 シメプレビルナトリウム これら薬剤の血中濃度が上昇するおそれがある.これら薬剤の副作用が発現しやすくなるおそれがあるため,充分な観察を行いながら慎重に投与し,必要に応じて減量や休薬等の適切な措置を講ずること.腎機能又は肝機能障害のある患者においては,コルヒチンと本剤を併用しないこと. 本剤がCYP3Aにおけるこれら薬剤の代謝を競合的に阻害するためと考えられている.
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
フルチカゾンプロピオン酸エステル ブデソニド トリアムシノロンアセトニド これら薬剤の血中濃度が上昇するおそれがある.これら薬剤との併用において,クッシング症候群,副腎皮質機能抑制等が報告されているので,併用は治療上の有益性がこれらの症状発現の危険性を上回ると判断される場合に限ること. 本剤がCYP3Aにおけるこれら薬剤の代謝を競合的に阻害するためと考えられている.
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
イブルチニブ イブルチニブの血中濃度が上昇し,副作用が増強されるおそれがある.本剤からCYP3A阻害作用のない薬剤への代替を考慮すること.やむを得ず併用する際には,イブルチニブの減量を考慮するとともに,患者の状態を慎重に観察し,副作用の発現に十分注意すること. 本剤がCYP3Aにおけるこれら薬剤の代謝を競合的に阻害するためと考えられている.
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
ワルファリンカリウム ワルファリンの血中濃度に影響を与えるおそれがある.頻回なINRのモニタリングを行うことが望ましい. 肝薬物代謝酵素の関与が考えられるが機序不明.
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
テオフィリン エチニルエストラジオール エストラジオール安息香酸エステル これら薬剤の血中濃度が減少するおそれがある.これら薬剤の増量が必要となる場合がある. 本剤がこれら薬剤の肝薬物代謝酵素を誘導するためと考えられている.
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
リファンピシン 本剤の血中濃度が減少するおそれがある. リファンピシンがCYP3Aを誘導するためと考えられている.
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
セイヨウオトギリソウ(St.John's Wort,セント・ジョーンズ・ワート)含有食品 本剤の代謝が促進され血中濃度が低下するおそれがあるので,本剤投与時はセイヨウオトギリソウ含有食品を摂取しないよう注意すること. セイヨウオトギリソウにより誘導された肝薬物代謝酵素(チトクロームP450)が本剤の代謝を促進し,クリアランスを上昇させるためと考えられている.
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
フルコナゾール ホスフルコナゾール キヌプリスチン・ダルホプリスチン 本剤の血中濃度が上昇するおそれがある. これら薬剤がCYP3Aにおける本剤の代謝を競合的に阻害するためと考えられている.
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
ジスルフィラム,シアナミド,メトロニダゾール等のジスルフィラム様作用を有する薬剤 ジスルフィラムあるいはシアナミド−アルコール反応を起こすおそれがある. 本剤がエタノール43%を含有するため.
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
タバコ 喫煙により本剤のAUCが減少するおそれがある. 機序不明
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
ジドブジン 本剤との併用によりジドブジンのCmax及びAUCがそれぞれ減少するとの報告がある. 本剤がグルクロン酸抱合を促進するためと考えられている.
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
ラモトリギン バルプロ酸ナトリウム これら薬剤の血中濃度が低下するおそれがある. 本剤がグルクロン酸抱合を促進するためと考えられている.
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
ネビラピン 本剤の血中濃度が減少するおそれがある. ネビラピンがCYP3Aを誘導するためと考えられている.
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
エファビレンツ 本剤及びエファビレンツの血中濃度が上昇するおそれがある.高頻度に有害事象が発生する可能性があるので,臨床検査値等のモニタリングを行いながら慎重に投与すること. 機序不明
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
ジゴキシン ジゴキシンの血中濃度が有意に増加したとの報告がある.ジゴキシンの血中濃度モニタリングを行うなど注意すること. 本剤のP-gp阻害作用によるものと考えられている.
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
ロペラミド塩酸塩 ロペラミドの血中濃度が上昇するおそれがある. 本剤のP-gp阻害作用によるものと考えられている.
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
アファチニブマレイン酸塩 アファチニブの血中濃度が上昇し,副作用が発現しやすくなるおそれがある.本剤はアファチニブと同時かアファチニブ投与後に投与すること. 本剤のP-gp阻害作用によるものと考えられている.
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
ロスバスタチンカルシウム ロスバスタチンの血中濃度が上昇するおそれがある. 本剤のBCRP阻害作用が関与している可能性がある.
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
トラゾドン塩酸塩 トラゾドンの血中濃度が上昇し,悪心,めまい,低血圧,失神を起こす可能性があるので,本剤と併用する場合は,患者の状態に注意し,必要に応じてトラゾドンの減量等を考慮すること. 本剤がCYP3Aにおけるトラゾドンの代謝を競合的に阻害するためと考えられている.
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
エトラビリン エトラビリンの血中濃度が低下したとの報告がある.本剤600mg1日2回との併用は推奨されない. 本剤の肝薬物代謝酵素誘導作用によるものと考えられている.
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
サキナビルメシル酸塩 サキナビルのCmaxが20倍以上,AUCが50倍以上上昇するとの報告がある. 本剤がCYP3Aによるこれら薬剤の代謝を競合的に阻害するためと考えられている.
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
インジナビル硫酸塩エタノール付加物 インジナビルの血中濃度が上昇するとの報告がある.腎・尿路結石の副作用が発現しやすくなるおそれがある.適切な水分補給と患者のモニタリングを行うこと.〔「薬物動態」の項参照〕 本剤がCYP3Aによるこれら薬剤の代謝を競合的に阻害するためと考えられている.
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
ネルフィナビルメシル酸塩 ネルフィナビルの血中濃度が上昇するとの報告がある.〔「薬物動態」の項参照〕 本剤がCYP3Aによるこれら薬剤の代謝を競合的に阻害するためと考えられている.
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
その他のHIVプロテアーゼ阻害薬(アタザナビル硫酸塩等) これら薬剤の血中濃度が上昇するおそれがある. 本剤がCYP3Aによるこれら薬剤の代謝を競合的に阻害するためと考えられている.
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
マラビロク マラビロクの血中濃度が上昇するおそれがある. 本剤がCYP3Aによるこれら薬剤の代謝を競合的に阻害するためと考えられている.

副作用

副作用発現状況の概要

  • 承認時

    国内臨床試験での総症例118例中87例(73.7%),303件に副作用が認められた.主な副作用(5%以上)は悪心40件(33.9%),下痢30件(25.4%),異常感覚23件(19.5%),嘔吐17件(14.4%),口周囲感覚異常15件(12.7%),肝機能異常14件(11.9%),食欲不振14件(11.9%),味覚倒錯9件(7.6%),CK(CPK)上昇7件(5.9%),倦怠感6件(5.1%)であった.また,血友病患者における出血事象が24.7%(発現症例数/血友病症例数)に認められた.

  • 再審査終了時

    使用成績調査での総症例915例中446例(48.7%),974件に副作用が認められた.主な副作用(5%以上)は高脂血症84例(9.2%),悪心70例(7.7%),血中ビリルビン増加56例(6.1%),下痢54例(5.9%),血中トリグリセリド増加53例(5.8%)であった.

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

  • 次のような症状があらわれた場合には,投与を中止するなど適切な処置を行うこと.( )内は使用成績調査における発現率をあらわす.

    • 錯乱,痙攣発作(痙攣:0.1%)

      錯乱,痙攣発作があらわれることがある.

    • 脱水(頻度不明)

      下痢等に伴い,脱水,電解質異常があらわれることがある.

    • 高血糖(0.2%),糖尿病(0.8%)

      高血糖,糖尿病及び糖尿病の悪化があらわれることがある.

    • 肝炎(0.1%),肝不全(0.1%)

      肝炎,肝不全があらわれることがある.

    • 過敏症(頻度不明)

      アナフィラキシー,蕁麻疹,皮疹,気管支痙攣,血管性浮腫を含む過敏症状があらわれることがある.

    • 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN),皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明)

      中毒性表皮壊死融解症,皮膚粘膜眼症候群があらわれることがある.

    • 出血傾向(15.5%)

      本剤投与による治療中に,突発性の出血性関節症をはじめとする出血事象の増加が血友病患者で報告されているので,このような症状があらわれた場合には原疾患を考慮して,血液凝固因子を投与するなど適切な処置を行うこと.

その他の副作用

  • 次の症状があらわれた場合には,症状に応じて適切な処置を行うこと.下表の頻度は海外での第II及び第III相臨床試験(総症例1,033例)において認められた副作用の発現率をあらわす.頻度不明は自発報告における副作用である.

2%以上 2%未満 頻度不明
消化器 悪心(47.5%)
精神神経系 異常感覚(21.5%)
感覚器 口周囲感覚異常(26.6%)
全身症状 無力症(22.3%)
肝臓 肝機能検査異常(2.8%) 胆汁うっ滞性黄疸
呼吸器 咽頭炎(9.8%)
呼吸困難
過敏症 発疹(7.6%)
アレルギー反応
循環器 血管拡張(8.8%) 末梢血管障害
代謝・栄養 高脂血症(4.5%) 高コレステロール血症 血中尿酸上昇
筋骨格 筋肉痛(2.8%) 関節痛
皮膚 斑状丘疹性皮疹(2.8%) 皮膚乾燥
血液 白血球減少
腎臓 排尿障害
BUN上昇

薬価

ノービア内用液8% 107.7円/mL

評価サマリー

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