フェナゾックス

鎮痛・抗炎症剤

4.0(1件) 薬の評価を見る
リスト同薬効薬剤
一般名 アンフェナクナトリウム水和物
製造/販売 Meiji Seikaファルマ
剤形/規格
  • フェナゾックスカプ...

薬剤の評価コメントをご覧いただくにはログインが必要です。

はじめてご利用の方は、新規会員登録
すでにm3.comをご利用の方はログインしてご利用ください

禁忌

  • 消化性潰瘍のある患者(ただし、「慎重投与」の項参照)[消化性潰瘍が悪化するおそれがある。]

  • 重篤な血液の異常のある患者[血液障害が報告されており、悪化するおそれがある。]

  • 重篤な肝障害のある患者[肝障害が報告されており、悪化するおそれがある。]

  • 重篤な腎障害のある患者[腎血流量減少や腎での水及びNa再吸収増加を引き起こし、腎機能を低下させるおそれがある。]

  • 重篤な心機能不全のある患者[プロスタグランジン合成阻害作用に基づくNa・水分貯留傾向があるため、心機能を悪化させるおそれがある。]

  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

  • アスピリン喘息(非ステロイド性消炎鎮痛剤等による喘息発作の誘発)又はその既往歴のある患者[重症喘息発作を誘発するおそれがある。]

  • 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人[「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照]

効能・効果

  • 下記の疾患並びに症状の消炎・鎮痛

    • 関節リウマチ、変形性関節症、腰痛症、肩関節周囲炎、頸肩腕症候群、顎関節症

  • 手術後、外傷後並びに抜歯後の消炎・鎮痛

用法・容量

  • 通常成人は、アンフェナクナトリウム水和物として1日200mgを4回に分け毎食後及び就寝前に経口投与する。
    頓用する場合は1回50mgを経口投与する。
    なお、年齢、症状により適宜増減する。

注意事項

重要な基本的注意

  • 消炎鎮痛剤による治療は原因療法でなく対症療法であることに留意すること。

  • 慢性疾患(関節リウマチ、変形性関節症等)に対し本剤を用いる場合には、次の事項を考慮すること。

    • 長期投与する場合には、定期的に臨床検査(血液検査、肝機能検査及び尿検査等)を行うこと。
      また、異常が認められた場合には減量、休薬等の適切な措置を講ずること。

    • 薬物療法以外の療法も考慮すること。

  • 手術後、外傷後並びに抜歯後に本剤を用いる場合には、次の事項を考慮すること。

    • 炎症及び疼痛の程度を考慮し、投与すること。

    • 原則として同一の薬剤の長期投与を避けること。

    • 原因療法があればこれを行うこと。

  • 患者の状態を十分に観察し、副作用の発現に留意すること。

  • 感染症を不顕性化するおそれがあるので、感染症を合併している患者に対し用いる場合には、適切な抗菌剤を併用し、観察を十分に行い慎重に投与すること。

  • 他の非ステロイド性消炎鎮痛剤との併用は避けることが望ましい。

  • 高齢者及び小児には副作用の発現に特に注意し、必要最小限の使用にとどめるなど慎重に投与すること。

慎重投与

  • 消化性潰瘍の既往歴のある患者[消化性潰瘍を再発させるおそれがある。]

  • 血液の異常又はその既往歴のある患者[血液の異常を悪化又は再発させるおそれがある。]

  • 肝障害又はその既往歴のある患者[肝障害を悪化又は再発させるおそれがある。]

  • 腎障害又はその既往歴のある患者[腎障害を悪化又は再発させるおそれがある。]

  • 心機能障害のある患者[心機能障害を悪化させるおそれがある。]

  • 過敏症の既往歴のある患者

  • 気管支喘息の患者[重症喘息発作(アスピリン喘息)を誘発させるおそれがある。]

  • 高齢者[「高齢者への投与」の項参照]

  • 非ステロイド性消炎鎮痛剤の長期投与による消化性潰瘍のある患者で、本剤の長期投与が必要であり、かつミソプロストールによる治療が行われている患者(ミソプロストールは非ステロイド性消炎鎮痛剤により生じた消化性潰瘍を効能・効果としているが、ミソプロストールによる治療に抵抗性を示す消化性潰瘍もあるので、本剤を継続投与する場合には、十分経過を観察し、慎重に投与すること。)

  • 潰瘍性大腸炎の患者

  • クローン病の患者

適用上の注意

  • 薬剤交付時

    PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)

その他の注意

  • 非ステロイド性消炎鎮痛剤を長期間投与されている女性において、一時的な不妊が認められたとの報告がある。

相互作用

併用注意

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
ヒダントイン系抗てんかん剤クマリン系抗凝血剤サルファ剤スルホニル尿素系血糖降下剤 これらの薬剤の作用を増強するおそれがある。 本剤は、血漿アルブミンとの結合力が強いので、これらの薬剤の遊離型が増加する。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
ニューキノロン系抗菌剤 類薬(フェンブフェン等)で痙攣があらわれたとの報告がある。 ニューキノロン系抗菌剤は、中枢神経におけるGABA受容体への結合を阻害し、痙攣誘発作用を有することが知られている。併用によりGABA受容体への阻害作用が増強され、ニューキノロン系抗菌剤の痙攣誘発作用をより増強すると考えられる。

副作用

副作用発現状況の概要

  • 市販後使用成績調査の結果、調査症例11,600例中副作用症例は382例(3.29%)であった。
    主な副作用は消化管障害(胃部不快感、胃痛、下痢等)305例(2.63%)、皮膚・皮膚付属器障害(発疹等)28例(0.24%)、一般的全身障害(顔面浮腫等)21例(0.18%)、肝臓・胆管系障害[ALT(GPT)上昇、AST(GOT)上昇等]10例(0.09%)、泌尿器系障害(BUN上昇等)10例(0.09%)等であった。(フェナゾックスカプセルの再審査終了時)

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

  • ショック

    (0.1%未満)を起こすことがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。

  • 消化性潰瘍、胃腸出血

    (0.1%未満)等があらわれることがあるので、このような場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

  • ネフローゼ症候群

    (0.1%未満)があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。

その他の副作用

0.1〜5%未満 0.1%未満
消化器 胃痛、食欲不振、胃部不快感、胃重感、胸やけ、悪心・嘔気、嘔吐、下痢・軟便、腹痛、胃炎、口内炎等 胃部膨満感、腹部不快感、腹部膨満感、便秘、口渇、口角炎、唾液増加、舌炎等
過敏症注1) 発疹等
肝臓注2) AST(GOT)、ALT(GPT)上昇等 Al-P上昇等
血液 貧血、好酸球増多
精神神経系 眠気 頭痛、発熱、悪寒、動悸、しびれ感、発汗
腎臓注2) 頻尿、尿潜血、BUN上昇等
その他注1) 浮腫 脱毛、耳鳴、けん怠感、頸部痛、声がれ、性器不正出血
  • 注1)症状があらわれた場合には、投与を中止すること。

  • 注2)観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

薬価

フェナゾックスカプセル50mg 16.6円/カプセル

はじめてご利用の方

m3.comは、医療従事者のみ利用可能な医療
専門サイトです。会員登録は無料です。

新規会員登録

m3.comにご登録済の方

ログイン

{"controller":"medicines","action":"show","id":"7785"} false