ロメバクトカプセル100mg

ニューキノロン系経口抗菌製剤

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リスト同薬効薬剤
一般名 塩酸ロメフロキサシン
製造/販売 塩野義製薬
剤形/規格
  • ロメバクトカプセル...

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禁忌

  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

  • フルルビプロフェン アキセチル又はフルルビプロフェンを投与中の患者[「相互作用」の項参照]

  • 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人[「妊婦,産婦,授乳婦等への投与」の項参照]

  • 小児[「小児等への投与」の項参照]

効能・効果

  • <適応菌種>

    • ロメフロキサシンに感性のブドウ球菌属,レンサ球菌属,肺炎球菌,腸球菌属,淋菌,モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス,大腸菌,赤痢菌,サルモネラ属,シトロバクター属,クレブシエラ属,エンテロバクター属,セラチア属,プロテウス属,モルガネラ・モルガニー,プロビデンシア属,インフルエンザ菌,緑膿菌,アシネトバクター属,カンピロバクター属,ペプトストレプトコッカス属

  • <適応症>

    • 表在性皮膚感染症,深在性皮膚感染症,リンパ管・リンパ節炎,慢性膿皮症

    • 外傷・熱傷及び手術創等の二次感染,乳腺炎,肛門周囲膿瘍

    • 骨髄炎,関節炎

    • 急性気管支炎,肺炎,肺膿瘍,慢性呼吸器病変の二次感染

    • 膀胱炎,腎盂腎炎,前立腺炎(急性症,慢性症),尿道炎

    • 感染性腸炎

    • バルトリン腺炎,子宮内感染,子宮付属器炎

    • 眼瞼膿瘍,涙嚢炎,麦粒腫,瞼板腺炎,角膜炎(角膜潰瘍を含む)

    • 中耳炎,副鼻腔炎

    • 歯周組織炎,歯冠周囲炎,顎炎

用法・容量

  • 通常,成人にはロメフロキサシンとして1回100〜200mgを1日2〜3回経口投与する。
    なお,感染症の種類及び症状により適宜増減する。

注意事項

重要な基本的注意

  • 光線過敏症,全身発疹等の皮膚症状があらわれることがあるので,投与にあたっては,事前に患者に対し以下の点について指導すること。

    • 日光曝露をできるだけ避けること。

    • 発疹等があらわれた場合には服薬を中止すること。
      また,このような症状があらわれた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。[「副作用」の項参照]

慎重投与

  • 高度の腎障害のある患者[血中濃度が持続するので,減量又は投与間隔をあけて使用すること。(「副作用」及び「薬物動態」の項参照)]

  • てんかん等の痙攣性疾患又はこれらの既往歴のある患者[痙攣を起こすことがある。]

  • 類似化合物(キノロン系抗菌剤)に対し過敏症の既往歴のある患者

  • 高齢者[「副作用」,「高齢者への投与」及び「薬物動態」の項参照]

  • 重症筋無力症の患者[類薬で症状を悪化させるとの報告がある。]

適用上の注意

  • 薬剤交付時

    PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により,硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し,更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。)

その他の注意

  • 動物試験(幼若イヌ,幼若ラット)で関節異常が認められている。

  • Skh-1雌マウスに対し,紫外線照射と共に本剤を経口投与する反復試験を52週間実施したところ,16週目に最初の皮膚腫瘍を認め,22週目では半数に腫瘍が認められた。また,試験終了時には全例に腫瘍が認められた

相互作用

併用禁忌

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
フルルビプロフェン アキセチルロピオン 臨床症状:痙攣を起こすおそれがある。 機序:ニューキノロン系抗菌剤のGABA受容体結合阻害作用が,非ステロイド性消炎鎮痛剤との併用により増強され,痙攣が誘発されると考えられている。危険因子:てんかん等の痙攣性疾患又はこれらの既往歴のある患者,腎障害のある患者
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
フルルビプロフェンフロベン等 臨床症状:フルルビプロフェン アキセチルとの併用により,痙攣を起こすおそれがあるとの報告がある。 機序:ニューキノロン系抗菌剤のGABA受容体結合阻害作用が,非ステロイド性消炎鎮痛剤との併用により増強され,痙攣が誘発されると考えられている。危険因子:てんかん等の痙攣性疾患又はこれらの既往歴のある患者,腎障害のある患者

併用注意

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
フェニル酢酸系非ステロイド性消炎鎮痛剤ジクロフェナク,アンフェナク等 臨床症状:痙攣を起こすおそれがある。 機序:ニューキノロン系抗菌剤のGABA受容体結合阻害作用が,非ステロイド性消炎鎮痛剤との併用により増強され,痙攣が誘発されると考えられている。危険因子:てんかん等の痙攣性疾患又はこれらの既往歴のある患者,腎障害のある患者
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
プロピオン酸系非ステロイド性消炎鎮痛剤(ただし,フルルビプロフェン アキセチル,フルルビプロフェンは併用禁忌)ロキソプロフェン,ザルトプロフェン,プラノプロフェン等 臨床症状:痙攣を起こすおそれがある。 機序:ニューキノロン系抗菌剤のGABA受容体結合阻害作用が,非ステロイド性消炎鎮痛剤との併用により増強され,痙攣が誘発されると考えられている。危険因子:てんかん等の痙攣性疾患又はこれらの既往歴のある患者,腎障害のある患者
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
アルミニウム又はマグネシウム含有製剤(制酸剤等)水酸化アルミニウムゲル・水酸化マグネシウム(配合剤),乾燥水酸化アルミニウムゲル,スクラルファート等 本剤の吸収が低下し,効果が減弱するおそれがある。措置方法:本剤服用後,2時間以上の間隔をあけて,制酸剤等を服用するなど注意すること。 アルミニウムイオン,マグネシウムイオンと不溶性のキレートを形成するため,本剤の消化管からの吸収が阻害され,血中濃度が低下すると考えられている。

副作用

副作用発現状況の概要

  • 承認時における安全性評価対象例4488例中,副作用は155例(3.45%)に認められた。
    また,臨床検査値の異常変動は検査を実施した安全性評価対象例3029例中,163例(5.38%)に認められた
    再審査終了時における安全性評価対象例111810例中,臨床検査値の異常変動を含む副作用は830例(0.74%)に認められた
    (副作用発現頻度は上記調査の成績及び自発報告等に基づく)

  • 光線過敏症に関する市販後調査

    全国100施設で2年間にわたり,光線過敏症に注目した市販後調査では,収集した4276例中,副作用は101例(2.36%)に認められた。主なものは,光線過敏症,発疹等の過敏症状56例(1.31%)であった。そのうち光線過敏症は44例(1.03%)であり,大部分は軽度〜中等度で,投与中止後軽快又は正常化した。
    光線過敏症の発現しやすい治療要因としては,投与日数30日以上,総投与量20g以上,キノロン服薬歴ありであった
    また,光線過敏症の発現を防止する目的で,過度の日光曝露を避けるよう指導し,投与方法を原則として1回200mg,1日2回(朝・夕食後),14日以内の投与とし,更に継続投与が必要な場合には1日200mg就寝前1回投与に減量し,総投与量20g以下とした調査において,安全性評価対象例324例中,光線過敏症は1例(0.3%)であった

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

  • ショック,アナフィラキシー(0.1%未満)

    ショック,アナフィラキシー(呼吸困難,潮紅,浮腫等)を起こすことがあるので,観察を十分に行い,症状があらわれた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。

  • 急性腎不全(0.1%未満)

    急性腎不全等の重篤な腎障害があらわれることがあるので,定期的に検査を行うなど観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。

  • 偽膜性大腸炎(0.1%未満)

    偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎があらわれることがある。腹痛,頻回の下痢があらわれた場合には直ちに投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

  • 低血糖(0.1%未満)

    重篤な低血糖があらわれることがある(高齢者,特に腎障害患者であらわれやすい)ので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。

  • 横紋筋融解症(頻度不明)

    筋肉痛,脱力感,CK(CPK)上昇,血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とし,急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれる可能性があるので注意すること。

  • 痙攣,口蓋弓腫脹(0.1%未満)

    痙攣や口蓋弓腫脹があらわれることがあるので,このような場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。

  • アキレス腱炎,腱断裂等の腱障害(頻度不明)

    アキレス腱炎,腱断裂等の腱障害があらわれたとの報告があるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。

  • 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN),皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明)

    中毒性表皮壊死融解症,皮膚粘膜眼症候群があらわれることがあるので,観察を十分に行い,このような症状があらわれた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。

  • QT延長,心室頻拍(Torsades de pointesを含む)(頻度不明)

    QT延長,心室頻拍(Torsades de pointesを含む)があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  • 間質性肺炎

    他のニューキノロン系抗菌剤で発熱,咳嗽,呼吸困難,胸部X線異常,好酸球増多等を伴う間質性肺炎があらわれたとの報告があるので,このような症状があらわれた場合には投与を中止し,副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。

  • 重症筋無力症の悪化

    他のニューキノロン系抗菌剤で重症筋無力症の悪化が報告されているので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。

その他の副作用

0.1〜5%未満 0.1%未満
過敏症注1 発疹 蕁麻疹,そう痒感,発赤,浮腫,光線過敏症,結膜充血
血液注1 白血球減少,血小板減少,好酸球増多,赤血球減少,ヘモグロビン減少,ヘマトクリット減少
腎臓 BUN上昇,クレアチニン上昇
肝臓 AST(GOT)上昇,ALT(GPT)上昇,Al-P上昇,総ビリルビン上昇
消化器 軟便・下痢 食欲不振,胃不快感,嘔気,嘔吐,腹痛,口内炎,口角炎,口内乾燥,胸やけ,腹部膨満感,胃腸障害,便秘
精神神経系 頭痛,めまい,不眠,眠気,振戦
その他 倦怠感,熱感,リンパ節腫脹,心悸亢進
  • 注1:症状(異常)が認められた場合には投与を中止すること。

薬価

ロメバクトカプセル100mg

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