2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
2.2 トリアゾラム、ミダゾラム、エルゴタミン酒石酸塩・無水カフェイン・イソプロピルアンチピリン、ジヒドロエルゴタミンメシル酸塩、メチルエルゴメトリンマレイン酸塩及びエルゴメトリンマレイン酸塩を投与中の患者[10.1参照]
2.3 ボリコナゾールを投与中の患者[10.1参照]
2.4 エルバスビル、グラゾプレビルを投与中の患者[10.1参照]
HIV-1感染症
通常、成人にはエファビレンツとして600mgを1日1回経口投与する。本剤は、食事の有無にかかわらず投与できる。なお、投与に際しては必ず他の抗HIV薬と併用すること。
8.1 本剤の使用に際しては、国内外のガイドライン等の最新の情報を参考に、患者又はそれに代わる適切な者に、次の事項についてよく説明し、同意を得た後、使用すること。
・本剤はHIV感染症の根治療法薬ではないことから、日和見感染を含むHIV感染症の進展に伴う疾病を発症し続ける可能性があるので、本剤投与開始後の身体状況の変化については、すべて担当医に報告すること。
・本剤は、処方通りに毎日服用すること。本剤は、常に他の抗レトロウイルス薬と併用しなければならないこと。また、担当医への相談なしで、用量を変更したり治療を中止しないこと。
・本剤は他の薬剤と相互作用を示す可能性があるので、他の薬剤の服用の有無について担当医に報告すること。
・本剤をアルコール又は中枢神経作用薬と併用するとき、相加的に中枢神経系効果が増強されるので注意すること。
・本剤はめまい、集中力障害、嗜眠状態を引き起こすことがある。これらの症状があらわれた場合は、自動車の運転や機械の操作等、潜在的な危険のある労働を避けること。
8.2 本剤に関する臨床試験において軽・中等度の発疹が報告されており、一般に投与開始2週間以内に発現し、通常は投与継続中に1ヵ月以内で消失する。適切な抗ヒスタミン薬もしくはコルチコステロイドの投与が忍容性の改善を促し、発疹の消失を早めることがある。[11.1.1参照]
8.3 臨床試験において対照群患者及び本剤投与群患者両群ともに重度の急性うつ病(自殺願望及び自殺企図を含む)がまれに報告された。妄想、不穏当な行動及び重度の急性うつ病(自殺願望及び自殺企図を含む)が発現した患者には、本剤の投与中止を考慮すること。また、臨床試験において本剤を投与している患者の52%に精神神経系症状(めまい、集中力障害、傾眠、異夢、不眠等)が報告された。これらの症状は本剤1日600mgを投与された患者の2.6%、対照群の患者の1.4%で重度であった。臨床試験では、本剤を投与された患者の2.6%が精神神経系症状のために投与を中止した。また、精神神経系症状は主に投与開始1〜2日後に発現し、投与継続中に2〜4週間で消失した。[7.3、9.1.2、11.1.4、11.2参照]
8.4 重篤な肝障害が報告されているため、本剤を投与する際には、肝酵素のモニタリングが推奨される。血清トランスアミナーゼの正常範囲の上限より5倍以上の上昇が持続している患者では、本剤による重篤な肝毒性発症のリスクより本剤の有用性が上回ると判断された場合にのみ投与すること。[9.1.1、10.2、11.1.2参照]
8.5 本剤を投与している患者では、脂質のモニタリングを考慮すること。本剤を投与された数名の非感染ボランティアに10〜20%の総コレステロール上昇が認められた。また、本剤を非空腹時の患者に投与した際、血清トリグリセライド及びコレステロールの軽微な上昇が認められた。また別の試験では、[本剤+ジドブジン(ZDV)+ラミブジン(3TC)]を48週間投与した患者において、総コレステロール、HDLコレステロール、空腹時LDLコレステロール及び空腹時トリグリセライドのそれぞれベースラインから21%、24%、18%及び23%の上昇が認められた。しかしながら、これらの知見の臨床上の意義は不明である。
8.6 本剤を含む抗HIV薬の多剤併用療法を行った患者で、免疫再構築症候群が報告されている。投与開始後、免疫機能が回復し、症候性のみならず無症候性日和見感染(マイコバクテリウムアビウムコンプレックス、サイトメガロウイルス、ニューモシスチス等によるもの)等に対する炎症反応が発現することがある。また、免疫機能の回復に伴い自己免疫疾患(甲状腺機能亢進症、多発性筋炎、ギラン・バレー症候群、ブドウ膜炎等)が発現するとの報告があるので、これらの症状を評価し、必要時には適切な治療を考慮すること。
8.7 QT延長があらわれることがあるので、定期的に検査を実施するなど観察を十分に行うこと。[11.1.3、17.3.1参照]
9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 B型、C型肝炎感染の既往のある患者あるいはその疑いのある患者
重篤な肝障害発現のリスクが増加する。また、肝機能障害が増悪するおそれがある。[8.4、10.2、11.1.2参照]
9.1.2 精神病あるいは薬物乱用の既往歴のある患者
妄想及び不穏当な行動が報告された(本剤を投与された患者1,000例につき約1〜2例)。[8.3参照]
9.3 肝機能障害患者
慢性肝疾患患者に対する臨床試験は実施していない。
9.4 生殖能を有する者
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には
9.5.2 海外の抗HIV薬治療下妊娠症例登録制度において、本剤を妊娠中に服用した妊婦から生まれた新生児に脊髄髄膜瘤等の神経管欠損が報告されている。
9.5.3 動物実験(カニクイザル)において、胎児/新生児20匹のうち3匹で奇形が認められた。妊娠したサルにエファビレンツ60mg/kg/day(ヒトに600mg/日を投与したときと同様の血漿中薬物濃度を示す用量)を投与した。1胎児において無脳及び片眼の無眼球症が認められた。別の胎児では小眼球症が認められ、第3の胎児では口蓋裂が認められた。
9.6 授乳婦
授乳を避けさせること。
ラットにおける実験では、本剤が乳汁中に排泄されることが認められている。また、ヒトの乳汁中に移行することも認められている
9.8 高齢者
一般に生理機能が低下している。
13.1 処置
本剤は蛋白質との結合率が高いため、透析では血液から薬物を有意に除去する可能性は低い。[16.3参照]
本剤は、チトクロームP450(CYP)3A4及びCYP2B6の誘導剤である。CYP3A4もしくはCYP2B6の基質である他の化合物の血中濃度は、本剤との併用により低下することがある。[16.4.3参照]
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| トリアゾラム:ハルシオンミダゾラム:ドルミカムブコラムミダフレッサエルゴタミン酒石酸塩・無水カフェイン・イソプロピルアンチピリン:クリアミン配合錠ジヒドロエルゴタミンメシル酸塩メチルエルゴメトリンマレイン酸塩:パルタンMエルゴメトリンマレイン酸塩[2.2参照] | これらの薬剤の代謝が抑制され、重篤な又は生命に危険を及ぼすような事象(不整脈、持続的な鎮静、呼吸抑制)が起こる可能性がある。 | CYP3A4に対する競合による。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| ボリコナゾール:ブイフェンド[2.3参照] | ボリコナゾールとの併用により、ボリコナゾールのAUC及びCmaxがそれぞれ77%及び61%減少し、本剤のAUC及びCmaxがそれぞれ44%及び38%増加した。 | 機序不明 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| エルバスビル:エレルサグラゾプレビル:グラジナ[2.4参照] | 本剤との併用により、これらの薬剤の血漿中濃度が低下し、効果が減弱するおそれがある。 | 本剤のCYP3A4及びP-gp誘導作用によりこれらの薬剤の代謝及び排出が促進されるおそれがある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| リトナビル | 非感染ボランティアにおいて本剤600mg(1日1回、就寝時投与)とリトナビル500mg(12時間ごと投与)について試験を行ったとき、併用の忍容性は良好ではなく、高頻度の臨床的有害事象(例:めまい、嘔気、異常感覚)及び臨床検査値異常(肝酵素上昇)が認められた。本剤をリトナビルと併用する場合は肝酵素のモニタリングが推奨される。 | 機序不明 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| ホスアンプレナビル | ホスアンプレナビル1,400mg及びリトナビル200mgの1日1回投与と本剤600mg1日1回を併用した場合、アンプレナビルのAUCが13%、Cminが36%低下したが、リトナビルを300mgに増量すると、アンプレナビルの血中濃度は維持された。また、ホスアンプレナビル700mg及びリトナビル100mgの1日2回投与と本剤600mg1日1回を併用した場合、アンプレナビルの血中濃度に著しい変化はなかった。 | 本剤のCYP3A4誘導作用により、アンプレナビルの代謝が促進される。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| アタザナビル | 本剤600mgとアタザナビルとの併用により、アタザナビルの曝露量が減少した。本剤をアタザナビルと併用する際には、さらに低用量のリトナビルを併用するとともに、アタザナビルの用量調節が必要である。HIV治療歴のない患者に本剤を併用投与する場合、アタザナビル300mg、リトナビル100mg、本剤600mgを1日1回投与することが推奨される。HIV治療歴のある患者におけるアタザナビル及び本剤の推奨用量は確立していない。 | 機序不明 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| ロピナビル・リトナビル | ロピナビル・リトナビル(カプセル剤)と本剤を併用した場合、ロピナビル・リトナビルの単独投与時と比べてロピナビルのCminが39%低下した。 | 本剤のCYP3A4誘導作用により、ロピナビルの代謝が促進されるおそれがある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| ダルナビル | ダルナビル/リトナビル(300mg/100mg1日2回)と本剤(600mg1日1回)を併用した場合、単独投与時と比べてダルナビルのAUC、Cmax及びCminがそれぞれ13%、15%及び31%減少し、本剤のAUC、Cmax及びCminがそれぞれ21%、15%及び17%増加した。またダルナビル/リトナビル(900mg/100mg1日1回)と本剤(600mg1日1回)を併用した場合、ダルナビルのAUC及びCminがそれぞれ14%及び57%減少し、ダルナビルのCmax及び本剤の曝露は変化がなかった。 | 本剤のCYP3A4誘導作用により、ダルナビルの代謝が促進されるおそれがある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| マラビロク | 本剤(600mg経口1日1回)とマラビロク(100mg経口1日2回)を併用した場合、マラビロク単剤投与と比較して、マラビロクのAUC及びCmaxはそれぞれ45%及び51%減少した。 | 本剤のCYP3A4誘導作用によりマラビロクの代謝が促進されるおそれがある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| ドルテグラビル | 本剤(600mg経口1日1回)とドルテグラビル(50mg経口1日1回)を併用した場合、ドルテグラビル単剤投与と比較して、ドルテグラビルのAUC、Cmax及びCminはそれぞれ57%、39%及び75%減少した。 | 本剤のCYP3A4及びUGT1A1誘導作用によりドルテグラビルの代謝が促進されるおそれがある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| ソホスブビル・ベルパタスビル | 本剤との併用により、ベルパタスビルの血漿中濃度が低下し、ソホスブビル・ベルパタスビルの効果が減弱するおそれがある。 | 本剤のP-gp及びCYP誘導作用により、ベルパタスビルのクリアランスが亢進するおそれがある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| リファンピシンリファブチン[7.6参照] | 非感染ボランティア12例ではリファンピシンにより本剤のAUCが26%、Cmaxが20%減少した。本剤とリファンピシンを併用投与する場合、リファンピシンの用量調節は推奨されない。非感染のボランティアに対する臨床試験において、本剤はリファブチンのCmax及びAUCをそれぞれ32%及び38%低下させた。 | 機序不明 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| クラリスロマイシン | 本剤(400mg1日1回)とクラリスロマイシン(500mg12時間ごと)を1週間併用した場合、本剤がクラリスロマイシンの薬物動態に対して有意な影響を及ぼした。本剤と併用した場合に、クラリスロマイシンのAUC及びCmaxがそれぞれ39%及び26%減少する一方で、クラリスロマイシン水酸化代謝物のAUC及びCmaxがそれぞれ34%及び49%増加した。このようなクラリスロマイシンの血漿中濃度の変化の臨床上の意義は不明である。非感染ボランティアの46%で本剤とクラリスロマイシンを投与中に発疹が発現した。本剤はクラリスロマイシンと併用投与した場合には用量調節は推奨されない。クラリスロマイシンの代替薬を考慮すること。 | 機序不明 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| 経口避妊薬:レボノルゲストレル・エチニルエストラジオールレボノルゲストレル | 本剤(600mg1日1回)と経口避妊薬(エチニルエストラジオール0.035mg・ノルゲスチメート0.25mg1日1回)を14日間併用した場合、本剤はエチニルエストラジオールの血漿中濃度に影響を与えなかったが、ノルゲスチメートの活性代謝物であるノルエルゲストロミン及びレボノルゲストレルのAUCはそれぞれ64%及び83%減少した。これらの作用の臨床上の意義は不明である。一方、本剤の血漿中濃度への影響は認められなかった。本剤と経口避妊薬の併用による相互作用の可能性は十分に検討されていない。経口避妊薬に加えて信頼できる防御的避妊法(コンドーム)を用いること。 | 機序不明 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| セイヨウオトギリソウ(St.John's Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品 | 本剤の血中濃度が低下し、抗ウイルス作用の欠如及び本剤又は他の非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤の耐性化が起こるおそれがあるので、本剤投与時はセイヨウオトギリソウ含有食品を摂取しないよう注意すること。 | セイヨウオトギリソウにより誘導された肝薬物代謝酵素(CYP3A4)が本剤の代謝を促進し、クリアランスを上昇させるためと考えられている。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| アトルバスタチン | 非感染ボランティアにおいて、本剤(600mg経口1日1回)とアトルバスタチン(10mg経口1日1回)を併用した場合、アトルバスタチン単剤投与と比較して、定常状態におけるアトルバスタチン及びその由来物質のAUC及びCmaxを減少させた(アトルバスタチン:43%及び12%、2-ヒドロキシアトルバスタチン:35%及び13%、4-ヒドロキシアトルバスタチン:4%及び47%、総HMG-CoA還元酵素阻害活性物質:34%及び20%)。 | 機序不明 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| プラバスタチン | 非感染ボランティアにおいて、本剤(600mg経口1日1回)とプラバスタチン(40mg経口1日1回)を併用した場合、プラバスタチン単剤投与と比較して、定常状態におけるプラバスタチンのAUC及びCmaxが40%及び18%減少した。 | 機序不明 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| シンバスタチン | 非感染ボランティアにおいて、本剤(600mg経口1日1回)とシンバスタチン(40mg経口1日1回)を併用した場合、シンバスタチン単剤投与と比較して、定常状態におけるシンバスタチン及びその由来物質のAUC及びCmaxを減少させた(シンバスタチン:69%及び76%、シンバスタチンのオープンアシド体:58%及び51%、HMG-CoA還元酵素阻害活性物質:60%及び62%、総HMG-CoA還元酵素阻害物質:60%及び70%)。 | 本剤のCYP3A4誘導作用により、シンバスタチンの代謝が促進されるおそれがある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| 抗痙攣薬:カルバマゼピン | 非感染ボランティアにおいて、本剤(600mg経口1日1回)とカルバマゼピン(400mg1日1回)を併用した場合、定常状態におけるカルバマゼピンのAUC、Cmax、Cminはそれぞれ27%、20%、35%減少し、本剤のAUC、Cmax、Cminはそれぞれ36%、21%、47%減少した。定常状態における活性型カルバマゼピンエポキシド代謝物のAUC、Cmax、Cminは変化がなかった。カルバマゼピンの血漿中濃度は定期的にモニタリングすべきである。フェニトイン、フェノバルビタール、あるいはチトクロームP450で代謝される他の抗痙攣薬との相互作用についてのデータは得られていない。本剤がこれらの薬剤と併用して投与される場合、各薬剤の血漿中濃度を増加あるいは減少させる可能性があるので、血漿中濃度を定期的にモニタリングすべきである。 | 機序不明 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| イトラコナゾール | 非感染ボランティアにおいて、本剤(600mg経口1日1回)とイトラコナゾール(200mg経口12時間ごと)を併用した場合、イトラコナゾール単剤投与と比較して、定常状態におけるイトラコナゾールのAUC、Cmax及びCminはそれぞれ39%、37%及び44%減少し、ヒドロキシイトラコナゾールのAUC、Cmax及びCminはそれぞれ37%、35%及び43%減少した。 | 機序不明 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| ポサコナゾール | 本剤(400mg経口1日1回)とポサコナゾール(400mg経口1日2回)を併用した場合、単独投与時と比べてポサコナゾールのAUC及びCmaxがそれぞれ50%及び45%低下した。治療上の有益性が危険性を上回る場合を除き、併用は避けること。やむを得ず併用する場合は、真菌症の発症の有無を注意深くモニタリングするなど患者の状態を慎重に観察すること。 | 本剤との併用により、ポサコナゾールのクリアランスが亢進し、ポサコナゾールの血漿中濃度が低下する。ポサコナゾールが基質となるUGT1A4及び/又はP-gpに対する本剤の誘導作用が関与している可能性がある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| ジルチアゼム | 非感染ボランティアにおいて、本剤(600mg経口1日1回)とジルチアゼム(240mg経口1日1回)を併用した場合、ジルチアゼム単剤投与と比較して、定常状態におけるジルチアゼムのAUC、Cmax及びCminはそれぞれ69%、60%及び63%減少し、デスアセチルジルチアゼムのAUC、Cmax及びCminは75%、64%及び62%減少し、N-モノデスメチルジルチアゼムのAUC、Cmax及びCminは37%、28%及び37%減少した。 | 機序不明 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| アトバコン・プログアニル | 本剤(600mg1日1回)とアトバコン・プログアニル(250mg/100mg単回投与)を併用した場合、アトバコンのAUC及びCmaxはそれぞれ75%及び44%、プログアニルのAUCは43%低下した。 | 機序不明 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| 肝毒性が知られている薬剤:アセトアミノフェンフェニトインリファンピシン等[8.4、9.1.1、11.1.2参照] | 重篤な肝障害発現のリスクが増加する。 | 機序不明 |
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(0.1%未満)、多形紅斑(0.1%未満)
本剤投与患者の1%未満で、水疱、湿性の落屑又は潰瘍形成を随伴した重度の発疹が報告されている。水疱、落屑、粘膜波及又は発熱に関連する重度の発疹が発現した患者では本剤の投与を中止すること。[8.2参照]
11.1.2 肝不全(頻度不明)
重篤な肝障害があらわれることがある。[8.4、9.1.1、10.2参照]
11.1.3 QT延長(頻度不明)[8.7、17.3.1参照]
11.1.4 精神神経系症状(頻度不明)
運動失調、脳症、昏睡、錯乱、精神運動遅延、精神病、せん妄、痙攣、てんかん発作等があらわれることがある。本剤投与開始の数ヵ月から数年後に発現した症例も報告されている。[8.3参照]
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
| 10%以上 | 1〜10%未満 | 1%未満 | 頻度不明 | |
| 全身性一般 | 頭痛、インフルエンザ様症候群、疼痛 | 無力症、倦怠感、発熱 | アルコール不耐性、ほてり、失神、末梢性浮腫 | 体脂肪の再分布/蓄積(後頸部、胸部、腹部、後腹膜等の部位) |
| 消化器 | 嘔気、嘔吐、下痢、消化不良 | 胃炎、胃腸炎、胃食道逆流、アミラーゼ上昇、口渇、腹痛、鼓腸放屁、食欲亢進、食欲不振 | 膵炎 | |
| 心・血管系 | 潮紅、動悸、頻脈 | |||
| 肝臓 | AST上昇、ALT上昇、γ-GTP上昇 | 肝炎、総ビリルビン上昇 | ||
| 筋・骨格系 | 関節痛、筋痛 | |||
| 精神神経系注1) | めまい、不眠、集中力障害、疲労 | うつ症状悪化、激越、健忘、不安、運動失調、感情不安定、多幸症、幻覚、偏頭痛、異常感覚、抑うつ、神経過敏、傾眠、異夢、錯乱 | 協調障害、インポテンス、性欲減退、性欲亢進、神経痛、末梢神経障害、言語障害、痙攣、離人症、思考異常、振戦 | 感情鈍麻、精神病、小脳障害(平衡障害、眼振等)、カタトニー |
| 呼吸器 | 喘息、副鼻腔炎、上気道感染 | |||
| 皮膚 | 発疹、斑状丘疹性皮疹、紅斑 | 脱毛、湿疹、脂漏、じん麻疹、毛包炎、 |
|
皮膚 |
| その他 | 好中球減少、耳鳴、血糖値上昇、体重減少、視力異常、味覚倒錯 | 総コレステロール上昇、血清トリグリセライド上昇、体重増加、複視、嗅覚錯誤 | 女性化乳房、貧血(赤血球数減少、ヘモグロビン低下等) |
注1)[8.3参照]
ストックリン錠200mg 447.9円/錠
ストックリン錠600mg 1286.3円/錠
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