腸閉塞の患者[腸管穿孔を起こすおそれがある。]
急性および慢性腎不全に伴う高カリウム血症
経口投与
通常成人1日15〜30gを2〜3回にわけ、その1回量を水30〜50mLに懸濁し、経口投与する。
なお、症状により適宜増減する。
注腸投与
通常成人1回30gを水または2%メチルセルロース溶液100mLに懸濁して注腸する。体温程度に加温した懸濁液を注腸し30分から1時間腸管内に放置する。液がもれてくるようであれば枕で臀部挙上するか、或いはしばらくの間膝胸位をとらせる。
水または2%メチルセルロース溶液にかえて5%ブドウ糖溶液を用いてもよい。
腸管穿孔、腸閉塞
があらわれることがあるので、
高度の便秘、持続する腹痛、嘔吐の異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
本剤を経口投与するにあたっては、患者に排便状況を確認させ、便秘に引き続き腹痛、腹部膨満感、嘔吐等の症状があらわれた場合には、医師等に相談するように患者を指導すること。
過量投与を防ぐため、規則的に血清カリウム値及び血清カルシウム値を測定しながら投与すること。また異常を認めた場合には、減量又は休薬などの適切な処置を行うこと。
便秘を起こしやすい患者[腸閉塞、腸管穿孔を起こすおそれがある。]
腸管狭窄のある患者[腸閉塞、腸管穿孔を起こすおそれがある。]
消化管潰瘍のある患者[症状を増悪させるおそれがある。]
副甲状腺機能亢進症の患者[イオン交換で血中カルシウム濃度が上昇するおそれがある。]
多発性骨髄腫の患者[イオン交換で血中カルシウム濃度が上昇するおそれがある。]
経口投与時
類薬(ポリスチレンスルホン酸ナトリウム)で、そのソルビトール懸濁液を経口投与し、小腸の穿孔、腸粘膜壊死、大腸潰瘍、結腸壊死等を起こした症例が報告されている。
本剤の経口投与では、消化管への蓄積を避けるため、便秘を起こさせないように注意すること。
注腸投与時
動物実験(ラット)で、ソルビトールの注腸投与により腸壁壊死を起こすことが報告されている。また、外国においてポリスチレンスルホン酸型陽イオン交換樹脂のソルビトール懸濁液を注腸し、結腸壊死を起こした症例が報告されているので、本剤を注腸する際にはソルビトール溶液を使用しないこと。
本剤投与後は、腸管への残留を避けるため、必ず本剤を排泄させること。特に自然排泄が困難な患者においては、適切な方法を用いて本剤を腸管から取り除くこと。
本剤のソルビトール懸濁液を経口投与し、結腸狭窄、結腸潰瘍等を起こした症例が報告されている。
本剤とアルギン酸ナトリウムとの併用により、消化管内に不溶性のゲルを生じたとの報告がある。
配合変化
Ca塩と反応する物質との配合は避ける。またCaによって吸収阻害を受ける薬物(例えばテトラサイクリン)との配合は避けるべきである。
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
ジギタリス剤ジゴキシン等 | ジギタリス中毒作用が増強されることがある。 | 本剤の血清カリウム値低下作用による。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
アルミニウム、マグネシウム又はカルシウムを含有する制酸剤又は緩下剤乾燥水酸化アルミニウムゲル、水酸化マグネシウム、沈降炭酸カルシウム等 | 本剤の効果が減弱するおそれがある。 | 非選択的に左記薬剤の陽イオンと交換する可能性がある。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
アルミニウム、マグネシウム又はカルシウムを含有する制酸剤又は緩下剤乾燥水酸化アルミニウムゲル、水酸化マグネシウム、沈降炭酸カルシウム等 | 全身性アルカローシスなどの症状があらわれたとの報告がある。 | 腸管内に分泌された重炭酸塩の中和を妨げる。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
甲状腺ホルモン製剤レボチロキシン等 | 左記薬剤の効果が減弱することがあるので、服用時間をずらすなど注意すること。 | 本剤が消化管内で左記薬剤を吸着することにより、これらの薬剤の吸収を阻害すると考えられる。 |
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
(頻度不明)があらわれることがあるので、観察を十分に行うこと。これらの病態を疑わせる高度の便秘、持続する腹痛、嘔吐
等の異常が認められた場合には、投与を中止し、聴診、触診、画像診断等を実施し、適切な処置を行うこと。
頻度不明 | |
過敏症 | 発疹 |
消化器
| 便秘注)、悪心、嘔気、食欲不振、胃部不快感 |
消化器
| 便秘 |
電解質 | 低カリウム血症 |
注)「重要な基本的注意」の1)項参照
ポスカール散 14.6円/g
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