2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
2.2 褐色細胞腫又はパラガングリオーマの疑いのある患者[急激な昇圧発作を起こすおそれがある。]
2.3 消化管に出血、穿孔又は器質的閉塞のある患者[本剤には消化管運動の亢進作用があるため、症状を悪化させるおそれがある。]
○次の場合における消化器機能異常(悪心・嘔吐・食欲不振・腹部膨満感)
胃炎、胃・十二指腸潰瘍、胆嚢・胆道疾患、腎炎、尿毒症、乳幼児嘔吐、薬剤(制癌剤・抗生物質・抗結核剤・麻酔剤)投与時、胃内・気管内挿管時、放射線照射時、開腹術後
○X線検査時のバリウムの通過促進
メトクロプラミドとして、通常成人1日7.67〜23.04mgを2〜3回に分割し、食前に経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
8.1 本剤の投与により、内分泌機能異常(プロラクチン値上昇)、錐体外路症状等の副作用があらわれることがあるので、本剤の投与に際しては、有効性と安全性を十分考慮のうえ投与すること。
8.2 眠気、めまいがあらわれることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないように注意すること。
8.3 制吐作用を有するため、他の薬剤に基づく中毒、腸閉塞、脳腫瘍等による嘔吐症状を不顕性化することがあるので注意すること。[10.2参照]
9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 脱水・栄養不良状態等を伴う身体的疲弊のある患者
悪性症候群(Syndrome malin)が起こりやすい。[11.1.2参照]
9.2 腎機能障害患者
高い血中濃度が持続するおそれがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。母乳中に移行することが報告されている。[16.3.1参照]
9.7 小児等
過量投与にならないよう注意すること。錐体外路症状が発現しやすい。とくに脱水状態、発熱時等には注意すること。
9.8 高齢者
副作用(錐体外路症状等)の発現に注意し、用量並びに投与間隔に留意するなど慎重に投与すること。本剤は、主として腎臓から排泄されるが、高齢者では腎機能が低下していることが多く、高い血中濃度が持続するおそれがある。
13.1 症状
錐体外路症状、意識障害(昏睡)等があらわれることがある。また外国において、本剤の大量投与によりメトヘモグロビン血症があらわれたとの報告がある。
13.2 処置
透析によって除去されない。錐体外路症状に対しては、抗パーキンソン剤等を投与する。
14.1 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| フェノチアジン系薬剤プロクロルペラジンクロルプロマジンチエチルペラジン等ブチロフェノン系薬剤ハロペリドール等ラウオルフィアアルカロイド薬剤レセルピン等ベンザミド系薬剤スルピリドチアプリド等 | 内分泌機能異常、錐体外路症状が発現しやすくなる。 | 本剤及びこれらの薬剤は抗ドパミン作用を有するため、併用により抗ドパミン作用が強くあらわれる。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| ジギタリス剤ジゴキシンジギトキシン等[8.3参照] | ジギタリス剤飽和時の指標となる悪心・嘔吐、食欲不振症状を不顕性化するおそれがある。 | 本剤の制吐作用による。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| カルバマゼピン | カルバマゼピンの中毒症状(眠気、悪心・嘔吐、眩暈等)があらわれることがある。 | 機序不明 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| 抗コリン剤アトロピン硫酸塩水和物ブチルスコポラミン臭化物等 | 相互に消化管における作用を減弱するおそれがある。 | 本剤は消化管運動を亢進するため、抗コリン剤の消化管運動抑制作用と拮抗する。 |
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)
ショック、アナフィラキシー(呼吸困難、喉頭浮腫、蕁麻疹等)があらわれることがある。
11.1.2 悪性症候群(Syndrome malin)(頻度不明)
無動緘黙、強度の筋強剛、嚥下困難、頻脈、血圧の変動、発汗等が発現し、それに引き続き発熱がみられる場合は、投与を中止し、体冷却、水分補給等の全身管理とともに適切な処置を行うこと。本症発症時には、白血球の増加や血清CKの上昇がみられることが多く、また、ミオグロビン尿を伴う腎機能の低下がみられることがある。
なお、高熱が持続し、意識障害、呼吸困難、循環虚脱、脱水症状、急性腎障害へと移行し、死亡した例が報告されている。[9.1.1参照]
11.1.3 意識障害(頻度不明)
11.1.4 痙攣(頻度不明)
11.1.5 遅発性ジスキネジア(頻度不明)
長期投与により、口周部等の不随意運動があらわれ、投与中止後も持続することがある。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
| 頻度不明 | |
| 錐体外路症状注) | 手指振戦、筋硬直、頸・顔部の攣縮、眼球回転発作、焦燥感 |
| 内分泌 | 無月経、乳汁分泌、女性型乳房 |
| 消化器 | 胃の緊張増加、腹痛、下痢、便秘 |
| 循環器 | 血圧降下、頻脈、不整脈 |
| 精神神経系 | 眠気、頭痛、頭重、興奮、不安 |
| 過敏症 | 発疹、浮腫 |
| その他 | めまい、倦怠感 |
注)これらの症状が強い場合には、抗パーキンソン剤の投与等適切な処置を行うこと。
プリンペラン錠5 6.7円/錠
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使いやすさ
投稿日: 2015/04/19 参考率: 100%(1人/1人)
内科/60代/処方経験あり