有効な抗菌剤の存在しない感染症、全身の真菌症の患者[症状を増悪するおそれがある]
本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者
アレルギー性鼻炎、血管運動性鼻炎
小児には、通常1回各鼻腔に1噴霧(フルチカゾンプロピオン酸エステルとして25μg)を1日2回投与する。なお、症状により適宜増減するが、1日の最大投与量は、8噴霧を限度とする。
では、本剤の鼻腔内での作用を確実にするため、これらの症状がある程度減少するよう他の療法を併用するとよい。
本剤の投与期間中に鼻症状の悪化がみられた場合には、抗ヒスタミン剤あるいは、全身性ステロイド剤を短期間併用し、症状の軽減にあわせて併用薬剤を徐々に減量すること。
本剤には持続効果が認められるので、とくに通年性の患者において長期に使用する場合は、症状の改善状態が持続するようであれば、本剤の減量又は休薬につとめること。
季節性の疾患に対しては、その好発期を考慮し初期治療を開始し、抗原との接触がなくなるまで続けることが望ましい。
本剤はステロイド剤であることを考慮し、非ステロイド系薬剤によって諸症状の緩解が得られない場合に使用すること。
全身性ステロイド剤と比較し可能性は低いが、点鼻ステロイド剤を特に長期間、大量に投与する場合に成長遅延をきたすおそれがある。長期間投与する場合には身長等の経過の観察を十分行うこと。また使用にあたっては、使用法を正しく指導すること。
は本剤の投与開始後症状の安定をみて徐々に行う。減量にあたっては一般のステロイド剤の減量法に準ずる。
を受けている患者では
副腎皮質機能不全が考えられるので、全身性ステロイド剤の減量中並びに離脱後も
副腎皮質機能検査を行い、外傷、手術、重症感染症等の侵襲には十分に注意を払うこと。また必要があれば一時的に全身性ステロイド剤の増量を行うこと。
に伴って、気管支喘息、ときに湿疹、蕁麻疹、眩暈、動悸、倦怠感、顔のほてり、結膜炎等の症状が発現・増悪することがある(このような症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと)。
全身性ステロイド剤と比較し可能性は低いが、点鼻ステロイド剤の投与により全身性の作用(クッシング症候群、クッシング様症状、副腎皮質機能抑制、小児の成長遅延、骨密度の低下、白内障、緑内障
を含む)が発現する可能性がある。特に長期間、大量投与の場合には定期的に検査を行い、全身性の作用が認められた場合には適切な処置を行うこと。
鼻咽喉感染症の患者[症状を増悪するおそれがある]
反復性鼻出血の患者[出血を増悪するおそれがある]
過量投与により副腎皮質機能抑制がみられることがあるので、このような場合には、患者の症状を観察しながら徐々に減量するなど適切な処置を行うこと。
鼻腔内噴霧用にのみ使用すること。
レセルピン系製剤、α-メチルドパ製剤等の降圧剤には、副作用として鼻閉がみられることがある。このような降圧剤服用中のアレルギー性鼻炎又は血管運動性鼻炎の患者に、本剤を投与すると、鼻閉症状に対する本剤の効果が隠蔽されるおそれがあるので、臨床的観察を十分に行いながら投与すること。
定められた用法・用量を厳重に守るよう、患者に指示すること。
患者には鼻用定量噴霧器の使用説明書を渡し、使用方法を指導すること。
用時振盪
本剤は、主として肝チトクロームP-450 3A4(CYP3A4)で代謝される。
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
CYP3A4阻害作用を有する薬剤 リトナビル等 | 副腎皮質ステロイド剤を全身投与した場合と同様の症状があらわれる可能性がある。特に、リトナビルとフルチカゾンプロピオン酸エステル製剤の併用により、クッシング症候群、副腎皮質機能抑制等が報告されているので、リトナビルとの併用は治療上の有益性がこれらの症状発現の危険性を上回ると判断される場合に限ること。 | CYP3A4による代謝が阻害されることにより、本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。リトナビルは強いCYP3A4阻害作用を有し、リトナビルとフルチカゾンプロピオン酸エステル製剤を併用した臨床薬理試験において、血中フルチカゾンプロピオン酸エステル濃度の大幅な上昇、また血中コルチゾール値の著しい低下が認められている。 |
承認時までの調査症例50例中、4例(8.0%)に臨床検査値異常を含む副作用が報告された。その内訳は血中コルチゾール減少3例、鼻汁膿性化傾向1例であった。なお、コルチゾール値の検査は、日内変動の影響を避けるため早朝に行われることが望ましいが、上記3例の検査は夕刻に行われ、その検査値はそれぞれ2.3、3.3、3.9μg/dL(一般的な夕方の基準値範囲:2.0〜9.0μg/dL)であった(承認時)。
特定使用成績調査334例中、3例(0.9%)に副作用が報告された。その内訳は鼻出血、不快臭、急性副鼻腔炎各1例(0.3%)であった(再審査終了時)。
アナフィラキシー
アナフィラキシー(呼吸困難、全身潮紅、血管浮腫、蕁麻疹等)があらわれることがある(頻度不明
注1))ので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。
注1)自発報告又は海外のみで報告が認められている。なお、海外での頻度は0.01%未満である。
以下のような副作用があらわれた場合には、症状に応じて適切な処置を行うこと。
0.4%未満 | 頻度不明 注1) | |
過敏症 注2) | 発疹、浮腫 | |
鼻腔 | 鼻出血、不快臭 | 鼻症状(刺激感、疼痛、乾燥感) |
口腔並びに呼吸器 | 咽喉頭症状(刺激感、乾燥感)、不快な味 | |
精神神経系 | 頭痛、振戦、睡眠障害 | |
その他 |
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注1)自発報告又は海外のみで報告が認められている。なお、海外での頻度は0.01%未満である。
注2)このような場合には投与を中止すること。
小児用フルナーゼ点鼻液25μg56噴霧用 316.8円/瓶
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