防風通聖散

漢方製剤

3.0(1件) 薬の評価を見る
リスト同薬効薬剤
一般名 防風通聖散
製造/販売 大峰堂薬品工業
剤形/規格
  • クラシエ防風通聖散...

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効能・効果

  • 腹部に皮下脂肪が多く、便秘がちなものの次の諸症

    • 高血圧の随伴症状(どうき、肩こり、のぼせ)、肥満症、むくみ、便秘

用法・容量

  • 通常、成人1日27錠を2〜3回に分割し、食前又は食間に経口投与する。
    なお、年齢、体重、症状により適宜増減する。

注意事項

重要な基本的注意

  • 8.1

     本剤の使用にあたっては、患者の証(体質・症状)を考慮して投与すること。なお、経過を十分に観察し、症状・所見の改善が認められない場合には、継続投与を避けること。

  • 8.2

     本剤にはカンゾウが含まれているので、血清カリウム値や血圧値等に十分留意すること。[10.2、11.1.2、11.1.3参照]

  • 8.3

     サンシシ含有製剤の長期投与(多くは5年以上)により、大腸の色調異常、浮腫、びらん、潰瘍、狭窄を伴う腸間膜静脈硬化症があらわれるおそれがある。長期投与する場合にあっては、定期的にCT、大腸内視鏡等の検査を行うことが望ましい。[11.1.5参照]

  • 8.4

     他の漢方製剤等を併用する場合は、含有生薬の重複に注意すること。ダイオウを含む製剤との併用には、特に注意すること。

  • 8.5

     ダイオウの瀉下作用には個人差が認められるので、用法及び用量に注意すること。

慎重投与

  • 9.1 合併症・既往歴等のある患者

    • 9.1.1 下痢、軟便のある患者

      • これらの症状が悪化するおそれがある。

    • 9.1.2 胃腸の虚弱な患者

      • 食欲不振、胃部不快感、悪心、嘔吐、腹痛、軟便、下痢等があらわれることがある。

    • 9.1.3 食欲不振、悪心、嘔吐のある患者

      • これらの症状が悪化するおそれがある。

    • 9.1.4 病後の衰弱期、著しく体力の衰えている患者

      • 副作用があらわれやすくなり、その症状が増強されるおそれがある。

    • 9.1.5 発汗傾向の著しい患者

      • 発汗過多、全身脱力感等があらわれるおそれがある。

    • 9.1.6 狭心症、心筋梗塞等の循環器系の障害のある患者、又はその既往歴のある患者

      • 当該疾患及びその症状が悪化するおそれがある。

    • 9.1.7 重症高血圧症の患者

      • 当該疾患及びその症状が悪化するおそれがある。

    • 9.1.8 排尿障害のある患者

      • 当該疾患及びその症状が悪化するおそれがある。

    • 9.1.9 甲状腺機能亢進症の患者

      • 当該疾患及びその症状が悪化するおそれがある。

  • 9.2 腎機能障害患者

    • 9.2.1 高度の腎障害のある患者

      • 当該疾患及びその症状が悪化するおそれがある。

  • 9.5 妊婦

    • 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい。本剤に含まれるダイオウ(子宮収縮作用及び骨盤内臓器の充血作用)、無水ボウショウ(子宮収縮作用)により流早産の危険性がある。

  • 9.6 授乳婦

    • 治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。本剤に含まれるダイオウ中のアントラキノン誘導体が母乳中に移行し、乳児の下痢を起こすことがある。

  • 9.7 小児等

    • 小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

  • 9.8 高齢者

    • 減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。

その他の注意

  • 15.1 臨床使用に基づく情報

    • 本剤には無水ボウショウが含まれているので、治療上食塩制限が必要な患者に継続投与する場合は注意すること。

取扱上の注意

  • 20.1

     本剤の品質を保つため、できるだけ湿気を避け、直射日光の当たらない涼しい所に保管すること。

  • 20.2

     開封後は特に湿気を避け、取扱いに注意すること。

  • 20.3

     本剤は生薬を原料としているので、色調等が異なることがある。

相互作用

併用注意

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
マオウ含有製剤葛根湯小青竜湯麻黄湯 等エフェドリン類含有製剤エフェドリン塩酸塩dl-メチルエフェドリン塩酸塩フェキソフェナジン塩酸塩・塩酸プソイドエフェドリン 等モノアミン酸化酵素(MAO)阻害剤セレギリン塩酸塩ラサギリンメシル酸塩 等甲状腺製剤チロキシンリオチロニン 等カテコールアミン製剤アドレナリンイソプレナリン 等キサンチン系製剤テオフィリンジプロフィリン 等 不眠、発汗過多、頻脈、動悸、全身脱力感、精神興奮等があらわれやすくなるので、減量するなど慎重に投与すること。 交感神経刺激作用が増強されることが考えられる。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
カンゾウ含有製剤芍薬甘草湯補中益気湯抑肝散 等グリチルリチン酸及びその塩類を含有する製剤グリチルリチン酸一アンモニウム・グリシン・L-システイングリチルリチン酸一アンモニウム・グリシン・DL-メチオニン配合錠 等[8.2、11.1.2、11.1.3参照] 偽アルドステロン症があらわれやすくなる。また、低カリウム血症の結果として、ミオパチーがあらわれやすくなる。 グリチルリチン酸は尿細管でのカリウム排泄促進作用があるため、血清カリウム値の低下が促進されることが考えられる。

副作用

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

  • 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

  • 11.1.1 間質性肺炎(頻度不明)

    • 咳嗽、呼吸困難、発熱、肺音の異常等があらわれた場合には、本剤の投与を中止し、速やかに胸部X線、胸部CT等の検査を実施するとともに副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。また、咳嗽、呼吸困難、発熱等があらわれた場合には、本剤の服用を中止し、ただちに連絡するよう患者に対し注意を行うこと。

  • 11.1.2 偽アルドステロン症(頻度不明)

    • 低カリウム血症、血圧上昇、ナトリウム・体液の貯留、浮腫、体重増加等の偽アルドステロン症があらわれることがあるので、観察(血清カリウム値の測定等)を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤の投与等の適切な処置を行うこと。[8.2、10.2参照]

  • 11.1.3 ミオパチー(頻度不明)

    • 低カリウム血症の結果としてミオパチーがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、脱力感、四肢痙攣・麻痺等の異常が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤の投与等の適切な処置を行うこと。[8.2、10.2参照]

  • 11.1.4 肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)

    • AST、ALT、Al-P、γ-GTP等の著しい上昇を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。

  • 11.1.5 腸間膜静脈硬化症(頻度不明)

    • 長期投与により、腸間膜静脈硬化症があらわれることがある。腹痛、下痢、便秘、腹部膨満等が繰り返しあらわれた場合、又は便潜血陽性になった場合には投与を中止し、CT、大腸内視鏡等の検査を実施するとともに、適切な処置を行うこと。なお、腸管切除術に至った症例も報告されている。[8.3参照]

その他の副作用

  • 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

頻度不明
過敏症 発疹、そう痒等
自律神経系 不眠、発汗過多、頻脈、動悸、全身脱力感、精神興奮等
消化器 食欲不振、胃部不快感、悪心、嘔吐、腹痛、軟便、下痢等
泌尿器 排尿障害等

薬価

クラシエ防風通聖散エキス錠 6.1円/錠

評価サマリー

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エビデンスの確かさ・信頼性

投稿日: 2015/02/23 参考率: 100%(1人/1人)

麻酔科/60代/処方経験あり

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