急性肝炎、慢性肝炎・肝硬変の活動期の患者[9.3.1参照]
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
高血圧症(本態性)、高血圧症(腎性等)、悪性高血圧
メチルドパとして、通常成人初期1日250〜750mgの経口投与からはじめ、適当な降圧効果が得られるまで数日以上の間隔をおいて1日250mgずつ増量する。
通常維持量は1日250〜2,000mgで1〜3回に分割経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
投与初期又は増量時に眠気、脱力感等があらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う作業に注意させること。
心不全又は浮腫のある患者に投与する場合には、チアジド系利尿剤等の降圧利尿剤を併用することが望ましい。
重篤な血液障害があらわれることがあるので、定期的に検査を実施するなど観察を十分に行うこと。[11.1.1参照]
肝炎等の肝機能障害や黄疸があらわれることがあるので、肝機能検査を実施するなど、観察を十分に行うこと。[11.1.10参照]
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 急性肝炎、慢性肝炎・肝硬変の活動期の患者
投与しないこと。肝機能障害を悪化させることがある。[2.1参照]
9.3.2 肝疾患の既往歴又は肝機能障害のある患者(急性肝炎、慢性肝炎・肝硬変の活動期の患者を除く)
肝疾患を再発又は肝機能障害を悪化させるおそれがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。浮腫による著しい鼻閉を有する児を出産した報告がある。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。薬剤がヒト母乳中に移行することが報告されている。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
低用量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に過度の降圧は好ましくないとされており、脳梗塞等が起こるおそれがある。
13.1 症状
脳や消化器系の機能不全による反応(鎮静、脱力、徐脈、めまい、ふらつき感、便秘、鼓腸放屁、下痢、嘔気、嘔吐)を伴う急性低血圧が起きることがある。
13.2 処置
心拍数や心拍出量、血液量、電解質バランス、麻痺性イレウス、尿排泄機能及び脳活性に特に注意して管理すること。
交感神経作用薬(ノルアドレナリン、アドレナリン、酒石酸メタラミノール)による処置も考慮する。メチルドパは透析される。
14.1 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
15.1 臨床使用に基づく情報
本剤投与中の患者の尿を放置すると、メチルドパ又はその代謝物が分解され、尿が黒変することがある。
本剤投与中の患者に透析を行うと本剤が除去されるので、血圧が上昇することがある。
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
麻酔剤チオペンタールナトリウム | 本剤の作用が増強され、低血圧があらわれることがあるので、本剤の投与を受けていた患者には、麻酔剤を減量するなど、注意すること。この低血圧は、通常、昇圧剤の投与により回復する。 | 両薬剤ともに降圧作用を有する。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
他の降圧剤ニフェジピン硫酸グアネチジン等 | 降圧作用が増強されることがある。 | 作用機序の異なる降圧作用により互いに協力的に作用する。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
抗パーキンソン剤レボドパ | 本剤の降圧作用が増強されることがある。 | レボドパの降圧機序は不明であるが併用により相加的血圧低下が起こる可能性がある。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
鉄剤硫酸鉄 | 本剤の降圧作用が減弱されることがある。 | 本剤の消化管からの吸収が阻害されることがある。 |
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 溶血性貧血(0.18%)、白血球減少、無顆粒球症、血小板減少(いずれも頻度不明)
重篤な血液障害があらわれることがある。また、直接クームス試験等の陽性があらわれることがある。[8.3参照]
(いずれも頻度不明)
(頻度不明)
(頻度不明)
(頻度不明)
(頻度不明)
(頻度不明)
(頻度不明)
(頻度不明)
11.1.10 肝炎(頻度不明)
肝炎等の肝機能障害や黄疸があらわれることがある。[8.4参照]
注)再評価結果(国内文献44編の集計)における発現頻度
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
0.1〜5%未満 | 0.1%未満 | 頻度不明 | |
肝臓注1) | 肝機能障害(AST上昇、ALT上昇、γ-GTP上昇等) | ||
精神神経系 | 脱力感、頭痛、眠気、めまい、ふらふら感 | 知覚異常、抑うつ、精神活動の減退、悪夢、不眠、パーキンソン症状 | |
循環器系 | 徐脈、起立性低血圧 | 頸動脈洞の過敏による徐脈・失神 | |
消化器 | 悪心・嘔吐、食欲不振、口渇、下痢 | 腹部膨満 | 便秘、大腸炎、舌のあれ、黒舌、唾液腺炎、膵炎 |
過敏症 | 発疹 | ||
その他 | 鼻閉 | 浮腫 | 体重増加、性欲減退、陰萎、筋肉痛、関節痛、女性型乳房、乳房肥大、乳汁分泌、無月経、高プロラクチン血症、BUN上昇、発熱注1),注2) |
注1)原因不明の発熱、肝機能異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、投与初期には定期的に肝機能検査及び白血球分画検査を行うこと。
注2)投与初期3週以内に多く、好酸球増多・肝機能障害を伴う場合がある。
注)再評価結果(国内文献44編の集計)における発現頻度
アルドメット錠125 10.4円/錠
アルドメット錠250 16.8円/錠
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投稿日: 2015/03/19 参考率: 100%(1人/1人)
内科/40代/処方経験あり