ピシバニール注射用0.2KE 他

抗悪性腫瘍剤

3.0(1件) 薬の評価を見る
リスト同薬効薬剤
一般名 ストレプトコックス・ピオゲネス(A群3型)Su株ペニシリン処理凍結乾燥粉末
製造/販売 中外製薬
剤形/規格
  • ピシバニール注射用...
  • ピシバニール注射用...
  • ピシバニール注射用1KE
  • ピシバニール注射用5KE

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禁忌

  • 本剤によるショックの既往歴のある患者

  • ベンジルペニシリンによるショックの既往歴のある患者[本剤はベンジルペニシリンを含有している。]

効能・効果

  • 胃癌(手術例)患者及び原発性肺癌患者における化学療法との併用による生存期間の延長

  • 消化器癌患者及び肺癌患者における癌性胸・腹水の減少

  • 他剤無効の、頭頸部癌(上顎癌、喉頭癌、咽頭癌、舌癌)及び甲状腺癌

  • リンパ管腫

用法・容量

  • 胃癌(手術例)患者及び原発性肺癌患者における化学療法との併用による生存期間の延長の場合

    • 化学療法に併用し、各投与量(KE)を添付の生理食塩液で適宜懸濁溶解して、筋肉内、皮下又は皮内投与する。通常、初回0.2〜0.5KEより開始し、患者の状態を観察しつつ、連日又は隔日1回の投与で2〜3週間かけて2〜5KEまで漸増する。維持量は1回2〜5KE、週1〜2回とする。

  • 消化器癌患者及び肺癌患者における癌性胸・腹水の減少の場合

    • 通常、1回5〜10KEを添付の生理食塩液で適宜懸濁溶解して、週に1〜2回漿膜腔内投与する。

  • 他剤無効の、頭頸部癌(上顎癌、喉頭癌、咽頭癌、舌癌)及び甲状腺癌の場合

    • 通常、1回5〜10KEを添付の生理食塩液で適宜懸濁溶解して、毎日又は数日に1回、腫瘍内又は腫瘍辺縁部に注入する。

    • ただし、同日内に同一患者に対し、2経路による投与は行わない。

  • リンパ管腫の場合

    • 本剤の投与に際しては、生理食塩液で適宜懸濁溶解して、0.05〜0.1KE/mL濃度の懸濁溶解液を調製する。通常、吸引リンパ管腫液量と同量の懸濁溶解液を局所に注入する。1回総投与量2KEを上限として、年齢、症状により適宜増減する。

注意事項

重要な基本的注意

  • 本剤によるショック、アナフィラキシー の発生を確実に予知できる方法がないので、次の措置をとること。

    • 事前に既往歴等について十分な問診を行うこと。なお、本剤はベンジルペニシリンを含有しているので抗生物質等によるアレルギー歴は必ず確認すること。

    • 投与に際しては、必ずショック等に対する救急処置のとれる準備をしておくこと。

    • 投与開始から投与終了後まで、患者を安静の状態に保たせ、十分な観察を行うこと。特に、投与開始直後は注意深く観察すること。

    • 休薬期間を置いた後、投与を再開する場合には少量から慎重に投与すること。

  • 本剤は培地に増殖不能の生菌で、全菌体を生体に連続して投与する薬剤であるので、副作用等に十分注意すること。

慎重投与

  • 心疾患・腎疾患のある患者[動物による毒性実験において、大量長期投与した場合に溶連菌感染症類似の所見(心障害、腎障害、アミロイドーシス等)がみられている。]

  • セフェム系抗生物質に対し過敏症の既往歴のある患者

  • 本人又は両親、兄弟に気管支喘息、発疹、蕁麻疹等のアレルギー症状を起こしやすい体質を有する患者

適用上の注意

  • 調製時

    懸濁用溶解液は、ワンポイントカットアンプルであるが、アンプルカット部分をエタノール綿等で清拭してから、カットすることが望ましい。

  • 投与時

    • 筋肉内又は皮下投与により注射部位に疼痛、発赤、硬結をみることがある。繰り返し注射する場合には、同一部位の反復注射は避けること。

    • リンパ管腫への投与にあたっては下記の点に注意すること。

      • 腫脹等の局所反応、発熱、白血球増加等の発現が高頻度のため、投与後は患者状態を十分観察すること。

      • 投与後の腫脹により、投与部位(特に頸部)によっては気管圧迫、喘鳴の可能性があるため、投与量は必要最小限度にとどめ経過観察を十分行うこと。

  • 筋肉内注射時

    筋肉内注射にあたっては、組織・神経等への影響を避けるため下記の点に注意すること。

    • 神経走行部位を避けるよう注意すること。

    • 注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり、血液の逆流をみた場合は、直ちに針を抜き、部位を変えて注射すること。

    • 乳幼小児に適用する場合は必要最小限度にとどめること。

その他の注意

  • 本剤の局所又は漿膜腔内への大量投与により遅発性ショック(1〜数時間後)があらわれたとの報告がある。

相互作用

副作用

副作用発現状況の概要

  • 悪性腫瘍

    総症例26,027例中8,312例(31.9%)13,092件に副作用が認められた。主な副作用は、発熱6,019件(23.1%)、注射部位疼痛2,893件(11.1%)、注射部位発赤(硬結・腫脹を含む)1,198件(4.6%)、全身倦怠感848件(3.3%)、食欲不振789件(3.0%)等であった。(副作用頻度報告終了時:1982.3)

  • リンパ管腫

    総症例352例中333例(94.6%)1,049件に副作用が認められた。主な副作用は、発熱303件(86.1%)、注射部位腫脹279件(79.3%)、注射部位発赤210件(59.7%)、CRP上昇80件(22.7%)、白血球増加64件(18.2%)、注射部位疼痛18件(5.1%)等であった。(再審査終了時:2008.10)

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

  • ショック、アナフィラキシー

    ショック、アナフィラキシーがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し適切な処置を行うこと。

  • 間質性肺炎

    間質性肺炎が発現又は増悪することがあるので、観察を十分に行い、発熱、咳嗽、呼吸困難及び胸部X線検査異常等が認められた場合には、本剤の投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。

  • 急性腎障害

    急性腎障害があらわれることがあるので、観察を十分に行い、BUN、クレアチニンの上昇、尿量の減少等が認められた場合には、投与を中止し適切な処置を行うこと。

その他の副作用

  • 以下のような副作用が認められた場合には、減量・休薬など適切な処置を行うこと。

頻度不明 5%以上 5%未満
過敏症注4) 紫斑 そう痒感、発疹
局所反応 腫脹注6)、発赤注7)、疼痛 硬結、熱感
血液 白血球増加注8) 血小板増加、貧血
肝臓注5) AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇、Al-P上昇
消化器 食欲不振、悪心・嘔吐、下痢
腎臓 BUN上昇、クレアチニン上昇、尿量減少 蛋白尿
その他 発熱注9)、CRP上昇注10) 全身倦怠、頭痛、CK(CPK)上昇、関節痛
  • 注4)副作用があらわれた場合には投与を中止すること。

  • 注5)異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

  • 注6)79.3%(リンパ管腫)

  • 注7)59.7%(リンパ管腫)

  • 注8)18.2%(リンパ管腫)

  • 注9)23.1%(悪性腫瘍)、86.1%(リンパ管腫)

  • 注10)22.7%(リンパ管腫)

薬価

ピシバニール注射用0.2KE
ピシバニール注射用0.5KE
ピシバニール注射用1KE 5961円/瓶
ピシバニール注射用5KE 12769円/瓶

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