プロジフ静注液100 他

深在性真菌症治療剤

3.0(2件) 薬の評価を見る
リスト同薬効薬剤
一般名 ホスフルコナゾール
製造/販売 ファイザー
剤形/規格
  • プロジフ静注液100
  • プロジフ静注液200
  • プロジフ静注液400

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禁忌

  • 2.1 次の薬剤を投与中の患者

    • トリアゾラム、エルゴタミン酒石酸塩・無水カフェイン・イソプロピルアンチピリン、ジヒドロエルゴタミン、キニジン、ピモジド、アスナプレビル、ダクラタスビル・アスナプレビル・ベクラブビル、アゼルニジピン、オルメサルタン メドキソミル・アゼルニジピン、ロミタピド、ブロナンセリン、ルラシドン[10.1参照]

  • 2.2 本剤の成分又はフルコナゾールに対して過敏症の既往歴のある患者

  • 2.3 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5参照]

効能・効果

  • カンジダ属及びクリプトコッカス属による下記感染症

    • ○真菌血症

    • ○呼吸器真菌症

    • ○真菌腹膜炎

    • ○消化管真菌症

    • ○尿路真菌症

    • ○真菌髄膜炎

用法・容量

  • 効能又は効果 用法及び用量
    カンジダ症 通常、成人にはホスフルコナゾール63.1〜126.1mg(フルコナゾールとして50〜100mg)を維持用量として1日1回静脈内に投与する。ただし、初日、2日目は維持用量の倍量として、ホスフルコナゾール126.1〜252.3mg(フルコナゾールとして100〜200mg)を投与する。
    なお、重症又は難治性真菌感染症の場合には、ホスフルコナゾール504.5mg(フルコナゾールとして400mg)まで維持用量を増量できる。ただし、初日、2日目は維持用量の倍量として、ホスフルコナゾール1009mg(フルコナゾールとして800mg)まで投与できる。
    クリプトコッカス症 通常、成人にはホスフルコナゾール63.1〜252.3mg(フルコナゾールとして50〜200mg)を維持用量として1日1回静脈内に投与する。ただし、初日、2日目は維持用量の倍量として、ホスフルコナゾール126.1〜504.5mg(フルコナゾールとして100〜400mg)を投与する。
    なお、重症又は難治性真菌感染症の場合には、ホスフルコナゾール504.5mg(フルコナゾールとして400mg)まで維持用量を増量できる。ただし、初日、2日目は維持用量の倍量として、ホスフルコナゾール1009mg(フルコナゾールとして800mg)まで投与できる。

注意事項

重要な基本的注意

  • 8.1 本剤投与開始にあたっては、あらかじめワルファリン服用の有無を確認し、ワルファリンと併用する場合は、プロトロンビン時間測定及びトロンボテストの回数を増やすなど慎重に投与すること。[10.2参照]

  • 8.2 血液障害、急性腎障害、肝障害、高カリウム血症、心室頻拍、QT延長、不整脈があらわれるおそれがあるので、本剤の投与に際しては、定期的に血液検査、腎機能・肝機能検査、血中電解質検査、心電図検査等を行うこと。[9.1.2、9.3、11.1.4-11.1.6、11.1.9、11.1.10参照]

  • 8.3 本剤の投与に際しては、アレルギー既往歴、薬物過敏症等について十分な問診を行うこと。[9.1.1、11.1.1参照]

慎重投与

  • 9.1 合併症・既往歴等のある患者

    • 9.1.1 薬物過敏症の既往歴のある患者(本剤に対して過敏症の既往歴のある患者には投与しないこと)[8.3、11.1.1参照]

    • 9.1.2 心疾患又は電解質異常のある患者

      • 心室頻拍(torsade de pointesを含む)、QT延長、心室細動、房室ブロック、徐脈等があらわれることがある。[8.2、11.1.10参照]

  • 9.2 腎機能障害患者

    • 投与前にクレアチニン・クリアランス試験を行い、投与量を減ずるか、投与間隔をあけて使用すること。血中フルコナゾール濃度が持続する。[7.1、16.6.1参照]

  • 9.3 肝機能障害患者

    • 肝機能障害を悪化させることがある。[8.2、11.1.6参照]

  • 9.5 妊婦

    • 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験(ラット)において、着床前胚死亡率及び着床後胚死亡率の上昇、分娩障害、催奇形性が認められている。また、フルコナゾール投与により催奇形性を疑う症例報告がある。[2.3参照]

  • 9.6 授乳婦

    • 授乳しないことが望ましい。フルコナゾールは母乳中への移行が認められている

  • 9.7 小児等

    • 小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

  • 9.8 高齢者

    • クレアチニン・クリアランス値を参考に投与量及び投与間隔に十分注意すること。本剤は体内でほぼ完全にフルコナゾールに加水分解され、大部分はフルコナゾールとして腎臓から排泄されるが、高齢者では腎機能が低下していることが多いため高い血中フルコナゾール濃度が持続するおそれがある。[7.1、16.4、16.5参照]

過量投与

  • 13.1 症状

    • 13.1.1 外国の癌患者での過量投与(フルコナゾール1200〜2000mg/日、経口投与)の症例報告では、フルコナゾール1600mg/日投与例において、肝機能検査値上昇がみられた。
      また、2000mg/日投与例において、中枢神経系障害(錯乱、嗜眠、見当識障害、不眠、悪夢、幻覚)、多形紅斑、悪心・嘔吐、肝機能検査値上昇等がみられたとの報告がある

    • 13.1.2 フルコナゾール8200mg経口摂取後、幻覚、妄想行動の症状があらわれ、48時間の経過観察が行われた結果、症状は回復したとの報告がある(自殺企図例)。

  • 13.2 処置

    • 3時間の血液透析により、約50%が血清より除去される。フルコナゾールは、大部分が腎から排泄される。

適用上の注意

  • 14.1 薬剤調製時の注意

    • 他の薬剤及び輸液との混合は避けること。配合変化試験は実施していない。

  • 14.2 薬剤投与時の注意

    • 本剤は10mL/分を超えない速度で投与することが望ましい。

相互作用

相互作用序文

  • ホスフルコナゾールはin vitro試験において、CYP分子種を阻害しないことが確認されたが、活性本体であるフルコナゾールは、CYP2C9、2C19及び3A4を阻害する。フルコナゾールとの併用により、次の報告がある。

薬物代謝酵素用語

CYP

薬物代謝酵素用語

CYP2C9

薬物代謝酵素用語

CYP2C19

薬物代謝酵素用語

CYP3A4

併用禁忌

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
トリアゾラム(ハルシオン等)[2.1参照] トリアゾラムの代謝遅滞による血中濃度の上昇、作用の増強及び作用時間延長の報告がある。 フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるCYP3A4を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
エルゴタミン酒石酸塩・無水カフェイン・イソプロピルアンチピリン(クリアミン配合錠)ジヒドロエルゴタミン[2.1参照] アゾール系抗真菌剤等のCYP3A4を阻害する薬剤とエルゴタミンとの併用により、エルゴタミンの血中濃度が上昇し、血管攣縮等の副作用を起こすおそれがある。 フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるCYP3A4を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
キニジン(キニジン硫酸塩)ピモジド[2.1参照] これらの薬剤の血中濃度が上昇することにより、QT延長、torsade de pointesを発現するおそれがある。 フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるCYP3A4を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
アスナプレビル(スンベプラ)ダクラタスビル・アスナプレビル・ベクラブビル(ジメンシー配合錠)[2.1参照] これらの薬剤の血中濃度が上昇することにより、肝胆道系の副作用が発現し、また重症化するおそれがある。 フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるCYP3Aを阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
アゼルニジピン(カルブロック)オルメサルタン メドキソミル・アゼルニジピン(レザルタス配合錠)[2.1参照] イトラコナゾールとの併用によりアゼルニジピンのAUCが上昇することが報告されている。 フルコナゾールはこれらの薬剤の主たる代謝酵素であるCYP3A4を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
ロミタピド(ジャクスタピッド)[2.1参照] ロミタピドの血中濃度が著しく上昇するおそれがある。 フルコナゾールはこれらの薬剤の主たる代謝酵素であるCYP3A4を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
ブロナンセリン(ロナセン)ルラシドン(ラツーダ)[2.1参照] これらの薬剤の血中濃度が上昇し、作用が増強するおそれがある。 フルコナゾールはこれらの薬剤の主たる代謝酵素であるCYP3A4を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。

併用注意

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
ワルファリン[8.1参照] プロトロンビン時間の延長、著しいINR上昇及び出血傾向(挫傷、鼻出血、消化管出血、血尿、下血等)の報告がある。 フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるCYP2C9を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
フェニトインイブプロフェンフルルビプロフェン これらの薬剤の血中濃度上昇の報告がある。 フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるCYP2C9を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
セレコキシブ セレコキシブの血中濃度が上昇することがある。本剤を使用中の患者にはセレコキシブの投与を低用量から開始すること。 フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるCYP2C9を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
ロサルタン ロサルタンの血中濃度上昇、及び活性代謝物であるカルボン酸体の血中濃度減少の報告がある。 フルコナゾールはロサルタンの肝臓における主たる代謝酵素であるCYP2C9を阻害するので、併用により活性代謝物であるカルボン酸体の血中濃度が減少することがある。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
HMG-CoA還元酵素阻害薬フルバスタチン これらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。 フルコナゾールはフルバスタチンの肝臓における主たる代謝酵素であるCYP2C9を阻害するので、併用によりフルバスタチンの血中濃度が上昇することがある。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
HMG-CoA還元酵素阻害薬アトルバスタチンシンバスタチン等 これらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。 フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるCYP3A4を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
カルバマゼピン カルバマゼピンの血中濃度が上昇し、悪心・嘔吐、めまい、複視等が発現したとの報告がある。 フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるCYP3A4を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
ミダゾラムエプレレノンメサドン これらの薬剤の血中濃度上昇の報告がある。 フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるCYP3A4を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
カルシウム拮抗薬ニフェジピン等ビンカアルカロイド系抗悪性腫瘍薬ビンクリスチンビンブラスチンエリスロマイシン これらの薬剤の血中濃度上昇のおそれがある。 フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるCYP3A4を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
タクロリムス、シクロスポリン これらの薬剤の血中濃度上昇の報告がある。また、フルコナゾールとの併用により腎障害の報告がある。 フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるCYP3A4を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
リファブチン リファブチンのAUC上昇の報告があり、リファブチンの作用が増強するおそれがある。 フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるCYP3A4を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
リトナビルニルマトレルビル・リトナビル リトナビルのAUC上昇の報告がある。ニルマトレルビル・リトナビルの血中濃度上昇のおそれがある。 フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるCYP3A4を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
オキシコドン オキシコドンのAUC上昇の報告がある。 フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるCYP3A4を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
トルバプタン トルバプタンの血中濃度上昇の報告があり、トルバプタンの作用が増強するおそれがある。やむを得ず併用する際は、トルバプタンを減量あるいは低用量から開始すること。 フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるCYP3A4を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
イブルチニブ これらの薬剤の副作用が増強されるおそれがある。やむを得ず併用する際は、これらの薬剤の減量を考慮するとともに、患者の状態を慎重に観察すること。 フルコナゾールはこれらの薬剤の主たる代謝酵素であるCYP3Aを阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
ラロトレクチニブ これらの薬剤の副作用が増強されるおそれがある。やむを得ず併用する際は、これらの薬剤の減量を考慮するとともに、患者の状態を慎重に観察すること。 フルコナゾールはこれらの薬剤の主たる代謝酵素であるCYP3Aを阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
レンボレキサント レンボレキサントの血中濃度上昇の報告があり、傾眠等の副作用が増強されるおそれがある。本剤とレンボレキサントの併用にあたっては、患者の状態を慎重に観察した上で、レンボレキサント投与の可否を判断すること。なお、併用する際はレンボレキサントを1日1回2.5mgとすること。 フルコナゾールはこれらの薬剤の主たる代謝酵素であるCYP3Aを阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
バレメトスタット バレメトスタットの副作用が増強されるおそれがあるので、患者の状態を慎重に観察すること。 フルコナゾールはこれらの薬剤の主たる代謝酵素であるCYP3Aを阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
フェンタニル フェンタニルの血中濃度上昇のおそれがある。 フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるCYP3A4を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の代謝が遅れることがある。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
リバーロキサバン リバーロキサバンの血中濃度が上昇したとの報告がある。 フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるCYP3A4を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の代謝が遅れることがある。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
テオフィリン テオフィリンの血中濃度上昇の報告がある。 フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるチトクロームP450を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
経口避妊薬エチニルエストラジオールレボノルゲストレル等 エチニルエストラジオール、レボノルゲストレルの血中濃度上昇の報告がある。 フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるチトクロームP450を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
スルホニル尿素系血糖降下薬クロルプロパミドグリベンクラミド等 スルホニル尿素系血糖降下薬の血中濃度上昇の報告がある。また、フルコナゾールとの併用により低血糖の報告がある。 フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるチトクロームP450を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
ナテグリニド ナテグリニドのAUC上昇及び血中濃度半減期の延長の報告がある。 フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるチトクロームP450を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
トレチノイン 中枢神経系の副作用が発現するおそれがある。 フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるチトクロームP450を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
ジアゼパム ジアゼパムのAUC上昇及び血中濃度半減期の延長の報告がある。 フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるCYP3A4及び2C19を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
トファシチニブ トファシチニブのAUCが79%、Cmaxが27%増加したとの報告がある。 フルコナゾールはこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるCYP3A4及び2C19を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
シクロホスファミド ビリルビンの上昇、クレアチニンの上昇の報告がある。 フルコナゾールはシクロホスファミドの肝臓における主たる代謝酵素であるCYP3A4及び2C9を阻害するので、併用によりシクロホスファミドの血中濃度が上昇することがある。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
アブロシチニブ アブロシチニブの作用が増強するおそれがある。可能な限り本剤を他の類薬に変更する、又は本剤を休薬する等を考慮すること。 フルコナゾールはアブロシチニブの代謝酵素であるCYP2C19を阻害するので、併用によりアブロシチニブの血中濃度が上昇することがある。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
アミトリプチリンノルトリプチリン これらの薬剤の作用が増強するおそれがある。 フルコナゾールはこれらの薬剤の代謝を阻害するので、これらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
ジドブジン ジドブジンの血中濃度上昇の報告がある。 フルコナゾールはこれらの薬剤の代謝を阻害するので、これらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
リファンピシン フルコナゾールの血中濃度の低下及び血中濃度半減期の減少の報告がある。 リファンピシンは代謝酵素であるチトクロームP450を誘導する。その結果、フルコナゾールの肝代謝が増加すると考えられる。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
三酸化二ヒ素 QT延長、心室頻拍(torsade de pointesを含む)を起こすおそれがある。 本剤及び三酸化二ヒ素は、いずれもQT延長、心室頻拍(torsade de pointesを含む)を起こすことがある。

副作用

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

  • 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

  • 11.1.1 ショック(頻度不明)、アナフィラキシー(頻度不明)

    • ショック、アナフィラキシー(血管浮腫、顔面浮腫、そう痒等)を起こすことがある。[8.3、9.1.1参照]

  • 11.1.2 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)(頻度不明)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明)

  • 11.1.3 薬剤性過敏症症候群(頻度不明)

    • 初期症状として発疹、発熱がみられ、更に肝機能障害、リンパ節腫脹、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。なお、ヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)等のウイルスの再活性化を伴うことが多く、投与中止後も発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること

  • 11.1.4 血液障害(頻度不明)

    • 無顆粒球症、汎血球減少症、血小板減少、白血球減少、貧血等の重篤な血液障害があらわれることがある。[8.2参照]

  • 11.1.5 急性腎障害(頻度不明)

    • 急性腎障害等の重篤な腎障害が報告されている。[8.2参照]

  • 11.1.6 肝障害(頻度不明)

    • 黄疸、肝炎、胆汁うっ滞性肝炎、肝壊死、肝不全等の肝障害が報告されており、これらの症例のうち死亡に至った例も報告されている。これらの発症と1日投与量、治療期間、患者の性別・年齢との関連性は明らかではない。フルコナゾールによる肝障害は通常、投与中止により回復している。[8.2、9.3参照]

  • 11.1.7 意識障害(頻度不明)

    • 錯乱、見当識障害等の意識障害があらわれることがある。

  • 11.1.8 痙攣(頻度不明)

    • 痙攣等の神経障害があらわれることがある。

  • 11.1.9 高カリウム血症(頻度不明)

    • 異常が認められた場合には投与を中止し、電解質補正等の適切な処置を行うこと。[8.2参照]

  • 11.1.10 心室頻拍(頻度不明)、QT延長(頻度不明)、不整脈(頻度不明)

    • 心室頻拍(torsade de pointesを含む)、QT延長、心室細動、房室ブロック、徐脈等があらわれることがある。[8.2、9.1.2参照]

  • 11.1.11 間質性肺炎(頻度不明)

    • 発熱、咳嗽、呼吸困難、肺音の異常(捻髪音)等が認められた場合には、速やかに胸部X線等の検査を実施し、本剤の投与を中止するとともに、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。

  • 11.1.12 偽膜性大腸炎(頻度不明)

    • 偽膜性大腸炎等の重篤な大腸炎(初期症状:発熱、腹痛、頻回の下痢)があらわれることがある。

その他の副作用

  • 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

1%以上 1%未満 頻度不明
肝臓 肝機能検査異常 ALP増加、AST増加、γ-GTP増加、LDH増加 ALT増加、ビリルビン増加、黄疸
皮膚 発疹 紅斑、皮膚びらん 脱毛
消化器 嘔気、嘔吐、下痢 胃腸出血、口内乾燥、口腔苔癬様変化 口渇、しゃっくり、腹部不快感、消化不良、鼓腸放屁、食欲不振、腹痛
精神・神経系 浮動性めまい 不眠症、錯感覚 頭痛、手指のこわばり、傾眠、振戦
腎臓 腎クレアチニン・クリアランス減少 BUN増加、クレアチニン増加、乏尿
代謝異常 低カリウム血症、低カルシウム血症 高コレステロール血症、高トリグリセリド血症、高血糖
血液 貧血 好酸球増加、好中球減少
循環器 高血圧 静脈炎、心雑音、低血圧、左室不全
呼吸器 くしゃみ、鼻出血
筋・骨格系 関節痛、筋痛、背部痛
その他 血管痛 末梢性浮腫、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染、注射部位血管炎、眼そう痒症 熱感、味覚倒錯、発熱、浮腫、倦怠感、副腎機能不全

薬価

プロジフ静注液100 3059円/瓶
プロジフ静注液200 5461円/瓶
プロジフ静注液400 9411円/瓶

評価サマリー

もっとも参考になった評価コメント

効果の強さ

投稿日: 2015/03/05 参考率: 100%(1人/1人)

精神・神経科/40代/処方経験あり

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