2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
2.2 腸閉塞の患者[8.3、9.1.1、9.1.2、11.1.2参照]
高カリウム血症
通常、成人には、パチロマーとして8.4gを開始用量とし、水で懸濁して、1日1回経口投与する。以後、血清カリウム値や患者の状態に応じて適宜増減するが、最高用量は1日1回25.2gとする。
8.1 低カリウム血症により不整脈等が生じるおそれがあるので、本剤投与中は、定期的に血清カリウム値を測定すること。また、血清カリウム値に影響を及ぼす薬剤(レニン−アンジオテンシン系阻害剤、抗アルドステロン剤、利尿薬等)の用量に変更が生じた場合、血清カリウム値の変動に注意すること。[7.1、7.3、11.1.1参照]
8.2 過量投与を防ぐため、服用を忘れ、同日中に服用できない場合は、翌日以降に2日分をまとめて服用しないよう患者に指導すること。[11.1.1、13.1参照]
8.3 腸管穿孔、腸閉塞を起こす可能性が否定できないため、患者に排便状況を確認させ、便秘に引き続き持続する腹痛、嘔吐等の症状があらわれた場合には、医師等に相談するよう指導すること。[2.2、9.1.1、9.1.2、11.1.2参照]
9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 重度の便秘のある患者
腸管穿孔、腸閉塞を起こす可能性が否定できない。[2.2、8.3、11.1.2参照]
9.1.2 重度の腸管狭窄のある患者
腸管穿孔、腸閉塞を起こす可能性が否定できない。[2.2、8.3、11.1.2参照]
9.1.3 重度の消化管運動障害のある患者
症状を悪化させる可能性が否定できない。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
13.1 症状
低カリウム血症により不整脈等が生じるおそれがある。[8.2、11.1.1参照]
13.2 処置
血清カリウム値に応じて、カリウム補充の必要性を検討すること。
14.1 薬剤交付時の注意
以下の点について患者に指導すること。
14.1.1 8.4g1包を飲む場合には約40〜80mLの水に懸濁すること。初めに半量程度の水をコップ等の容器に入れ、包装内の薬剤をコップ等の容器に移して一度懸濁し、残りの水を追加して再度懸濁する。必要に応じて飲みやすいように水を追加してもよい。一度に2包以上をまとめて飲む場合には水の量は約80mLとし、懸濁手順及び必要に応じた水の追加は1包を飲む場合と同様である。
14.1.2 本剤は溶解しないため、十分に懸濁し、沈殿する前に服用すること。沈殿した場合は、再び懸濁して服用すること。服用後にコップ等の容器に薬剤が残っていないことを確認し、残っている場合にはさらに水を追加し、残った薬剤を飲み切ること。
14.1.3 懸濁後の薬剤は保管せず、廃棄すること。
14.1.4 本剤の保管は「20.取扱い上の注意」に従うこと。本剤を室温(1〜30℃)で保管(冷蔵庫外で保管)した場合には、冷蔵庫外で保管し始めた日から3ヵ月を超えたときは、服用せず廃棄すること。[20.参照]
本剤は原則冷蔵庫(2〜8℃)で保管すること。患者が保管する場合は室温(1〜30℃)で保管することも可能であるが、その場合3ヵ月以内に使用するよう患者に指導すること。[14.1.4参照]
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| ニューキノロン系抗生物質シプロフロキサシン塩酸塩トスフロキサシントシル酸塩錠メシル酸ガレノキサシン水和物錠 等甲状腺ホルモン製剤レボチロキシンナトリウム水和物 等[16.7.1参照] | 本剤との併用により、これらの薬剤の吸収が低下し、作用が減弱する可能性がある。併用する場合は、3時間以上空けて服用すること。 | 消化管内で本剤に含まれるカルシウムと難溶性のキレートを形成し、これらの薬剤の吸収を低下させるおそれがある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| メトホルミン塩酸塩[16.7.2参照] | 本剤との併用により、メトホルミンの吸収が低下し、作用が減弱する可能性がある。併用する場合は、3時間以上空けて服用すること。 | 本剤とメトホルミンが消化管内で相互作用を起こしメトホルミンの吸収を低下させるおそれがある。 |
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 低カリウム血症注)(4.6%)[7.1、7.3、8.1、8.2、13.1参照]
注)因果関係を問わず血清カリウム値が3.5mmol/L未満の症例数に基づき発現頻度を算出した。
11.1.2 腸管穿孔、腸閉塞(いずれも頻度不明)
これらの病態を疑わせる重度の便秘、持続する腹痛、嘔吐等の異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。[2.2、8.3、9.1.1、9.1.2参照]
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
| 2%以上 | 1〜2%未満 | 1%未満 | |
| 消化器 | 便秘(14.5%) | 下痢、腹部膨満 | 鼓腸 |
| 臨床検査 | 低マグネシウム血症 |
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