本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
急性狭隅角緑内障の患者[眼圧を上昇させるおそれがある。]
重症筋無力症の患者[重症筋無力症の症状を悪化させるおそれがある。]
不眠症
麻酔前投薬
通常成人1回、フルニトラゼパムとして、0.5〜2mgを就寝前又は手術前に経口投与する。
なお、年齢・症状により適宜増減するが、高齢者には1回1mgまでとする。
本剤の影響が翌朝以後におよび、眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、自動車の運転等の危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。
連用により薬物依存を生じることがあるので、漫然とした継続投与による長期使用を避けること。本剤の投与を継続する場合には、治療上の必要性を十分に検討すること(「重大な副作用」の項参照)。
次の患者には少量から投与を開始するなど注意すること。
衰弱患者
高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
心障害のある患者[呼吸抑制があらわれやすい。]
肝障害又は腎障害のある患者
脳に器質的障害のある患者[作用が強くあらわれやすい。]
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)
小児等(「小児等への投与」の項参照)
本剤の過量投与が明白又は疑われた場合の処置としてフルマゼニル(ベンゾジアゼピン受容体拮抗剤)を投与する場合には、使用前にフルマゼニルの使用上の注意(禁忌、慎重投与、相互作用等)を必ず読むこと。
症状
うとうと状態から昏睡等の中枢神経抑制作用に基づく症状
処置
胃洗浄、活性炭による吸着、フルマゼニルの投与
薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]
投与した薬剤が特定されないままにフルマゼニル(ベンゾジアゼピン受容体拮抗剤)を投与された患者で、新たに本剤を投与する場合、本剤の鎮静・抗けいれん作用が変化、遅延するおそれがある。
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
アルコール(飲酒) | 中枢神経抑制作用が増強されるおそれがある。アルコールとの併用は避けることが望ましい。 | ともに中枢神経抑制作用を有するため、相互に作用を増強するおそれがある。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
中枢神経抑制剤フェノチアジン誘導体バルビツール酸誘導体鎮痛薬麻酔薬 等 | 中枢神経抑制作用が増強されるおそれがある。アルコールとの併用は避けることが望ましい。 | ともに中枢神経抑制作用を有するため、相互に作用を増強するおそれがある。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
モノアミン酸化酵素阻害剤 | クロルジアゼポキシドで舞踏病が発現したとの報告がある。 | 機序不明 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
シメチジン | 本剤の中枢神経抑制作用が増強されるおそれがある。 | シメチジンが肝チトクロームP450を阻害し、本剤の排泄を遅延させるおそれがある。 |
承認時迄の調査及び使用成績調査13,205例において、副作用は792例(6.0%)に認められた。主な副作用は、ふらつき(感)250件(1.9%)、眠気239件(1.8%)、倦怠(感)168件(1.3%)等であった。(再審査終了時)
依存性(頻度不明)
連用により薬物依存を生じることがあるので、観察を十分に行い、用量及び使用期間に注意し慎重に投与すること。また、連用中における投与量の急激な減少ないし投与中止により、痙攣発作、せん妄、振戦、不眠、不安、幻覚、妄想等の離脱症状があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと。
刺激興奮、錯乱(頻度不明)
刺激興奮、錯乱等があらわれることがある。
呼吸抑制(0.1%未満)、炭酸ガスナルコーシス(頻度不明)
呼吸抑制があらわれることがある。また、呼吸機能が高度に低下している患者に投与した場合、炭酸ガスナルコーシスを起こすことがあるので、このような場合には気道を確保し、換気をはかるなど適切な処置を講ずること。
肝機能障害、黄疸(頻度不明)
AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
横紋筋融解症(頻度不明)
筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、横紋筋融解症による急性腎不全の発症に注意すること。
悪性症候群(Syndrome malin)(頻度不明)
他の抗精神病薬等との併用により悪性症候群があらわれたとの報告がある。高熱、意識障害、高度の筋硬直、不随意運動、発汗、頻脈等があらわれることがあるので、このような場合には、本剤の投与中止、体冷却、水分補給、呼吸管理等の適切な処置を行うこと。
意識障害(頻度不明)
うとうと状態から昏睡等の意識障害があらわれることがあるので、注意すること。特に高齢者においてあらわれやすいので、慎重に投与すること(【用法・用量】の項参照)。
一過性前向性健忘、もうろう状態(頻度不明)
一過性前向性健忘、また、もうろう状態があらわれることがあるので、本剤を投与する場合には少量から開始するなど、慎重に行うこと。なお、十分に覚醒しないまま、車の運転、食事等を行い、その出来事を記憶していないとの報告がある。異常が認められた場合には投与を中止すること。
次のような副作用があらわれた場合には、症状に応じて適切な処置を行うこと。
(頻度不明は※)
0.1〜2%未満又は頻度不明 | 0.1%未満 | |
精神神経系 | 眠気、めまい、ふらつき、運動失調、頭痛、頭重、頭がボーッとする | 失調性歩行、不快感、焦躁感、不安感、構音障害、しびれ感、耳鳴、動作緩慢、記憶力の低下、酩酊感、振戦 |
肝臓 | AST(GOT)、ALT(GPT)の上昇 | LDH、Al-Pの上昇 |
腎臓 | BUN上昇 | |
血液 | 貧血、白血球減少、血小板減少 | |
循環器 | 動悸、血圧低下 | |
消化器 | 口渇、腹痛※ | 嘔吐、胃不快感、食欲不振、下痢、便秘、舌のあれ、胸やけ、流涎、口の苦み |
過敏症 注4) | 発疹 | |
その他 | 倦怠感、脱力感、尿失禁 | 発汗、いびき、顔面潮紅、顔面浮腫、排尿困難、頻尿 |
注4)投与を中止すること。
ロヒプノール錠1 12.6円/錠
ロヒプノール錠2 14.5円/錠
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効果の強さ
投稿日: 2015/03/18 参考率: 100%(2人/2人)
内科/40代/処方経験あり