本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
妊婦又は妊娠している可能性のある女性及び授乳婦[9.5、9.6参照]
○高脂血症
○家族性高コレステロール血症
通常、成人にはプラバスタチンナトリウムとして、1日10mgを1回または2回に分け経口投与する。
なお、年齢・症状により適宜増減するが、重症の場合は1日20mgまで増量できる。
あらかじめ高脂血症の基本である食事療法を行い、更に運動療法や高血圧・喫煙等の虚血性心疾患のリスクファクターの軽減等も十分考慮すること。
投与中は血中脂質値を定期的に検査し、治療に対する反応が認められない場合には投与を中止すること。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 甲状腺機能低下症の患者
横紋筋融解症があらわれやすいとの報告がある。
9.1.2 遺伝性の筋疾患(筋ジストロフィー等)又はその家族歴のある患者
横紋筋融解症があらわれやすいとの報告がある。
9.1.3 薬剤性の筋障害の既往歴のある患者
横紋筋融解症があらわれやすいとの報告がある。
9.1.4 アルコール中毒の患者
本剤は主に肝臓において代謝され、作用するので肝機能障害を悪化させるおそれがある。また、横紋筋融解症があらわれやすいとの報告がある。
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 腎機能検査値異常のある患者
本剤とフィブラート系薬剤を併用する場合には、治療上やむを得ないと判断される場合にのみ併用すること。やむを得ず併用する場合には、定期的に腎機能検査等を実施し、自覚症状(筋肉痛、脱力感)の発現、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇並びに血清クレアチニン上昇等の腎機能の悪化を認めた場合は直ちに投与を中止すること。急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすい。[10.2参照]
9.2.2 腎機能障害又はその既往歴のある患者
横紋筋融解症の報告例の多くが腎機能障害を有する患者であり、また、横紋筋融解症に伴って急激な腎機能の悪化が認められている。[9.8参照]
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 重篤な肝機能障害又はその既往歴のある患者
本剤は主に肝臓において代謝され、作用するので肝機能障害を悪化させるおそれがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。他のHMG-CoA還元酵素阻害剤において、動物実験で出生児数の減少、生存・発育に対する影響及び胎児の生存率の低下と発育抑制が報告されている。また他のHMG-CoA還元酵素阻害剤において、ラットに大量投与した場合に胎児の骨格奇形、ヒトでは妊娠3ヵ月までの間に服用した場合に胎児の先天性奇形があらわれたとの報告がある。[2.2参照]
9.6 授乳婦
投与しないこと。やむを得ず投与する場合には授乳を中止させること。ラットで乳汁中への移行が報告されている。[2.2参照]
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
加齢による腎機能低下を考慮し、定期的に血液検査を行い、慎重に投与すること。[9.2.2参照]
14.1 薬剤交付時の注意
<錠>
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
15.2 非臨床試験に基づく情報
SD系ラットにプラバスタチンナトリウムを投与した実験(10・30・100mg/kg/日混餌投与 24ヵ月間)において、100mg/kg/日投与群(最大臨床用量の250倍)の雄にのみ肝腫瘍の発生が対照群と比較して有意に認められているが、雌には認められていない。
イヌにプラバスタチンナトリウムを投与した実験(12.5・50・200mg/kg/日 5週 経口及び12.5・25・50・100mg/kg/日 13週 経口)において、100mg/kg/日投与群で脳の微小血管に漏出性出血等が認められている
。
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
フィブラート系薬剤ベザフィブラート等[9.2.1参照] | 急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすい。自覚症状(筋肉痛、脱力感)の発現、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を認めた場合は直ちに投与を中止すること。 | 両剤とも単独投与により横紋筋融解症が報告されている。危険因子:腎機能に関する臨床検査値に異常が認められる患者 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
免疫抑制剤シクロスポリン等ニコチン酸 | 急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすい。自覚症状(筋肉痛、脱力感)の発現、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を認めた場合は直ちに投与を中止すること。 | 機序は不明である。危険因子:重篤な腎機能障害のある患者 |
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 横紋筋融解症(頻度不明)
筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれ、これに伴って急性腎障害等の重篤な腎機能障害があらわれることがある。
11.1.2 肝機能障害(頻度不明)
黄疸、著しいAST・ALTの上昇等を伴う肝機能障害があらわれることがある。
11.1.3 血小板減少(頻度不明)
紫斑、皮下出血等を伴う重篤な症例も報告されている。
11.1.4 間質性肺炎(頻度不明)
長期投与であっても、発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常等が認められた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
(頻度不明)
11.1.6 免疫介在性壊死性ミオパチー(頻度不明)
近位筋脱力、CK高値、炎症を伴わない筋線維の壊死、抗HMG-CoA還元酵素(HMGCR)抗体陽性等を特徴とする免疫介在性壊死性ミオパチーがあらわれ、投与中止後も持続する例が報告されている。免疫抑制剤投与により改善がみられたとの報告例がある。
(頻度不明)
11.1.8 過敏症状(頻度不明)
ループス様症候群、血管炎等の過敏症状があらわれたとの報告がある。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
1%以上 | 1%未満 | 頻度不明 | |
皮膚 | 発疹、そう痒、蕁麻疹 | 紅斑、脱毛、光線過敏、湿疹 | |
消化器 | 胃不快感、下痢、腹痛 | 嘔気・嘔吐、便秘、口内炎、消化不良、腹部膨満感、食欲不振、舌炎 | |
肝臓 | AST上昇、ALT上昇、γ-GTP上昇 | LDH上昇、ALP上昇 | 肝機能異常、ビリルビン上昇 |
腎臓 | BUN上昇、血清クレアチニン上昇 | ||
筋肉注) | CK上昇 | 筋脱力、筋肉痛、筋痙攣 | |
精神神経系 | めまい、頭痛、不眠 | ||
血液 | 血小板減少、貧血、白血球減少 | ||
その他 | 尿酸値上昇、尿潜血 | 耳鳴、関節痛、味覚異常、倦怠感、浮腫、しびれ、顔面潮紅 |
注)横紋筋融解症の前駆症状の可能性がある。
メバロチン細粒0.5% 24.2円/g
メバロチン細粒1% 40.8円/g
メバロチン錠5 12.8円/錠
メバロチン錠10 18.8円/錠
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持続性
投稿日: 2015/03/12 参考率: 90%(9人/10人)
内科/60代/処方経験あり