本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
頭蓋内出血又はその疑いのある患者[脳血流増加作用により、症状を悪化させるおそれがある。]
脳梗塞急性期の患者[急性期には、病巣部は代謝障害状態にあり、非病巣部の血流増加作用に伴い病巣部の血流低下を起こすおそれがある。]
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)
片頭痛
通常、成人にはロメリジン塩酸塩として1回5mgを1日2回、朝食後及び夕食後あるいは就寝前に経口投与する。なお、症状に応じて適宜増減するが、1日投与量として20mgを超えないこと。
本剤は片頭痛発作(月に2回以上)により日常生活に支障をきたしている患者に投与すること。
本剤は発現した頭痛発作を緩解する薬剤ではないので、本剤投与中に頭痛発作が発現した場合には必要に応じて頭痛発作治療薬(エルゴタミン酒石酸塩・無水カフェイン等)を頓用させること。投与前にこのことを患者に十分に説明しておくこと。
本剤投与中は症状の経過を十分に観察し、頭痛発作発現の消失・軽減により患者の日常生活への支障がなくなったら一旦本剤の投与を中止し、投与継続の必要性について検討すること。なお、症状の改善が認められない場合には、漫然と投与を継続しないこと。
眠気等を催すことがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作には従事させないよう注意すること。
重篤な肝機能障害のある患者[本剤は主として肝臓で代謝され、また、胆汁へ排泄されるため、高い血中濃度が持続するおそれがある。]
QT延長の疑われる患者(心室性不整脈(torsades de pointes)、QT延長症候群、低カリウム血症、低カルシウム血症等)(「その他の注意」の項参照)
パーキンソニズムの患者[類似化合物(塩酸フルナリジン等)で錐体外路症状の発現が報告されており、本剤においても症状が悪化するおそれがある。]
うつ状態又はその既往のある患者[症状が悪化又は再発することがある。]
高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]。
イヌで3カ月間経口投与試験を行った結果、15mg/kg/日以上投与で心電図上QT及びQTc間隔の延長が報告されている。
イヌで3カ月間、12カ月間経口投与試験を行った結果、それぞれ15mg/kg/日以上、30mg/kg/日投与で歯肉腫脹、乳腺腫大が、また45mg/kg/日以上、7mg/kg/日以上投与で歯肉上皮の増殖が報告されている。
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| 降圧剤 | 併用により相互の作用を増強するおそれがある。 | 本剤によってもまた、血圧低下があらわれることがある。 |
総症例3,769例中、149例(3.95%)に副作用が認められた。その主な副作用は、ALT(GPT)上昇17件(0.45%)、眠気14件(0.37%)、めまい14件(0.37%)、AST(GOT)上昇13件(0.34%)、悪心12件(0.32%)であった。〔再審査終了時〕
抑うつ(0.1〜1%未満)
抑うつがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
錐体外路症状
類似化合物(塩酸フルナリジン等)の投与により錐体外路症状があらわれたとの報告があるので、本剤においても観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
| 0.1〜1%未満 | 0.1%未満 | |
| 精神神経系 | 眠気、めまい、ふらつき、頭痛 | 頭がボーッとする、頭重 |
| 消化器 | 悪心、下痢、食欲不振 | 心窩部痛、軟便、腹痛、腹部不快感、便秘、嘔吐、口腔粘膜浮腫、胃腸障害、口唇粘膜浮腫、口内炎 |
| 肝臓 注1) | ALT(GPT)上昇、AST(GOT)上昇、γ-GTP上昇、Al-P上昇、LDH上昇 | |
| 過敏症 注2) | 発疹 | |
| 循環器 | 動悸 | 血圧低下 |
| 泌尿器 | 排尿障害、頻尿 | |
| その他 | 倦怠感 | 気分不良、ほてり感、悪寒、浮腫、胸痛、乳頭腫大、背部つっぱり感、発汗、発熱 |
注1)異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
注2)このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。
テラナス錠5 27.3円/錠
m3.comにご登録済の方
薬剤名検索
薬剤情報提供:一般財団法人日本医薬情報センター 剤形写真提供:株式会社薬事日報社
・薬剤情報・剤形写真は月一回更新しておりますが、ご覧いただいた時点で最新情報ではない可能性がございます。 最新情報は、各製薬会社のWebサイトなどでご確認ください。
・投稿内容の中に適応外、承認用法・用量外の記載等が含まれる場合がありますが、エムスリー、製薬会社が推奨するものではありません。