本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
トランスサイレチン型心アミロイドーシス(野生型及び変異型)
通常、成人にはタファミジスとして1回61mgを1日1回経口投与する。
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 重度の肝機能障害患者
重度の肝機能障害患者を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。[16.6.2参照]
9.4 生殖能を有する者
本剤の消失半減期を考慮し、本剤の投与期間中及び最終投与後1ヵ月間は、妊娠する可能性のある患者には適切な避妊法を用いるように指導すること。[9.5参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。妊娠ウサギを用いた実験において、最大臨床曝露量の0.9倍の曝露により胎児の骨格奇形及び変異の発生頻度の軽度増加が認められ、胎児の生存率及び体重の減少も報告されている。また、妊娠及び授乳期ラットに最大臨床投与量の2.4倍以上に相当する用量の投与により、出生児の生存率及び体重の減少、性成熟の遅延、学習・記憶障害が認められた
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中に移行することが報告されている
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
14.1 薬剤交付時の注意
14.1.1 PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
14.1.2 本剤は噛まずに服用させること。
14.1.3 タファミジスメグルミン20mgを含有する製剤から本剤に切り替える場合は、飲み間違えのないよう用法及び用量について患者に十分説明すること。
高温を避けて保存すること。
本剤は乳癌耐性タンパク(BCRP)に対して阻害作用を示す。[16.7.2参照]
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| BCRPの基質となる薬剤メトトレキサートロスバスタチンイマチニブ等[16.7.2参照] | 本剤と併用投与した場合、これらの薬剤の副作用が増強されるおそれがあるので、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること。 | 本剤のBCRP阻害作用により、これらの薬剤の血中濃度が増加する可能性がある。 |
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
| 1%以上a) | 0.5〜1%未満a) | 0.5%未満a) | 頻度不明b) | |
| 感覚器 | 回転性めまい、鼓膜障害、耳そう痒症、耳痛、耳不快感、眼出血、視力障害、難聴、白内障、霧視 | 眼痛、高眼圧症、上強膜炎、聴力低下、網脈絡膜症、眼乾燥 | ||
| 肝臓 | γ-GTP増加 | 肝機能検査値上昇 | 血中ビリルビン増加、肝臓うっ血、肝機能異常、AST増加、胆汁うっ滞、胆汁うっ滞性黄疸、尿中ウロビリノーゲン増加、門脈血栓症 | 肝酵素上昇、肝腫大 |
| 筋・骨格系 | 四肢痛 | 筋痙縮、関節痛、筋力低下、足底筋膜炎、背部痛 | 筋攣縮、頚部痛、腱痛、関節炎、筋肉痛、筋肉疲労、骨折 | |
| 血液 | 貧血 | 国際標準比(INR)増加、血小板減少症、プロトロンビン時間延長、リンパ節症、大赤血球症、白血球減少 | 赤血球増加症 | |
| 呼吸器 | 咳嗽 | 呼吸困難 | 睡眠時無呼吸症候群、慢性気管支炎、チェーン・ストークス呼吸、気管支炎、胸水、上咽頭炎、上気道感染、慢性閉塞性肺疾患、喀血、喘息 | しゃっくり、咽頭炎、鼻炎、副鼻腔炎、扁桃炎、口腔咽頭痛 |
| 循環器 | 心不全、僧帽弁閉鎖不全症、低血圧、心停止、洞結節機能不全、起立性低血圧、狭心症、三尖弁閉鎖不全症、徐脈、心拍数減少、大動脈弁閉鎖不全症、動悸、頻脈 | 房室ブロック、高血圧、上室性期外収縮、心室性頻脈、心電図異常、不整脈、左脚ブロック | ||
| 消化器 | 下痢、悪心、便秘、鼓腸、腹部膨満 | 食欲減退、腹部不快感、上腹部痛、腹痛 | 排便回数増加、嘔吐、胃炎、口内乾燥、痔核、消化不良、軟便、胃腸障害、便習慣変化、おくび、レッチング、胃腸炎、感染性腸炎、憩室、口腔障害、十二指腸潰瘍、心窩部不快感、直腸ポリープ、裂孔ヘルニア、嚥下障害、膵炎、膵腫瘤 | 胃食道逆流性疾患、歯感染、歯肉腫脹、消化管運動障害、食道炎、肛門出血、早期満腹 |
| 精神・神経系 | 浮動性めまい | 頭痛 | 記憶障害、失神、不眠症、味覚異常、味覚消失、傾眠、錯乱状態、失語症、筋緊張低下、健忘、灼熱感、精神的機能障害、平衡障害、末梢性ニューロパチー | 神経痛、異常感覚、一過性脳虚血発作、下肢静止不能症候群、感覚消失、気分変化、うつ病、感覚鈍麻、緊張性頭痛、錯感覚 |
| 泌尿器・生殖器 | 尿路感染 | 血尿、膀胱炎、尿閉、尿路痛、勃起不全 | 外陰部腟カンジダ症、腟感染 | |
| 皮膚 | そう痒症 | 発疹(湿疹、皮疹、斑状丘疹状皮疹) | 多汗症、光線角化症、斑状出血、皮膚乾燥、皮膚病変 | 感染性皮膚潰瘍、四肢膿瘍、色素沈着障害、じん麻疹、脱毛症 |
| 腎臓 | 血中クレアチニン増加、血中尿素増加、腎機能障害、急性腎障害、血中クレアチン増加、糸球体濾過率減少、腎感染、腎腫瘤、尿中蛋白陽性 | |||
| その他 | 疲労 | 甲状腺機能低下症、末梢性浮腫、体重減少 | 異常感、基底細胞癌、血中尿酸増加、女性化乳房、水分過負荷、体液貯留、蜂巣炎、アミロイドーシス、真菌感染、肺炎、悪寒、過敏症、胸部不快感、甲状腺機能亢進症、高尿酸血症、蒼白、痛風、低カリウム血症、低ナトリウム血症、鉄欠乏、転倒、乳房腫脹、乳房腫瘤、末梢腫脹、扁平上皮癌、無力症 | インフルエンザ様疾患、リンパ腫、血中コレステロール増加、血中テストステロン減少、倦怠感、髄膜炎、インフルエンザ、発熱 |
a)発現頻度はトランスサイレチン型心アミロイドーシスを対象とした本剤及びタファミジスメグルミンの臨床試験の結果から算出した。
b)タファミジスメグルミンのトランスサイレチン型家族性アミロイドポリニューロパチーを対象とした臨床試験にて認められた副作用を「頻度不明」として記載した。
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