テセントリク点滴静注840mg 他

抗悪性腫瘍剤

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リスト同薬効薬剤
一般名 アテゾリズマブ(遺伝子組換え)
製造/販売 中外製薬
剤形/規格
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警告

  • 1.1 本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の使用が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。

  • 1.2 間質性肺疾患があらわれ、死亡に至った症例も報告されているので、初期症状(呼吸困難、咳嗽、発熱等)の確認及び胸部X線検査の実施等、患者の状態を十分に観察すること。異常が認められた場合には本剤の投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。[8.2、9.1.2、11.1.1参照]

禁忌

  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

効能・効果

  • <製剤共通>

    • ○切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌

    • ○PD-L1陽性の非小細胞肺癌における術後補助療法

    • ○進展型小細胞肺癌

    • ○切除不能な胞巣状軟部肉腫

    • ○再発又は難治性の節外性NK/T細胞リンパ腫・鼻型

  • <テセントリク点滴静注840mg>

    • ○PD-L1陽性のホルモン受容体陰性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌

用法・容量

  • テセントリク点滴静注840mg

    • <効能共通>

      • アテゾリズマブ(遺伝子組換え)の初回投与時は60分かけて点滴静注し、初回投与の忍容性が良好であれば、2回目以降の投与時間は30分間まで短縮できる。

    • 効能又は効果 用法及び用量
      切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌 化学療法未治療の扁平上皮癌を除く切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌
      他の抗悪性腫瘍剤との併用において、通常、成人にはアテゾリズマブ(遺伝子組換え)として1回1200mgを3週間間隔で点滴静注する。その後、単独投与する場合には、アテゾリズマブ(遺伝子組換え)として1回1200mgを3週間間隔又は1回1680mgを4週間間隔で点滴静注する。
      化学療法未治療のPD-L1陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌
      通常、成人にはアテゾリズマブ(遺伝子組換え)として1回1200mgを3週間間隔又は1回1680mgを4週間間隔で点滴静注する。
      化学療法既治療の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌
      通常、成人にはアテゾリズマブ(遺伝子組換え)として1回1200mgを3週間間隔又は1回1680mgを4週間間隔で点滴静注する。
      PD-L1陽性の非小細胞肺癌における術後補助療法 通常、成人にはアテゾリズマブ(遺伝子組換え)として1回1200mgを3週間間隔又は1回1680mgを4週間間隔で点滴静注する。投与期間は12カ月間までとする。
      進展型小細胞肺癌 カルボプラチン及びエトポシドとの併用において、通常、成人にはアテゾリズマブ(遺伝子組換え)として1回1200mgを3週間間隔で4回点滴静注する。その後、アテゾリズマブ(遺伝子組換え)として1回1200mgを3週間間隔又は1回1680mgを4週間間隔で点滴静注する。
      PD-L1陽性のホルモン受容体陰性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌 パクリタキセル(アルブミン懸濁型)との併用において、通常、成人にはアテゾリズマブ(遺伝子組換え)として1回840mgを2週間間隔又は1回1680mgを4週間間隔で点滴静注する。
      切除不能な胞巣状軟部肉腫 通常、成人にはアテゾリズマブ(遺伝子組換え)として1回1200mgを3週間間隔で点滴静注する。通常、2歳以上の小児にはアテゾリズマブ(遺伝子組換え)として1回15mg/kg(体重)(最大1200mg)を3週間間隔で点滴静注する。
      再発又は難治性の節外性NK/T細胞リンパ腫・鼻型 通常、成人にはアテゾリズマブ(遺伝子組換え)として1回1200mgを3週間間隔で点滴静注する。通常、12歳以上の小児にはアテゾリズマブ(遺伝子組換え)として1回15mg/kg(体重)(最大1200mg)を3週間間隔で点滴静注する。

注意事項

重要な基本的注意

  • <効能共通>

    • 8.1 本剤のT細胞活性化作用により、過度の免疫反応に起因すると考えられる様々な疾患や病態があらわれることがある。患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、過度の免疫反応による副作用の発現を考慮し、適切な鑑別診断を行うこと。過度の免疫反応による副作用が疑われた場合には、副腎皮質ホルモン剤の投与等を考慮すること。また、本剤投与終了後に重篤な副作用があらわれることがあるので、本剤投与終了後も患者の状態を十分に観察すること。

    • 8.2 間質性肺疾患があらわれることがあるので、本剤の投与にあたっては、初期症状(呼吸困難、咳嗽、発熱等)の確認及び胸部X線検査の実施等、患者の状態を十分に観察すること。また、必要に応じて、胸部CT、血清マーカー等の検査を実施すること。[1.2、9.1.2、11.1.1参照]

    • 8.3 肝機能障害、肝炎、硬化性胆管炎があらわれることがあるので、本剤の投与開始前及び投与期間中は定期的に肝機能検査を行い、患者の状態を十分に観察すること。[11.1.2参照]

    • 8.4 1型糖尿病があらわれることがあるので、口渇、悪心、嘔吐等の症状の発現や血糖値の上昇に十分注意すること。[11.1.5参照]

    • 8.5 甲状腺機能障害、副腎機能障害及び下垂体機能障害があらわれることがあるので、本剤の投与開始前及び投与期間中は定期的に内分泌機能検査(TSH、遊離T3、遊離T4、ACTH、血中コルチゾール等の測定)等を行うこと。また、必要に応じて、画像検査等の実施も考慮すること。[11.1.6-11.1.8参照]

    • 8.6 重症筋無力症があらわれることがあるので、筋力低下、眼瞼下垂、呼吸困難、嚥下障害等の観察を十分に行うこと。[11.1.11参照]

    • 8.7 腎機能障害があらわれることがあるので、定期的に腎機能検査を行い、患者の状態を十分に観察すること。[11.1.13参照]

    • 8.8 筋炎、横紋筋融解症があらわれることがあるので、筋力低下、筋肉痛、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇等の観察を十分に行うこと。[11.1.14参照]

    • 8.9 心筋炎があらわれることがあるので、胸痛、CK上昇、心電図異常等の観察を十分に行うこと。[11.1.15参照]

  • <化学療法未治療の扁平上皮癌を除く切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌>

    • 8.10 本剤とカルボプラチン、パクリタキセル及びベバシズマブ(遺伝子組換え)を併用投与する際には、発熱性好中球減少症があらわれることがあるので、投与中は定期的に血液検査を行う等、患者の状態を十分に観察すること。[11.1.19参照]

慎重投与

  • 9.1 合併症・既往歴等のある患者

    • 9.1.1 自己免疫疾患の合併又は慢性的若しくは再発性の自己免疫疾患の既往歴のある患者

      • 免疫関連の副作用が発現又は増悪するおそれがある。

    • 9.1.2 間質性肺疾患のある患者又はその既往歴のある患者

      • 間質性肺疾患が発現又は増悪するおそれがある。[1.2、8.2、11.1.1参照]

  • 9.4 生殖能を有する者

    • 妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び最終投与後5カ月間において避妊する必要性及び適切な避妊法について説明すること。[9.5参照]

  • 9.5 妊婦

    • 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。本剤を用いた生殖発生毒性試験は実施されていない。本剤を投与すると、胎児に対する免疫寛容が妨害され、流産率又は死産率が増加する可能性がある。また、ヒトIgGは胎盤を通過することが知られており、本剤は母体から胎児へ移行する可能性がある。[9.4参照]

  • 9.6 授乳婦

    • 治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。本剤のヒト乳汁中への移行性については不明であるが、ヒトIgGはヒト乳汁中に排出されることが知られている。

  • 9.7 小児等

    • <切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌、PD-L1陽性の非小細胞肺癌における術後補助療法、進展型小細胞肺癌、切除不能な肝細胞癌、PD-L1陽性のホルモン受容体陰性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌>

      • 9.7.1 小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

    • <切除不能な胞巣状軟部肉腫>

      • 9.7.2 低出生体重児、新生児、乳児又は2歳未満の幼児を対象とした臨床試験は実施していない。[16.6.1参照]

    • <再発又は難治性の節外性NK/T細胞リンパ腫・鼻型>

      • 9.7.3 低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は12歳未満の小児を対象とした臨床試験は実施していない。ATTACK試験は12歳以上を対象として実施されたが、18歳未満の患者は組み入れられなかった。[16.6.1、17.1.12参照]

  • 9.8 高齢者

    • 患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下していることが多い。

適用上の注意

  • 14.1 薬剤調製時の注意

    • 14.1.1 調製時には、日局生理食塩液以外は使用しないこと。

    • 14.1.2 調製時は静かに転倒混和すること。

    • 14.1.3 用時調製し、調製後は速やかに使用すること。また、残液は廃棄すること。

    • 14.1.4 投与時には本剤を注射筒で抜き取り、日局生理食塩液に添加し、最終濃度を3.2〜16.8mg/mLとした上で点滴静注する。

  • 14.2 薬剤投与時の注意

    • 14.2.1 0.2又は0.22μmのインラインフィルターを使用すること。

    • 14.2.2 他剤との混注をしないこと。

その他の注意

  • 15.1 臨床使用に基づく情報

    • 国内外の臨床試験において、本剤に対する抗体の産生が報告されている。

  • 15.2 非臨床試験に基づく情報

    • カニクイザルに本剤50mg/kgを週1回、26週間反復投与した毒性試験において、雌動物に月経周期異常が認められたとの報告がある。

取扱上の注意

  • 外箱開封後は遮光して保存すること。

相互作用

副作用

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

  • 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

  • 11.1.1 間質性肺疾患(2.9%)[1.2、8.2、9.1.2参照]

  • 11.1.2 肝機能障害、肝炎、硬化性胆管炎

    • AST増加(6.0%)、ALT増加(6.0%)、Al-P増加(2.0%)、γ-GTP増加(0.8%)、ビリルビン増加(1.4%)等を伴う肝機能障害、肝炎(0.8%)、硬化性胆管炎(頻度不明)があらわれることがある。[8.3参照]

  • 11.1.3 大腸炎(1.1%)、重度の下痢(1.3%)

    • 持続する下痢、腹痛、血便等の症状があらわれた場合には本剤の投与を中止する等の適切な処置を行うこと。

  • 11.1.4 膵炎(0.1%)

  • 11.1.5 1型糖尿病(0.1%)

    • 1型糖尿病(劇症1型糖尿病を含む)があらわれ、糖尿病性ケトアシドーシスに至るおそれがある。1型糖尿病が疑われた場合には本剤の投与を中止し、インスリン製剤を投与する等の適切な処置を行うこと。[8.4参照]

  • 11.1.6 甲状腺機能障害

    • 甲状腺機能低下症(8.0%)、甲状腺機能亢進症(3.5%)、甲状腺炎(0.6%)等の甲状腺機能障害があらわれることがある。[8.5参照]

  • 11.1.7 副腎機能障害

    • 副腎機能不全(0.5%)、急性副腎皮質機能不全(0.1%未満)等の副腎機能障害があらわれることがある。[8.5参照]

  • 11.1.8 下垂体機能障害

    • 下垂体炎(0.2%)、下垂体機能低下症(0.1%)等の下垂体機能障害があらわれることがある。[8.5参照]

  • 11.1.9 脳炎0.1%)、髄膜炎0.1%)、脊髄炎(頻度不明)

  • 11.1.10 神経障害

    • 末梢性ニューロパチー(3.2%)、多発ニューロパチー(0.3%)、ギラン・バレー症候群(0.1%)等の神経障害があらわれることがある。

  • 11.1.11 重症筋無力症(頻度不明)

    • 重症筋無力症によるクリーゼのため急速に呼吸不全が進行することがあるので、呼吸状態の悪化に十分注意すること。[8.6参照]

  • 11.1.12 重度の皮膚障害

    • 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)(頻度不明)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明)、多形紅斑(0.2%)等の重度の皮膚障害があらわれることがある。

  • 11.1.13 腎機能障害

    • 急性腎障害(0.4%)、腎不全(0.4%)、尿細管間質性腎炎(0.2%)、腎炎(0.2%)等の腎機能障害があらわれることがある。[8.7参照]

  • 11.1.14 筋炎(0.2%)、横紋筋融解症(0.1%)[8.8参照]

  • 11.1.15 心筋炎(0.1%)[8.9参照]

  • 11.1.16 血球貪食症候群(0.1%未満)

  • 11.1.17 免疫性血小板減少症(頻度不明)

  • 11.1.18 Infusion reaction(2.5%)

    • アナフィラキシーを含むInfusion reactionがあらわれることがある。重度のInfusion reactionがあらわれた場合には本剤の投与を直ちに中止し、適切な処置を行うとともに、症状が回復するまで患者の状態を十分に観察すること。

  • 11.1.19 発熱性好中球減少症(2.8%注)

    • 本剤とカルボプラチン、パクリタキセル及びベバシズマブ(遺伝子組換え)との併用において、発熱性好中球減少症があらわれることがある。[8.10参照]

    • 注)発現頻度は、IMpower150試験から集計した。

その他の副作用

  • 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

5%以上 1%以上〜5%未満 1%未満 頻度不明
精神神経系 頭痛、浮動性めまい、味覚異常、錯感覚、不眠症 意識レベルの低下、回転性めまい、感覚鈍麻、失神 顔面不全麻痺
結膜炎、霧視、眼乾燥、流涙増加
消化器 下痢(11.1%)、悪心(10.3%)、食欲減退、便秘 嘔吐、口内炎、腹痛、口内乾燥 腹部膨満、嚥下障害、消化不良、リパーゼ増加、アミラーゼ増加
循環器 高血圧 低血圧、頻脈、ほてり、潮紅
呼吸器 呼吸困難、咳嗽、気道感染、肺炎、鼻出血 発声障害、鼻炎、口腔咽頭痛、胸水、しゃっくり、喀血、低酸素症、鼻閉
皮膚 発疹、そう痒症 脱毛症、斑状丘疹状皮疹、皮膚乾燥、紅斑、ざ瘡様皮膚炎 蕁麻疹、皮膚炎、そう痒性皮疹、乾癬、紅斑性皮疹、寝汗
筋骨格系 関節痛 筋肉痛、筋骨格痛 筋力低下、筋痙縮、関節炎、血中CK増加
泌尿器 高クレアチニン血症、蛋白尿 尿路感染
血液 貧血、血小板減少、好中球減少 白血球減少、リンパ球減少
代謝 低マグネシウム血症、低ナトリウム血症、低カリウム血症、血中甲状腺刺激ホルモン増加、高血糖、低アルブミン血症、脱水 血中甲状腺刺激ホルモン減少、高カリウム血症、低リン血症、低カルシウム血症
その他 疲労(14.7%)、無力症、発熱 浮腫、体重減少、倦怠感、悪寒、粘膜の炎症、インフルエンザ様疾患 腫脹、胸痛、過敏症、血中乳酸脱水素酵素増加、疼痛

薬価

テセントリク点滴静注840mg 445699円/瓶
テセントリク点滴静注1200mg 563917円/瓶

評価サマリー

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