2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
2.2 低出生体重児、新生児、乳児又は2歳未満の幼児[9.7.2参照]
2.3 気管支喘息又はその既往歴のある患者、気管支痙攣又は重篤な慢性閉塞性肺疾患のある患者[喘息発作の誘発・増悪がみられるおそれがある。][11.1.2参照]
2.4 コントロール不十分な心不全、洞性徐脈、房室ブロック(II、III度)又は心原性ショックのある患者[これらの症状を増悪させるおそれがある。][11.1.3参照]
次の疾患で、他の緑内障治療薬が効果不十分な場合
緑内障、高眼圧症
1回1滴、1日2回点眼する。
8.1 全身的に吸収される可能性があり、α2-作動剤又はβ-遮断剤の全身投与時と同様の副作用があらわれることがあるので、留意すること。
8.2 眠気、めまい、霧視等を起こすことがあるので、本剤投与中の患者には、自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事する場合は注意させること。
8.3 縮瞳剤からチモロールマレイン酸塩製剤に切り替えた場合、縮瞳作用の消失に伴い、屈折調整を必要とすることがあることから、本剤投与の際も注意すること。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 脳血管障害、起立性低血圧のある患者
血圧低下により、症状が悪化するおそれがある。
9.1.2 心血管系疾患のある患者
血圧及び脈拍数の変動により、症状が悪化するおそれがある。
9.1.3 肺高血圧による右心不全のある患者
肺高血圧症による右心不全の症状を増悪させるおそれがある。[11.1.3参照]
9.1.4 うっ血性心不全のある患者
うっ血性心不全の症状を増悪させるおそれがある。[11.1.3参照]
9.1.5 糖尿病性ケトアシドーシス及び代謝性アシドーシスのある患者
アシドーシスによる心筋収縮力の抑制を増強するおそれがある。
9.1.6 コントロール不十分な糖尿病のある患者
血糖値に注意すること。低血糖症状をマスクすることがある。
9.1.7 閉塞隅角緑内障の患者
使用経験がない。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。チモロールマレイン酸塩では器官形成期のラットに500mg/kg/dayを経口投与した試験で骨化遅延が、マウスに1,000mg/kg/day、ウサギに200mg/kg/dayを経口投与した試験で死亡胎児数の増加が認められている。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。チモロールマレイン酸塩は、ヒト母乳中へ移行することがある。また、ブリモニジン酒石酸塩は、動物実験(ラット:経口投与)で乳汁中に移行することが報告されている
9.7 小児等
9.7.1 小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
9.7.2 低出生体重児、新生児、乳児又は2歳未満の幼児には投与しないこと。外国での市販後において、ブリモニジン酒石酸塩点眼液を投与した乳児に無呼吸、徐脈、昏睡、低血圧、低体温、筋緊張低下、嗜眠、蒼白、呼吸抑制及び傾眠があらわれたとの報告がある。[2.2参照]
9.7.3 外国での臨床試験において、0.2%ブリモニジン酒石酸塩点眼液を1日3回投与した場合、2〜7歳の幼児及び小児に高頻度(25〜83%)で傾眠が認められている
9.8 高齢者
一般に生理機能が低下している。
14.1 薬剤交付時の注意
患者に対し以下の点に注意するよう指導すること。
・薬液汚染防止のため、点眼のとき、容器の先端が直接目に触れないように注意すること。
・患眼を開瞼して結膜嚢内に点眼し、1〜5分間閉瞼して涙嚢部を圧迫させた後、開瞼すること。
・他の点眼剤を併用する場合には、少なくとも5分以上間隔をあけてから点眼すること。
・本剤に含まれているベンザルコニウム塩化物は、ソフトコンタクトレンズに吸着することがあるので、コンタクトレンズを装用している場合は点眼前にレンズを外し、点眼15分以上経過後に再装用すること。
チモロールは、主としてCYP2D6によって代謝される
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| 降圧剤 | 降圧作用を増強する可能性がある。 | 相加的に降圧作用が増強されると考えられる。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| 中枢神経抑制剤バルビツール酸誘導体オピオイド系鎮痛剤鎮静剤麻酔剤 等アルコール | 鎮静作用を増強する可能性がある。 | 相加的に鎮静作用が増強されると考えられる。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| モノアミン酸化酵素阻害剤 | 血圧変動に影響する可能性がある。 | ノルアドレナリンの代謝及び再取り込みに影響すると考えられる。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| オミデネパグ イソプロピル | チモロールマレイン酸塩との併用例で結膜充血等の眼炎症性副作用の発現頻度の上昇が認められている。 | 機序不明 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| アドレナリンジピベフリン塩酸塩 | 散瞳作用が助長されたとの報告がある。 | 機序不明 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| カテコールアミン枯渇剤:レセルピン等 | 交感神経系に対し、過剰の抑制を来すことがあり、低血圧、徐脈を生じ、眩暈、失神、起立性低血圧を起こすことがある。 | カテコールアミンの枯渇を起こす薬剤は、β-遮断作用を相加的に増強する可能性がある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| β-遮断剤(全身投与):アテノロールプロプラノロール塩酸塩メトプロロール酒石酸塩 | 眼圧下降あるいはβ-遮断剤の全身的な作用が増強されることがある。 | 作用が相加的にあらわれることがある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| カルシウム拮抗剤:ベラパミル塩酸塩ジルチアゼム塩酸塩 | 房室伝導障害、左室不全、低血圧を起こすおそれがある。 | 相互に作用が増強される。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| ジギタリス製剤:ジゴキシンジギトキシン | 心刺激伝導障害(徐脈、房室ブロック等)があらわれるおそれがある。 | 相加的に作用(心刺激伝導抑制作用)を増強させる。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| CYP2D6阻害作用を有する薬剤キニジン硫酸塩水和物選択的セロトニン再取り込み阻害剤 | β-遮断作用(例えば心拍数減少、徐脈)が増強するとの報告がある。 | これらの薬剤はチモロールの代謝酵素であるP450(CYP2D6)を阻害し、チモロールの血中濃度が上昇する可能性がある。 |
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 眼類天疱瘡(頻度不明)
結膜充血、角膜上皮障害、乾性角結膜炎、結膜萎縮、睫毛内反、眼瞼眼球癒着等があらわれることがある。
11.1.2 気管支痙攣、呼吸困難、呼吸不全(いずれも頻度不明)
β-受容体遮断による気管支平滑筋収縮作用により、気管支痙攣、呼吸困難、呼吸不全があらわれることがある。[2.3参照]
11.1.3 心ブロック、うっ血性心不全、心停止(いずれも頻度不明)
β-受容体遮断による陰性変時・変力作用により、心ブロック、うっ血性心不全、心停止があらわれることがある。[2.4、9.1.3、9.1.4参照]
11.1.4 脳虚血、脳血管障害(いずれも頻度不明)
11.1.5 全身性エリテマトーデス(頻度不明)
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
| 1〜5%未満 | 0.1〜1%未満 | 頻度不明 | |
| 過敏症 | 接触皮膚炎、丘疹、発疹、紅斑、蕁麻疹 | ||
| 眼 | 点状角膜炎、結膜充血、眼刺激、眼部不快感、角膜びらん | アレルギー性結膜炎注1)、眼そう痒症、羞明、結膜浮腫、閃輝暗点 | 眼瞼紅斑、眼瞼浮腫、眼瞼障害、眼瞼下垂、眼瞼そう痒症、眼瞼炎、アレルギー性眼瞼炎注1)、マイボーム腺梗塞、結膜炎、結膜濾胞、結膜蒼白、結膜出血、乾性角結膜炎、角膜炎、麦粒腫、虹彩炎、白内障、硝子体 |
| 循環器 | 低血圧、高血圧、動悸、頻脈、徐脈等の不整脈、失神、浮腫、レイノー現象、四肢冷感 | ||
| 呼吸器 | 鼻刺激感、鼻乾燥、鼻炎、副鼻腔炎、咳嗽、呼吸困難、気管支炎、咽頭炎 | ||
| 精神神経系 | 浮動性めまい、回転性めまい、耳鳴、頭痛、感覚異常、失神、悪夢、うつ病、抑うつ、傾眠、不眠症、重症筋無力症の増悪 | ||
| 消化器 | 味覚異常、口内乾燥、口渇、悪心、胃腸障害、消化不良、腹痛、下痢 | ||
| 感染症 | インフルエンザ症候群、感冒、呼吸器感染 | ||
| その他 | 耳そう痒症 | 疣贅、貧血、無力症、疲労、気分不良、不快、倦怠感、脱力感、筋肉痛、胸部圧迫感、血中ビリルビン増加、血中ブドウ糖増加、血中トリグリセリド増加、血中尿酸増加、高コレステロール血症 |
注1)ブリモニジン酒石酸塩の長期投与において、アレルギー性結膜炎・眼瞼炎の発現頻度が高くなる傾向が認められている。
注2)無水晶体眼又は眼底に病変のある患者等に長期連用した場合
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